304.正義の味方?
ちょっとゴールドの台詞を追加
4度目の【警戒】魔法の警告。
何事かと【追跡用ビーコン】を調べてみると……。
女性が、力なく空中にぶら下がり、
足がぷらぷらと揺れているシーンだった。
なんじゃこりゃーーー!!
周りを見てみると、それは、
『火山あい』が
『ゴールド』に首を絞められてるシーンだった。
『ご、ゴールド、さま……。
お、おゆるし、くだ…さ…』
『お前が最初に失敗したせいで!
俺の計画が、
こんなことになってしまったではないか!!』
ゴールドは、
目を血走らせ、力任せに首をしめつけ、
あまりの力の入れ具合に、
『あいさん』の足が、浮き上がってしまっていた。
ヤバイ!!!
俺は、急いで忍者に変身し、
【瞬間移動】で駆けつけた。
ドカン!
ゴールドに飛び蹴りを食らわせる。
ゴールドとあいさんは、バランスを崩して倒れたが、
なんとか首絞め状態から抜け出すことができた。
『ごほんっ、ごほんっ!!』
『くそう、何事だ!』
ふー、なんとかあいさんを助けられたみたいだ。
さてどうするかな……。
二人は中国語で会話をしていたので、
中国語で話かけてみるか。
『おい』
『え?
うわーーー!!
誰だお前は!!』
ゴールドは俺に気が付き、驚きまくっている。
『俺は、ジャパニーズ・忍者マン
正義の味方だ』
『き、キサマか!
マフィア達のジャマをしたとか言う奴は!
お、俺様に、な、何の用だ』
『俺は正義の味方だから、
お前のような悪の黒幕を、
退治しに来たに決まっているだろう』
『くそう! お前なんかに退治されてたまるものか!』
ゴールドは、拳銃を取り出し――、
パンッ!
いきなり引き金を引いた!!
『おいおい、
さらに罪を重ねるつもりか?』
『ば、ばかな……
拳銃の弾を、避けるなんて……』
俺は、ゆっくりとゴールドに近づく。
『く、くるな! 化物め!!』
後ずさるゴールド。
すると!
横から割り込む奴がいた。
『ゴ、ゴールドさま……
お…お逃げ…下さい……』
あいさんだ……。
さっきまで殺されそうになっていたのに、
かばうのかよ……。
まだふらふらしているじゃないか!
『ぐははは!』
気でも狂ったのか、
ゴールドがいきなり大笑いをし始めた。
『こいつの命が惜しければ、
俺に近づくな!!』
ゴールドのやつは、懐からナイフを取り出し、
あいさんの首に押し付けた。
もう、むちゃくちゃだよ……。
『さあ、どうした、
正義の味方なら、人質の命を無視できまい!』
『あのさぁ……
その女はお前の味方だろう?
なんで、敵の命を俺が救ってやる必要があるんだ?』
『ち、違う!
こいつは、味方などではない!』
『ゴ、ゴールドさま……』
『まあ、味方じゃなかったとしても、
俺が、その女を助けてやる義理は無いな』
『なんだと!
お前は、正義の味方だろう!
人の命をなんだと思っているんだ!』
『お前が言うな!
人質の命を助ける為に悪人を逃しでもしたら、
もっと被害者が増えるだけだろ。
そんなことも分からん奴は、
正義の味方とは言えない』
『そ、そんなばかな……』
実は、ゴールドが殺す気がないのは、わかっているんだよね~
だからこそ、こんなハッタリが通用する。
実は、人質に取られているあいさん、
【警戒】魔法が『危険』を知らせてないんだよ。
二人の嘘であることはバレバレ。
俺が、かまわずズンズンと進むと……。
ゴールドは、あいさんを突き飛ばして、
一目散に逃げやがった。
『ぐえっ』
そんな足の遅いやつ、逃がすわけ無いだろ。
ゴールドは、俺の電撃を浴びて、
派手にすっ転んで、変な声を上げて、
動かなくなった。
『手間を掛けさせるなよ』
ゴールドを仕留めた俺は、
あいさんの方を振り向く。
『ひぃ!』
あいさんは腰が抜けてしまったらしく、
その場を動けないでいた。
あれ? 何かお茶でもこぼしたのかな?
まあいいけど。
『さて、女。
お前に、この男の今後を選ばせてやる』
『わ、私が……
え、選ぶ?』
『そうだ、
1.俺が、この男を殺す。
2.お前が通報して、警察に突き出す。
さあ、選べ』
『そ、そんな……
私には、ゴールドさまを裏切るなどできません……』
『そうか、1番を選ぶというのか……』
『ち、違います!!
なんとか、許してください!!
私の命なら、差し上げますから!!』
『お前の命など、いらん!
この男は、今回の同時多発テロの黒幕なんだぞ、
許すはずがないだろう!』
『……わ、わかりました……
わた、私が、通報…します』
とうとう観念したあいさんは、警察に電話をかけた。
「もしもし、警察ですか?
あの、あの……
ゴ、ゴールド様が……
今回のテロ事件の黒幕で……
そして、私を殺そうと……」
あいさんは、電話を終えると、
わんわんと泣き崩れてしまった。
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しばらくして、警察が到着したので、
俺は【夜陰】で姿を消して様子をうかがった。
「あなたが通報した方ですか?」
「はい……」
「ゴールドというのは、どこですか?」
「あっちで倒れてます」
あいさんの指差す方に警官が数人ほど向かい、
倒れているゴールドを発見した。
「おーい、タンカ持って来い!」
「はい」
ゴールドは、タンカに乗せられ、運ばれていった。
「ちょっといいですか?
あなたは首をしめられたそうですが、
あの男は、どうしたんですか?」
「あの……
に、忍者が……」
あいさん、姿が見えない俺を警戒しながら、警察に事情を説明する。
「くそう! また忍者か!」
あれ? 警察で、俺が目の敵にされてる?
派手に行動しすぎたかな?
でも、仕方ないよね?
しばらくして、女性警官が毛布を持ってきて、
あいさんに近づいた、のだが……。
あいさんは、『お縄ちょうだい』のポーズで両手を前に出した。
「ん? 手がどうかされました?」
「ち、違うんです、
私は、ゴールド様の仲間で、
ゴールド様に協力して、いろいろと……」
そこまで言うと、あいさんは、
また泣き出してしまった。
「わかりました、お話は警察署の方でお聞きします」
そういうと、
女性警官は、あいさんに優しく毛布をかけてやり、
パトカーへと誘導していった。
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あー、終わり終わり!
もう限界!
本当に、身も心も疲れ果てた……。
さっさと帰って、エレナに肩でも揉んでもらおう、
そうしよう。
後の事は警察に任せて、
俺は、さっさと帰宅した。
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