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時空魔法で異世界と地球を行ったり来たり  作者: かつ
空手大会編
355/438

345.潜入・深夜の病院


 その日の夜、俺はエレナに【夜陰の魔石】を持たせて、

 レーザーで目を怪我した人たちのいる病院へ【瞬間移動】で向かった。


「エレナ、夜遅いのにありがとね」

「いえ、セイジ様のお役に立てるのでしたら、これくらいなんでもありません。

 それに……、

 病院には、あまり来たことがなかったので、

 来てみたかったんです」

 まあ俺たちは、エレナのおかげで病院に行くような事態になることはないからね~



「それじゃあ、レーザーポインタで目を怪我した人たちを治しに行くよ」

「はい」


 俺たちは【夜陰】で姿を消しながら、

 【追跡用ビーコン】を頼りに、怪我した7人の病室を周り、

 怪我の治療を行っていった。


 姿を消していても、声を聞かれるわけには行かず、

 俺がエレナの手を握って、目的の場所まで誘導しなければならず、

 けっこう大変だった。



 やっとのことで、7人全員の治療を終えたとき、

 マズイことが起こった。



「あれ? そこに誰かいるの?」

 同じ病室の人に声をかけられてしまった。


 何故だ!

 姿を消しているから見えないはずなのに!



「もう朝なの?」


 その子は、『幼い女の子』だった。

 そして、その子も目が見えていないようだった。


 目が見えないことで、物音に敏感になっているのか?



 物音もそれなりに注意はしてたんだけどな~。

 どうしよう。


 病室に知らない男が入ってきたら、びっくりするだろうし、

 仕方ないので、エレナに対応を頼もう。


「エレナ、あの子とお話してやってくれ」

「はい」



 エレナは、女の子に近づく。


「こんばんは」

「こんばんは…… お姉さんだあれ?」


「私は、エ…」

 俺は、とっさにエレナの口を塞いだ。


 名前を言ったらダメだということを理解してくれたみたいで、

 エレナはうなずいた。


「私は、魔法の国からやってきた魔法使いです。

 名前は、内緒です」

「魔法使い!? ほんとう!?」

「ええ、本当ですよ」

 まあ、嘘はいってないけど……。


「魔法使いさんは、病気を治せる?」

「はい、治せます」

 バラしちゃうのかよ!

 まあ、小さい子みたいだし、大丈夫かな。


「それじゃあ…お願いがあるの」

「はい、何でしょう?」


「おとなりの部屋の『しゅんくん』の足を治して」

「わかりました。やってみます」

「ありがとー! 魔法使いさん!」

 自分じゃなくて、お友達の方が優先なのか、

 なんて心優しい子なんだ……。



 俺とエレナは、隣の病室へと移動した。


 ベッドに書かれている名前を確認して、『しゅんくん』を見つけた。


 エレナは、寝ている『しゅんくん』の足に触れ、【回復魔法】をかける。

 『しゅんくん』の足は、大したことなかったらしく、直ぐに治すことができた。



 治療を終えて、元の部屋に戻ってくると、

 女の子は、すぐに気がついたらしく、話しかけてきた。


「『しゅんくん』の足、治った?」

「ええ、治りましたよ」

「やったー! ありがとう! 魔法使いのお姉さん」


「まだ夜が明けていませんので、あなたは寝なきゃダメですよ」

「でも…目が覚めちゃって……」


「では、魔法で眠らせてあげましょう」

「ほんとう?」

「はい」


 エレナは、俺のことをツンツンした。

 【睡眠】の魔法をかけてやってくれ、ってことか。


 エレナが女の子の頭をなでなでしてあげている間に、【睡眠】の魔法をかけて寝かしつけた。


 女の子は、幸せそうな顔で眠りについた。

 きっと、いい夢を見ているに違いない。



「セイジ様、この子も治してもいいですか?」

 まあ、エレナのことだから、そう来ると思った。


「いいよ」

 俺が許可を出すと、エレナは嬉しそうに女の子の治療を開始した。



 まあ、空手大会の人だけ治療したら、

 関係性を疑われちゃうかもしれないからね。


「どうせだから、この病院の入院患者を全員治療しちゃうか」

「はい!」


 俺とエレナは、手分けして治療しまくった。

 重傷者はエレナが、

 それ以外は俺が、治して回った。



「エレナ、そろそろ眠いんじゃないのか?」

「だ、だいじょうぶれす……」


 最後の一人を治療し終えた途端、エレナは船を漕ぎ始めてしまった。


「もう、頑張りすぎだ」

「すいません……」


 とうとう、エレナは俺に寄りかかって寝始めてしまった。

 起こさないようにお姫様抱っこをして、自宅へ戻った。



「あー、兄ちゃんがエレナちゃんにエッチなことしてる~」

「なんでや! 途中で寝ちゃったから抱っこして帰ってきただけだろ!」


「抱っこするとき、おしりとか触ったでしょ~」

「ししし、してないよ…」


 アヤに手伝ってもらって、なんとかエレナを布団まで運ぶことができた。




 翌日の夜のニュースは、病院でのことが大々的に取り上げられていた。


 教会系の病院だったこともあって、『奇跡』が起こったと大騒ぎだ。



 【追跡用ビーコン】で病院の様子を見てみた。

 病院関係者は、検査とかで大変そうだったけど、

 女の子と『しゅんくん』が笑顔で手を取り合ってぴょんぴょん飛び跳ねていたので、まあよしとするかな~


ご感想お待ちしております。

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