あくまでも幽霊が苦手?
「ミュ、ミュ、ミュ、ミュゼ様ミュゼ様ッッ!」
何か慌ただしい様子のアドルフ
「、、、、」
相変わらずゲームをやってる時のミュゼの集中力は魔界ナンバー1である。
「ミュゼ様っっ!」
「、、、、」
と言う事なので、、、
アドルフ必殺ー、、、、
「まてまて!分かったっ!アドルフよっ!」
ミュゼはここ最近アドルフの行動パターンをいち早く察知出来る能力を手に入れていた、
悪魔は戦闘をこなす事に強くなっていく種族である。
「このままの状態でくすぐられて儂が暴れてゲーム機を壊しでもしたらたまらぬからな」
必殺クスグリで暴れてプレイ中のゲームを壊しては洒落にならないと思ったミュゼは野生の感でこの能力を取得したのである。
「流石ミュゼ様、日々の成長が手にとって分かります、泣けてきます」
何故か遠くを見つめ余韻に浸るアドルフ、、、
「おい、、、、オマエ、、、儂を馬鹿にしておるじゃろ?」
「いえ、ミュゼ様をここまで尊敬しているのは魔界でも数少ない、特に私以上はいないかと」
「アドルフよ、少し気になる点があるのじゃが、儂の聞き間違いではなければ今、尊敬しているのは魔界でも数少ないって今言ったよな?、、、オマエ、、、滅されたいか?」
「あ、それはこの星で言う言葉のアヤと言うものですよ!」
「そーなのか?この星は知れば知る程に分からん文化じゃな。」
「はい、、、」
「じゃが真顔でそのセリフを淡々と言えるアドルフを見ていると少々虫唾が走る時があるのじゃがな、、、」
そして二人はしばしお茶をすする、、、
「てーさっきまであんなに慌ただしかったのに落ち着く意味が分からんっ!儂のゲーム時間(ゲーム名Angel time)を引き裂いてまで何を言いたかったのだ?」
「あ、すみません、ついつい必殺技を寸止めされて思わず感動してたら忘れてました。」
「それ程の内容なら聞かなくても良いな、よし、Angel timeじゃ!」
そう言ってまたテレビ画面に向き直ったがそこをアドルフが耳元で囁く
「いえ、それがミュゼ様にとっても大事な大事な事なのです、、、」
と言い出してアドルフは突然部屋の電気を消しだした。
そしてふと懐中電灯を着け自分の顔を照らしだしたのだ。
「な、なにをするっ!そしてアドルフよ!何故そなたは下から懐中電灯をあてておる?ビックリするではないかっ」
「はい、これが恐怖心を増すやり方だと小耳に挟んだもので」
この幼き魔王、、、
幽霊が苦手なのです、、
「ゴクリ、、、な、何故恐怖心を、こ、怖くないぞっ!」
そんな事を聞いてないかのようにアドルフは語り始めた。
「それはそれはあるメゾン・マカイというアパートでの出来事です、、」
「あ、明らかにここではないかっ」
「アドルフ田中と言う人物がふと夜中に見が覚めてお手洗いに行く為に起きたのです」
「うむ、名前が少し違うけど明らかにオマエだな」
「そこで、、、洗面台の前を通るとー、、、ガタンっ!」
「ヒィィィィィ」
「とー台所の所で音が鳴ったので私は何事かと慌てて台所に向かいました。」
「そ、、、それでそれで?」
「そこで私は、怖いなー怖いなーやだなーやだなーと言いながら台所に歩いて行きました。」
「そのフレーズ何処かで聞いたような、、で?」
「台所には食べ物や色々なものが散乱しており、泥棒かと思い周りを見回したのですが誰も居なかったのです。」
「、、、音が鳴って直ぐに向かったのに誰も居なかったのか?」
「はい。」
「そ、そんな事は無いじゃろ、、き、きっと、、ね、、ネズミの仕業じゃ、んーー、、アドルフよ、いや、アイドル田中よ」
「はい、でもそれだと売れないお笑い芸人にいそうですのでそこはアドルフでお願いします」
