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時空魔法で異世界と地球を行ったり来たり  作者: かつ
舞衣さんの秘密編
205/438

195.百合恵さんは来てません

195話を、百合恵さん無しで書き直しました。

元の195話は閑話に書き直しましたので、よろしければそちらも見てください。

 その週の土曜日、朝早くから舞衣さんがやって来た。

 今日は、舞衣さんを異世界に連れて行くのだ。



「いらっしゃい」

「今日は、よろしく頼む」


 舞衣さんを招き入れた後―

 俺は、玄関のドアの外をキョロキョロと見回す。

 そして舞衣さん以外、誰も居ないのを確認して、ホッと胸をなでおろした。


「お兄さん、どうかしたのかい?」


「いや、百合恵さんが来てないかと思って……」


「いやだな~、秘密だって言われたのに、百合恵くんにバラしたりなんかしないよ」

「ですよね~

 いや、夢を見てね……」


「夢? どんな?」


「百合恵さんが付いてきて、大暴れする夢……」

「あはは! ()もありなん!」



 夢の話はさておき、舞衣さんをリビングへと上がってもらった。



「部長、いらっしゃ…って、その荷物なに!?」


 舞衣さんは、身長と同じくらいの大きさの大荷物を背負っているのだ。


「いや、鬼が住むような前人未到の場所に行くのだろう?」


「兄ちゃん、部長に詳しい話はしてないの?」

「いや、だって……

 口で説明したって信じてもらえないだろ?」

「それもそうか~」


「ん?

 その口ぶりだと、よほどトンデモナイ場所らしいね」

「まあ、結構ビビると思いますよ?

 ビビってチビらないように気をつけてください」


「あはは、期待しておくよ」



「とりあえず、そんなに荷物は要らないので、必要な物だけにしてもらっていいですか?」

「なんだい、張り切って準備したのに」



 舞衣さんの荷物を軽くした所で、いよいよ出発することにした。


 いつもであれば、玄関で靴を履き、円陣を組んで【瞬間移動】するところなのだが……

 4人でも窮屈だった玄関での円陣、5人ともなると流石にムリだ。


 ということで、リビングにレジャーシートを広げて靴を履き、そして円陣を組んだ。


「お兄さん、これは一体なんの儀式なんだい?」

「えーと、異世界へ瞬間移動するための儀式ですよ」


「へー」


 舞衣さんは、俺をかわいそうな人を見る目で見ている。


 あの目は信じていない目だ!

 ホントの事を言ったのに!!



「それじゃあ、儀式を始めます。

 この儀式は神聖なものなので、注意して下さい」


 俺は、あえて胡散臭そうにそう言った。


「お、おう」


 舞衣さんは、やれやれと言った感じで、適当に返事している。

 くそう、見とけよ!

 おしっこチビっても知らないからな!!



「【瞬間移動】!」


~~~~~~~~~~



 俺たちは、【瞬間移動】で魔族の街の入口へ飛んだ。


「はい、着きましたよ」


「……」


 舞衣さんは、目が点になって固まっていた。



「あの門の先が、舞衣さんのお爺さんが居る街です」


 しかし舞衣さんは、まだ固まっている。


「おーい、舞衣さん。

 聞こえてますか?」


「一体何が起こった!?」


「だから言ったでしょ?

 『異世界へ瞬間移動する』って」


「い、異世界!?」


「どうしました?

 ビビってチビリました?」


「正直、ちょっとチビリそうになった……

 お兄さんは、変な技を使うとは思ってたけど―

 まさか、こんな人外だったとは……」

「ひ、ひどい!」



 舞衣さんに人外扱いされ、落ち込んでいたら―

 ヒルダが慰めてくれた。ヒルダいいこだな~



「それじゃあ、街に入りますよ」

「お、おう」


~~~~~~~~~~


 門番に挨拶して―

 俺達は魔族の街へ、足を踏み入れた。



「つ、角が……」


 舞衣さんが、街の中の様子を見て、驚いている。


「角が生えているのは、お爺さんだけじゃなかったのか……」

「ええ、この街の人達ほとんど角が生えていますよ」


「そうか……

 お爺さんは、一人ぼっちじゃなかったんだな」


 舞衣さんは、そんなことを気にしていたのか。

 もしかして、それでムリにでも来ようとしていたのかな?


~~~~~~~~~~


 俺たちは、魔王城に顔パスで入れてもらい―

 先ずはブンミーさんを訪ねた。


「こんにちは」

「これはセイジ殿、いらっしゃい。

 ん?

 見慣れない人が居ますね、どちら様ですか?」


「先代魔王様のお孫さんですよ」

「な、なんだってーー!!」


ご感想お待ちしております。

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