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時空魔法で異世界と地球を行ったり来たり  作者: かつ
空手大会編
366/438

356.オリガ選手の暴走

 オークと化したオリガ選手は、周りの人たちを無差別に攻撃していた。


 そして、逃げ遅れた人を攻撃しようとしていた。


「止めろ!」

 ドスン。

 俺は、割って入って、オリガ選手の拳を受け止めた。


 けっこう重い攻撃だけど、

 異世界の魔物に比べれば、たいしたことはない。


「ぐああぁ!」

 オリガ選手は、俺に拳を受け止められて、吠えていた。



「さあ、今のうちに逃げるんだ!」

「は、はいぃ~!」

 攻撃されそうになっていた大会関係者は、一目散に逃げ出した。



「お兄さん、これどうする?

 攻撃しちゃうのかい?」

 舞衣さんが、オリガ選手の拳を受け止めながら聞いてきた。


 【睡眠】の魔法も使ってみたけど、効かなかったんだよね~。

 ほんと、どうしよう。

 攻撃しちゃうか?



「いや、もとに戻せると信じて、

 ケガをさせないように押さえ込もう」

「押さえ込みは、苦手なんだよな~」

 まあ、舞衣さんの体格じゃ仕方ないよな。



「じゃあ、二人で取り押さえよう。

 俺が右手を押さえるから、舞衣さんは左手を頼みます」

「了解!」

 オリガ選手を、うつ伏せに押し倒して、

 俺たちは、それぞれの腕を1本ずつ押さえ込んだ。



「ぐああぁぁぁ!」

 オリガ選手は、抜け出そうと必死に暴れたが、

 なんとか動きを封じることができた。



「お兄さん、押さえ込みは成功したけど、

 この後、どうするつもりだい?」

「どうしましょう?」

 考えてなかった……。



 押さえ込みをしつつ、

 どうすべきか、あれこれ考えていると。


「あれ?

 兄ちゃん、これ、何の騒ぎ?」

「ん?」


 誰かと思ったら、アヤだった。

 騒ぎを聞きつけて、控え室から出てきたらしい。


「わ!

 なんで地球にオークがいるの!?」

 アヤは、俺たちが押さえ込んでいるオリガ選手を見て、驚いている。


「この人はオリガ選手だよ、何で変身したのかは不明だ」

「マジで!?」

 もう、お前は何しに出てきたんだよ!




『おい、お前たち!

 その女から離れろ!!』

 ん?

 今度は誰だ?



 見てみると、例の白いコートの男だった。



 しかし、離れろって……。

 状況を分かってないのか?


『見てわからないのか!

 この人が暴れるから、押さえ込んでるんだろ!

 あんたも危ないから逃げろ』



 しかし男は、俺の忠告を無視して、ズカズカと近づいてきた。



 そして、

 懐から注射器を取り出して……、


 オリガ選手ではなく、なぜか俺に、注射をしようとしやがった。


『おい、何するんだ!』


 とっさに注射器を避けたため、

 俺は、捕まえていたオリガ選手の腕を離してしまった。



「あ!」


 オリガ選手は、自由になった右手一本で立ち上がってしまった。



ドカッ!


 そして、止める間もなく、近くにいた白いコートの男を、殴りつけた。


 ヤバイ!

 あの男、死んだか!?



 殴られた男は吹っ飛び、壁に激突したが、

 なんとか生きているみたいだ。


 もしかしてオリガ選手、無意識の内に手加減しているのかもしれないな。



「ちょっと、お兄さん。

 なんで離しちゃうのさ!」

 舞衣さんは、暴れるオリガ選手の左手に、抱きついたままだった。


「すまん!」

 俺は、またオリガ選手の右腕を捕まえて、押し倒した。



 けっきょく、振り出しに戻っただけか。



 殴られた男のケガの様子を見に行きたいのだが、

 押さえ込みに忙しくて、見に行けない。


「おーいアヤ、あの殴られた男の様子を見てきてくれ」

「うん」



 アヤが、吹き飛ばされた男のところへ近づき、助け起こした。


『痛い! 痛い!!』

 男は、顔面がひん曲がり、鼻、口、耳、目などから血が出ていた。


 あれ、かなりヤバイんじゃない?



 しかし男は、

 コートから、また別の注射器を取り出し、

 自分で自分の腕に、注射を打った。


 何しているんだ!?



 男が注射を打って数秒後。

 急に落ち着きを取り戻して、すっくと立ち上がった。


 ちょっと、何、あの即効性!



 男は、ケガを完全に無視して、ニヤリと笑いやがった。


『ここまでパワーが上昇するとは、

 嬉しい誤算だ。くくくくく……』

 あいつ、この状況で、なに言っているんだ?


『しかし、どうしたものか……。

 コレを止めるためには、アレを使わざるを得ないな』

 男は、そう言い残すと、

 選手控え室の方に入っていった。



 アイツのことは、ほっておこう。

 とりあえずは、先にオリガ選手をなんとかしないと。


「おい、アヤ。

 ロープか何か、動きを封じるのに使えそうなものを、探してきてくれ」

「了解!」



 アヤは、ロープを探しに行った。

 それと入れ替えに、エレナとヒルダがやってきた。


「セイジ様、大丈夫ですか?」

「俺は大丈夫だ。それより、ケガ人は?」

「治療は終わりました。

 今は、別のところへ移動されたみたいです」


 よかった。



 後は、オリガ選手に集中しよう。


「エレナ、オリガ選手を【回復魔法】で、もとに戻せないか?」

「やってみます」



 エレナは、オリガ選手の体に触り、様子を見ている。

 そして、何かに気がついた。

「ダメです。

 何かが埋め込まれているような感じがします」


「埋め込まれている!?」

 いったい、何が埋め込まれているというんだ??



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