「そか?儂らでコンビ結成したら間違いなく売れると思うのじゃが、、、試してみるか?」
「はい、いつかそのコントだけの話を投稿してみましょう。ですが今から漫才となると尺がたりないので今回はこの話で終わらせたいのですが、、、私はそろそろ眠くなって来ました、、、ふぁぁ~~」
っとーそくざに近くにあった新聞紙でアドルフの頭を叩いた。
「ってアホかっ!まだ昼間じゃと言うのに、そして台所が気になって寝れんわっ!」
「ふぁぁ~多分ネズミの仕業でしょう、後で食べておきますねぇ」
「なんでやねん!つーかアドルフがこの話をふってきたのではないか!ふられ損じゃよ!その冷蔵庫を荒した犯人を放って置けないじゃろ今すぐ霊媒師を呼ぶぞ。」
「それもそうですね、分かりました、今すぐ手配しますね。」
そして30分後、、、
霊媒師は来てくれたのだが3分もしないうちに顔が青ざて直ぐに帰ってしまったのだ。
それもそのはず、ここは魔界へと繋がる通り道なのだから。
と言うより、ミュゼのツノとシッポにビックリして逃げた様にもみえたが、、、
「ミュゼ様、、、」
「う、うむ、、し、仕方あるまい、夜中に気配を感じたら二人で行くぞ。犯人は現場に戻ると言うしな。」
「何かドキドキしますね」
「アイドル田中よ、何故顔が赤くなる?」
「何かカップルでお化け屋敷に入ると女性が密着するのでベストォォッッ!ってネットに書いてあったもので」
「いや、その前にアイドル田中でいいんだな?、、、いいんだな?」
「東京ドームのライブを控えてるのでよしとしましょう。」
「、、、、、それはそうとこのアパートはある意味お化け屋敷じゃからな、、てかリアルお化け屋敷じゃよ。」
「ミュゼ様はサラリと流すのがうま過ぎです、で、ここをお化け屋敷にしたら入場料取れそうですね?」
「うむ、それで儲けて欲しいアニメグッズを、グヒヒヒ、、、」
もうこの頃にはミュゼはお金の事しか考えておらず、恐怖心を忘れていた。
「ミュゼ様がまた1つ賢くなられた、、ヒグッ、、、」
アドルフは感動のあまり膝から崩れ落ちそのまま意識を失った、、、
いつの間にかアドルフはミュゼに対して感動を覚えると失神してしまう特技を修得していた。
「アイドル田中ぁぁぁぁぁ!
、、、、てかアイドル田中は何処で感動したのじゃ?
まあよい、さ、夜までゲームの続きしよ。」
ミュゼはその時が来るまでゲームで時間を潰す事にした。
しばし時間まで『Angel time』プレイ中のミュゼを観覧。
「うほ、デートに誘われたわ」
「ちょ、その日は綾芽ちゃんと被ってるじゃない」
「比奈はツンデレが酷すぎるから綾芽ちゃんとデートに行くわ」
「、、、ハゥッ、綾芽ちゃぁぁぁぁん!!」
「、、、、、、、」
「げっ!ちょっとなによ!デートドタキャンて!」
「何、このゲームインフルエンザシステムなんてあるの?」
「、、、、」
「ま、まあ良いわ、比奈でこの日は過ごしてあげるわ、、」
「えぇーー!!他の男に取られたっ!!」
「ここでも田中かよっ!!」
「、、、、、」
「比奈ちゅぁぁぁん!かまちょぉぉぉぉ!」
「、、、、、」
「仕方ないわ、その日はゲームをして1日過ごすしかない。」
「、、、、」
「綾芽ちゃんおっはよーっ!!」
「え?インフルエンザが酷すぎて今日学校行けない?」
「仕方ないわ、明日までゲームして待つわ」
「、、、、」
「えぇ!主人公もインフルエンザが悪化して死亡?BAD END....」
「こんなクソゲーあるかっ!!」
そう言ってコントローラーを投げ捨てた。
大分省略はしてますが毎日10時間はこんな事をして過ごしてます。
そして気がついたら日も暮れて月の光が窓から差し込む。
「さて、そろそろ寝る時間じゃー、、」
と、布団を敷いているとガタンっ!
