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時空魔法で異世界と地球を行ったり来たり  作者: かつ
日の出の塔攻略編
189/438

180.日の出の塔地下3階

 日の出の塔、地下3階に降りると―


「また、黒い水かよ!」


 地下一階と同じように黒い水が床に溜まっていた。


 黒い水を【鑑定】してみると―

 今度は『油』ではなく、『泥』だった。


「今回は、燃える心配をしなくて大丈夫だな」



 俺は、また胴長に着替え、装備を確認しなおした。


 試練の刀も確認してみると、刀の試練はちゃんと1匹分増えて『64/100匹』になっていた。

 前の階のボスは、【刃風】で倒してしまったが、ちゃんとカウントされるみたいだな。



 改めて、泥の中に入ってみる。

 泥は、ひざくらいの深さだった。

 しかし、粘性が強く、足が取られて歩く速度がゆっくりになってしまう。


 なんとか出来ないもんかな~


 【水の魔法】で泥をコントロールしてみたが、粘性が強すぎて、あまり上手く行かなかった。


 仕方ないので、のそのそと進んでいく。


 最初の部屋に到着し、中にはいってみると―

 部屋の中に居るはずの敵の姿が見えない。

 おそらく、泥の中に隠れているのだろう。

 厄介だな。



 敵の反応がある場所に近づいてみると―

 その場所から、長細い何かが飛び出し、襲いかかってきた。

 直径20㎝、長さは2㍍程の『蛇』みたいな形状の敵だ。


 とっさに試練の刀で斬りつけたが―


ツルッ!


 敵に当たった刀が、滑ってしまった。


 なんだ!?

 あの敵の表面がヌメっているのか?



 俺の攻撃を躱した敵は、また泥の中に隠れてしまった。



 マップで位置が確認できるから大丈夫なのだが―

 攻撃してきたところを斬りつけようとしても、ヌメってしまって、上手くいかない。


 まあ、攻撃時にわざわざ水上に飛び出してくるので、なんとか躱せているのだが……

 なんで水中に潜ったまま攻撃してこないのだろう?

 水中移動だと、スピードが出ないからかな?



 しばらく、同じような状況が続いていたが、このままでは埒が明かない。


 俺は、敵の攻撃の隙間を待って、

 素早くクッキングペーパーで試練の刀の汚れを拭き取り、鞘に収めた。



 そして、右手を刀の柄に添えた体勢で、敵の動きをじっくり観察した。


 敵が泥の中を進むときに泥が少し揺れるので、よく見ると何処に居るかが分かる!


 泥の中の敵は、大きく旋回して、俺から少し離れた位置に静止した。



 俺は微動だにせず、敵が潜む泥をじっと見つめている。

 敵も、攻撃を仕掛けるタイミングを探っているようだ。


 やがて、敵はゆっくりと俺に向かって近づき始めた。

 その速度は段々と早くなり―

 俺の目の前で、大きく跳ねた!



スパッ!


 泥から顔を出した敵は―

 俺に斬られ、頭と思われる場所が胴体から切り離されて、泥の上にボチャンと落た。

 そして、そのまま動かなくなった。


 【鑑定】してみると、そいつは『大うなぎ』だった。


「うなぎか!! 蒲焼きにしたら旨いかな?」


 俺はそいつを、少し水洗いしてからインベントリに仕舞った。



 一匹目を倒したことで、この地下3階の敵の9割ほどが未確定ではなくなった。


 俺は、まだ未確定のままになっている敵がいる部屋を目指して移動した。


~~~~~~~~~~


 次の部屋に入ると、さっきとまた同じような敵が襲ってきた。


 しかし今度の敵は、サイズが一回り大きいだけではなく、

 泥から飛び出すと、トビウオのように胸ビレを羽の様に広げて、空中を滑空してくるのだ!



 しかしだな~

 泥に隠れて近づかれるから厄介なんであって―

 空中を滑空してきたら、丸見えなんですけど……


 俺は【刃風】を飛ばして、空中にいる敵の頭を斬り飛ばした。


 【鑑定】してみると『飛び大ウナギ』という敵だった。

 胸ビレの骨をちゃんと取らないと、食べた時に喉に刺さりそう。


~~~~~~~~~~


 二匹目を倒した所で、未確定な敵は1匹だけとなった。

 そいつがボスで確定だな。


 ボスに行く前に隠し部屋の下に行ってみたが、やっぱり入れない。

 まだ下があるのか……


 てか、地下何階まであるんだ?

 もしかして、地上階はダミーで、本当は下に行くルートが本筋なのでは?


 ここで考えていても仕方ない、ボスを倒しに行くか。


~~~~~~~~~~


 ボス部屋に入ると、大きな『龍』が居た。


 『うなぎ』じゃないの!?

 もしかして『うなぎ』が進化して、『龍』になったの?

 『龍』に進化するのは『鯉』じゃないの??



 よく見ると、表面がテカテカしていてうなぎっぽくも見える。


 【鑑定】してみると『龍うなぎ』だそうだ。

 龍っぽいけど、やっぱり『うなぎ』らしい。



 敵の出方を伺っていると―

 いきなり口を開け、ものすごい勢いの水流を吐き出してきた。


 しかし、足元が泥で上手く動けない。

 しかたがないので、水を遮るバリアを張って防ぐ。


 その直後、一旦水を止めて、今度は大きな岩を吐き出してきた。

 今度は土を遮るバリアに変えて、防いだ。



 どうやらこいつは、水と岩を吐き出して攻撃するのが得意らしく、二種類の攻撃をランダムに繰り返してくる。


 俺は、負けじと【刃風】で攻撃してみたのだが、体をクネクネとさせて、俺の【刃風】を避けてしまった。



 しばらく遠距離攻撃の応酬が続いたのだが、これでは埒が明かない。


 『龍うなぎ』が飛ばしてきた大きい『岩』が、泥に沈まず、転がっている。

 俺は、隙を見て岩の上に登り、そこからおもいっきりジャンプした。


 空中にいる俺に向かって『龍うなぎ』は、さらに岩を飛ばしてくる。

 俺は、試練の刀の()で、『岩』を叩き落としたが、岩とともに俺自身も落ちてしまった。


 もう一度、その叩き落とした岩を足場にしてジャンプ。


 今度は、水流攻撃が俺を襲った。

 俺はバリアを斜めに張り、波乗りの様に水流の上を滑った。



 やっと『龍うなぎ』に肉薄した俺は―


 そいつの頭を、試練の刀ですんなり跳ね飛ばした。



 『龍うなぎ』は大きな水しぶきを上げて倒れた。



「ふー」


 敵自体は弱くても、足場が悪いと激しく戦いづらいな。



 刀の試練を確認してみると、『67/100匹』になっていた。


 いきなりボスの所に直行しちゃったから、試練が進んでないな。

 まあ、わざわざこんな足場の悪い所で戦う必要は無いし、次の階に進んじゃおう。


 あ、でも、蒲焼きにしてみて美味しかったら、また来よう!



 俺は『龍うなぎ』をインベントリに仕舞いつつ、奥にあった下に降りる階段から、地下4階へと進んだ。


またうなぎが食べたくなって来てしまった。


ご感想お待ちしております。

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