334.セクシー攻撃
村の守りはオラクルちゃんと雷精霊に任せて、
俺は【瞬間移動】でナンシーママのところへ急行した。
ナンシーママが山賊に襲われている現場につくと……、
リリィさんが、ゆっくりファスナーを下ろしていた。
『おいおい、この女、いきなり服を脱ぎ始めたぞ』
『俺らに抱いて欲しいんじゃないのか?』
『ぐへへ、そういうことなら、先にこの女から抱いてやるか』
「ちょっ、リリィ、何で急に服を脱ぎ始めているの?」
これは、どういう状況だろう?
「あーあー、有名ジュエリーブランドの秘書をするだけの簡単なお仕事だって聞いてたのに、結局こういうことに巻き込まれちゃうのね」
「リリィ、あなた何を言って……」
「あ~、ジェニファー・アンダーソンさん、
危ないですので、あなたは下がってください」
「え!?」
リリィさん、正体をバラすのか。
もしかして、俺が出て行かなくてもリリィさんだけで何とかしちゃうかな?
リリィさんは、とうとう下着っぽい格好になってしまった。
まあでも、スポーツジムとかでいそうな格好だから、下着じゃないのかな?
下着じゃないから恥ずかしくないのかな?
……白だけど。
『よう、お姉さん。
俺たちの相手をしてくれるのか?』
『そうよ』
『お、お前、俺たちの言葉、分かるのか!?』
リリィさんは、語学も堪能なのか。
次の瞬間。
リリィさんは、お股で山賊の顔を挟んで、
そのまま倒れこんだ。
『へ?』
山賊は、脳天直撃の衝撃を受けて、昇天した。
……物理的な衝撃だけどね。
ナンシーママも山賊たちも、何が起こったか理解していないようだが、
あれは、足を使った投技で、
たしか『フランケンシュタイナー』とかいう技だ。
リリィさんは、にこやかに微笑みながら、
次の獲物へと近づいていく。
そして、
片足を上げて、お股をご開帳する。
当然のごとく、山賊の目がそこへ引き寄せられ……。
その山賊も、脳天直撃の衝撃を受けて昇天してしまった。
今度は、『かかと落とし』だ。
しかも、相手の視線を自分の股間に釘付けにしての攻撃は、
男だったら隙を無理矢理引き出されて利用されてしまう。
リリィさん、恐ろしい子……。
俺も一度くらいは、お手合わせ願いたいものだ。
……あ、これは単に、純粋に武人として興味があるだけで、
間近で見てみたいというか……、
見てみたいといっても『お股』のことじゃないですよ?
10人いた山賊も、次々倒され、残り3人だけになっていた。
『さあ、次はどなたのお相手をすればいいのかしら?』
『く、くそう……』
山賊は悔しそうにしている。
しかし、その山賊は、誰かに合図を送るように、目配せをした。
そして、次の瞬間、
リリィさんの『こめかみ』に【攻撃予想範囲】の表示が現れる。
危ない!!
俺は、とっさに飛び出し、
セクシーなリリィさんを抱きかかえて、後ろに押し倒す。
「え!?」
リリィさんは、急に押し倒されてびっくりしている。
パンッ!
それとほぼ同時に、ライフルの弾が発射され、リリィさんがいた場所のすぐ横の木に、ライフルの弾が命中した。
俺は、そのまま素早くその場を立ち去り、
また隠れた。
その間、約1秒前後。
リリィさんは急に俺に押し倒され、2秒ほど呆けていたが、
直ぐに立ち直った。
ちらっと俺の消えた方を確認しながら、
ライフルの弾が飛んできた方向に猛ダッシュで突っ込み、
隠れていた山賊は……、
リリィさんのセクシーなヒップに押し潰されて、昇天していた。
そして、そいつが持っていたライフルを奪い、
残りの3人を躊躇なく倒してしまった。
可哀想に、最後の3人。
その3人だけが、セクシー攻撃で昇天させてもらえなかった。
リリィさんは、10人もの男たちを昇天させ、
それでもなお辺りを警戒しながらママさんのところへ戻った。
「リリィ、あなたいったい……」
「機密保護のため、秘密にしていました。
私は、外交保安局・特殊要人警護部隊所属です」
「えー!?
だ、だって、普通に面接して、採用したじゃない?」
普通に面接して採用したのかよ!
「ええ、あの面接の時から、ずっと警護していました」
「な、なるほど……。
ところで、さっき、『忍者』がいなかった?」
覚えてたか。
「ええ、いました……」
「あの忍者も特殊要人警護部隊の人?」
「いいえ」
「じゃあ、誰なの?」
「私も知りません」
「え!?」
「今もどこかに隠れて、私たちの様子をうかがっているのかもしれません」
リリィさんはそういって、俺の方をちら見する。
もしかして気がついているのか!?
「だ、大丈夫なの?」
「まあ、私を助けてくれましたし、敵ではないでしょう」
「そ、そうよね」
ママさん、そんなに怯えなくても、
流石にあなたを襲ったりはしないですよ?
……色んな意味で。
「さあ、ここは危険です。
早く安全な場所に移動しましょう」
「そ、そうよね」
気絶させられていた運転手を後部座席に運び入れ、
ママさんは助手席に乗り、
下着のようで下着でない、少し下着っぽく見えなくもない格好のままのリリィさんが車を運転し、
3人を載せた車は、その場を立ち去っていった。
「ふう……。
まあ、リリィさんを助けることができたし、
いいものが見れたし、
こっちはこれでOKかな」
ママさんのことはリリィさんに任せて、
村の守りのために残してきた、オラクルちゃんと雷精霊のところへ【瞬間移動】で戻った。
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