台所の方から大きな物音が聞こえました。
「ヒィィィィィッ!」
ミュゼは急いでアドルフを起こしに向かった。
「ヒィィィィィあ、アドルフ、アドルフ」
アドルフの存在とアイドル田中と言う名の事を忘れてました。
「何ですかぁミュゼさまぁんーもうアーンは出来ませんよぉー」
寝ボケてます。
「、、、、」
ミュゼは自分のシッポの鋭い部分でアドルフ田中の鼻の穴にコッソリ挿入してみる。
するとどうなるだろうか?
勿論経験者は知っている。
グハッ、、、ヘッ、、、ヘッ、、、ヘッ、、
、、
ヘッピーションガコンチキショー
とっさにミュゼがアドルフの口を塞ぐ
「馬鹿者、犯人に気づかれたらどうするのじゃ(小声)」
「す、スミマセン、って言ってもあれを耐えるのは私のMの力をもっても無理かと(小声)」
「まあよい、じゃが今アドルフの見てはいけない顔を見てしまった気がする、そしてなんじゃ?最後のは何かの呪文か?(小声)」
「いえ、日本のサラリーマンのオヤジはあーやってクシャミをするそうですよ(小声)」
「そうなのか?儂も次クシャミをする時はそうやってクシャミをしよう(小声)」
「ではその時はこのアドルフ、ミュゼ様のクシャミ顔を全力をもって写メらせて頂きます(小声)」
「その写メを撮って何に使うのじゃ?(小声)」
「勿論待受にします(小声)」
「そ、それは何か御利益があるのかっ?(小声)」
「はい、私のラッキー運が上がります(小声)」
「なんとっ!儂のクシャミ顔はラッキー運が上がると言うのか?それもひと儲け出来そうじゃの、、、グヒヒヒヒ(小声)」
悪魔が地球人のラッキー運を上げると言うのも見ものです。
どんだけ人の良い悪魔なんでしょう、もはや滅ぼしにきた目的を忘れかけてるミュゼとアドルフであった、、、
二人はしばしお金持ちになった想像をしてニヤけていた、、、
するとミュゼが我に帰ったように
「はっ!と言うかアドルフよ!今はそれどころではない!(小声)」
「そうでした、あまり物音を立てずに行きましょう。(小声)」
二人はゆっくり台所に向かった。
やはり人影が見える。
「あ、アドルフよ、やはりあそこに誰かおるぞ?どうすればよい?(小声)」
「そうですね、懐中電灯を顔にあてて逆ドッキリなんてのはどうです?(小声)」
「バカ者!相手が刃物を持ってて襲ってきたらどうするのじゃ!(小声)」
「いえ、どう考えてもミュゼ様の方がお強いですからその心配は要らないかと(小声)」
「何を言っておる、こう見えても乙女じゃぞ?こういう時はメンズがウーメンをエスケープするものじゃろ!(小声)」
「それを言うならエスコートです(小声)」
「い、一緒じゃ!(小声)」
そうこう言っているうちに相手に気付かれたようです。
「そこに居るのは誰ぇ!?手を上げて出て来なさいっ!」
「ヒィィィィィスミマセン!、、、て何でこっちが手を上げて出て行かなきゃ行けないのじゃ!お主が台所荒らしじゃな!」
「ミュゼ様、ここは私が!」
「いや、ならぬ!手柄をとるのは儂じゃ!」
「ここに来て何をおっしゃる、たまには良い所を私が見せなければっ!」
「バカ者、お主は指を加えて黙ってみておれ!」
すると犯人が待ちくたびれたかの様に声をかけた。
「あのー、、、」
『オマエは黙っていろっ!』
「はいーっっ!!」
『ん?』
っと、二人がどこか聞き覚えのある声がしたのでアドルフが懐中電灯を犯人に照らした。
そう、二人共よく知っている人物がこっちに手を振りながらそこに佇んでいた。
「ヤッホー」
、、、、
『お父様っっ!?』
続く
遂に新章突入いたしました。
ようやく新キャラ魔王サタンが降臨しました、言動からあれれ?
と気づいた方もいると思いますがまさに魔王サタンは◯◯◯キャラなのです、、、、とんでもない強キャラ出現に僕自身もビックリです。
この後二人はどうなるのでしょう?
次話もお楽しみにしててくだると幸いです。
またお会いしましょう。
おかぴ先生