あくまでも桃太郎?いやそんな筈ねーだろ。
あの後カミュは訳も分からずへんてこな衣装に着替えさせられ左手には"みたらし団子"と右手にはセキセイインコが入れられたカゴを持たされ頭はバリカンで剃られ落ち武者の様になっていた。
「で、こいつが例の桃太郎なのぉ?想像してたより遥かに弱そうねぇ」
魔王サタンとてオカマ口調だと怖さが半減してしまうのは不思議ではあるが何故オカマ口調なのかはまだ伏せておこう。
「このままこの桃太郎って言う奴のフリをしとけばミュゼ、お前と付き合う事が出来るのだな?(小声)」
「ああ、儂が嘘ついた事があるか?(小声)」
「いや、いつも騙されてる気がするのだが、、、と言うかその桃太郎と言う奴が本当に居るのならただの変態だな、、よくこんな格好で鬼退治をしてたものだな(小声)」
「絵本というのにこういう格好で載ってたぞ?な?アドルフ?(小声)」
「はい、私もネットで調べたから間違いないです(小声)」
「もしかするとこれがドラ◯エで言う天空の装備くらい最強装備だったのかもしれぬな(小声)」
「確かに、戦わなくても敵が寄って来ないって言う戦略ですね(小声)」
「何二人して納得してんだよ!お前の父ちゃんかなり怒ってるぞ?(小声)」
その3人のやりとをみていたサタンが
「何をこそこそしているのよん!?ジョセフとセバスとスミスを倒したのはオマエで間違いないのねぇ!?」
「お、おうよ!あんなの楽ちんだったー」
「なぁにぃ!?」
「バカ者、お前はお父様に殺されたいのか(小声)」
「ら、、楽ちんだったなーって思いきや約8時間にも及ぶ死闘だったなーハハハハ」
「アナタ!ジョセフとセバスとスミスをあざ笑うのねっ!」
「ひぃぃぃぃぃっっっ!い、いえ、滅相もありません!ジョセフとセバスとスミスはとても強敵だったので瞬殺で滅してやりました!」
「ぬぁぁぁにぃぃぃぃぃっっ!?」
「ひぃぃぃぃぃっっっ!」
それをみかねたミュゼが
「やめてくださいお父様、ここで桃太郎を滅ぼしてしまうとあまりにも強大な力により地球が壊れてしまのじゃ、この星は儂にたくしたのじゃろう?桃太郎に罰を与えるのならば魔界でやってくだされ。」
「まぁ確かにそうねぇ、良いわ、桃太郎の始末は魔界で私がするとしましょうーミュゼとアドルフは引き続き地球侵略を頼んだわよん?」
するとアドルフがその隣で親指を突き立て
「流石ミュゼ様、それが狙いだったのですね切り返し方が流石です(小声)」
「じゃろ?こういう時は悪魔の知恵が働くのじゃグヒヒヒヒ(小声)」
そのやりとりを一部始終聞いていたカミュが急に立ち上がりミュゼ達の方を振り向き
「お前ら!これが目的だったのかっ!」
その一言にサタンがキレた、、、
「私の娘に向かってお前らとはなにごとぉぉぉ!?
えーい魔界へ連れて行きエンマのジジィに裁判にかけてもらうわよっ!」
「ひぃぃぃぃぃっっっ!」
「やりましたねミュゼ様(小声)」
「うむ、これでしばらくはこの地球の平和は守られたのじゃ(小声)」
またしてもこの二人に地球の平和を守ってもらいました。
はて?この二人は地球に何しに来たのか時々分からなくなります、、、
そして、サタンに縄でぐるぐる巻に縛られ肩に担がれた、動けなくなったカミュは涙ながらに
「くそーっ二人共覚えておきやがれ!いつか絶対ミュゼは俺の嫁にーーっっ!!」
「何を分けの分からん事を言ってるのよ?桃太郎が悪魔と結ばれるはずがないでしょう、早くこっちへくるのよ!」
そして魔界へのドビラが開かれた(いわばブラックホールみないなもので最上級悪魔にもなると1次的時空の歪みを創りあげそこに魔界へと通じる道を創りだすことができるのである)
二人はただただ魔界のトビラが閉まるまでそこで佇んでいた。
「儂もまさかあんなにお父様が純粋に桃太郎を信じるとは思わなかった、、、」
「ですね、、、ドンキーで買ってきた安物の衣装でこうも誤魔化せると思ってもいませんでした、、、」
「カミューアルデンテよ、今思えば幼き頃からの付き合いでとても良い奴じゃった。」
「ミュゼ様、あの人の分も頑張って生きなきゃですね」
「うむ、あやつには生きると言う大切さを教えてもらったのじゃ」
「そろそろトビラが締まりますね?」
「うむ、アドルフよ、たまにはラーメンでも食べに行くかの?近くの環七沿いに美味いラーメン屋が出来たらしいぞ?」
「たまには良いですね、冷えきった心を温めに行きましょう」
「うまいっ!ラーメンだけにな?」
「ですね?」
『ハハハハハッッッ』
魔界への扉は閉ざされ二人は環七ラーメンを食べに夜道へと消えていった、、、
お疲れ様です、ひとまず一段落?しました。
これからのお話自体は元の形態に戻れるかな?
きっと、、、、あの二人がまた暴走しなければ、、、
いえ、、、読んでくださる人達がいる限り続きます!
次回も楽しみにして頂けると有難いです。
おかぴ先生