あくまでもお菓子は好き。後編
ミュゼは今までに見せた事のない絶望に満ちた表情でアドルフにこう言った、、、
「お主はどうやらとてつもないモンスターを引き連れて来てしまった様じゃ、、、」
これは魔界史上最も歴史に残る名言になる事はこの時は知る術もなかった、、、
「ミュゼ様、それはどう言う事でしょうか?」
するとミュゼが恐る恐る袋から更に小袋を取り出す、、、そして小袋から物体を取り出さずにアドルフにその魔物を見せながら説明しだした。
「これは、アルフォート3世、、お父様のお父様、つまりお祖父様が大魔戦争の時にやられた敵の無敵艦隊じゃ、、、」
「な、、なんですとっ!」
アドルフから余裕の表情が消えた、、、
何かとてつもない物を持ってきてしまったとアドルフが心の底から後悔している。
「じゃ、、じゃが仕方が無い、、こやつはいつか倒さねばならぬと思っておったのじゃ、お祖父様の仇、、、」
「ミュゼ様、まずはその無敵艦隊のバリケード(小袋)を開けてみますか?」
「ま、まて!アドルフよ!そう焦るでない!撃ってきたらどうするのじゃ!」
そう言って袋を裏っ返しにしてまだ開ける気は無い様だ。
ミュゼは大量の冷や汗をかきながら
「こ、ここは、し、慎重にだ、、、」
(凄い、こんなに苦戦するミュゼ様は初めて見た、このアルフォート3世はきっと凄い力を持っているに違いない、、、)
アドルフも固唾を飲んで見守る。
「よし」
ミュゼは呼吸を整え少しずつビニールを破いていく。
「ここで勢いよくいくと大砲を撃たれてこっちが大破するかもしれんから慎重に行くぞ」
「はい、私はミュゼ様にずっとついていきます。」
アドルフはミュゼのすぐ後ろで見守る体制だ。
そして、ビニールが全部破けた、裏っ返しに破いたのでそこからビスケットが覗いている。
「よし、これで第一関門突破じゃ、アドルフよメスーいや、ナイフとフォークを持って来い!」
「はい。」
「急ぐのじゃ!奴が目を覚ましたら手に負えん!」
「はい、ただいま持ってきますっ!」
アドルフもこれはただ事では無いと判断し、光の早さでナイフとフォークを持ってこようとしたが、、、
「ミュ、ミュゼ様!」
「なんじゃ?」
「今フォークが消毒液に浸かっている所なので取り出せませんっ!」
アドルフはとても几帳面なので3日に1回は食器物を消毒液に浸しているのである。
「な、なにっ!それはマズイ、、、では爪楊枝でここは誤魔化すしか無いようじゃ、急いで持ってくるのじゃ!」
「はい!」
そう言ってアドルフが慎重に爪楊枝をミュゼに手渡す。
「よし、ここからが大変なのじゃ。爪楊枝をさして、、、よし、、、ここからチョコの端から切断して、、、」
ミュゼの手によってチョコの端が綺麗に切断されていく。
「アドルフ、汗」
「はい」
そう言ってアドルフが額の汗を拭う
「違うわ!儂のじゃ、アドルフが拭いてどうするのじゃ!」
「すみませんミュゼ様、私が汗だくで見苦しいのかと思いました。」
「それは今に知ったことか!」
「汗」
「はい」
「フォーク」
「はい」
「汗」
「はい」
「汗」
「はい」
「爪楊枝」
「はい」
「パックン」
「マックン」
「違うわ、パックンと言ったらパックンチョじゃ!」
「あ、そっちですね」
そう言ってアドルフがパックンチョを1つ取り出し口元に持っていく。
ミュゼがそれに合せて口をアーンと空けて待っているがなかなか口に入ってこない。
「あれ?どしたのじゃ?」
「ミュゼ様、レロレロを忘れてますよ?」
(忘れてたっ!)
「そ、そうじゃな、エネルギーフラッシュが危険じゃからなっ!」
とアドルフがパックンチョのイラスト部分を持ってミュゼがレロレロと消していく。
「よし、消えたぞ!口に入れてよい」
「はい、どーぞ!」
(儂が言っておいて言うのもなんなんじゃが、、、めんどくさっ!)
そして、、、
「おぉ!流石ミュゼ様、みるみるうちにチョコが剥がれていきますぞ!」
15分経過し、ようやくチョコとビスケットを分離する事が出来た。
「見たかアドルフよ!これが儂の力じゃ!」
「はい、1分1秒も見逃しませんでした!」
ミュゼが達成感と自信に満ち溢れている。
それを見ていたアドルフも微笑ましく見つめる。
そのままミュゼがチョコの部分を、
アドルフがビスケットの部分を始末した。
「お祖父様、、、、ついに仇をとりました、、、、」
「サタン様、、、あなたの娘はこんなにも成長を遂げました、、、」
二人共何かに満たされてるようです、、、
そして死闘開始わずか20分で仇をとりました。
「よし!アルフォートは儂が後で全部片付けておく、勿論キャラメル味もな!」
(このやり方で食べたら日が暮れるわっ)
「そこはミュゼ様にお任せします、流石に長い戦いなので疲れそうです。」
「うむ、では次の獲物はどれじゃ!?」
「次はこれです。」
次に取り出したのは?
「なーんじゃ良かった、アルフォート以上の強者が現れたらどうしようかと思ったのじゃ!」
「これも可愛らしいイラストですがこいつは強敵ではないですね?心から安心しました。」
次は長い戦いじゃ無い事を知ったアドルフは心から本気で安心しているようです
そして、次なる魔物は、、、
コアラのイラストが描かれた魔物です。
「こいつは下級中の下級じゃ!小学生でも倒せるわい!」
※コアラの魔物さんスミマセン
「で、ミュゼ様、こいつはどう始末しましょう?」
「こいつはだな、両手を塞がないと何をしでかすか分らん!しばしっこい奴でな、まず両手を噛み砕く!」
するとニカッと笑うミュゼの口から牙を覗かせる。
それをアドルフが何か懐かしいものを見る様な感じでミュゼを見つめる。
「あ、何か久しぶりに悪魔っぽいですねミュゼ様。」
「そ、そうじゃな、儂達の基本を見失っておったな」
そう言えばこの二人、地球を侵略し滅する事がためにこの星に来たのでした。
その二人が今コアラのイラストが描かれた可愛らしいイラストの魔物を腕から噛み砕き滅ぼそうとしているのです。
何とも恐ろしい悪魔なのでしょう。
そしてミュゼが今まさに実行する所である。
「あぁ、ミュゼ様がこんなにも凛々しく見えたのは久しぶりでございます。」
「あーもううるさくて集中できぬ!少し黙っておれ!」
「は、はい」
それでもアドルフの目は生き生きしている。
そしてミュゼが大口を空け、コアラの右腕から噛み砕く。
ガリガリッ、、ザクザクザクザク
「ハァハァハァハァ」
アドルフが何か興奮している様だ
そして次に左腕
バキバキッ、、、、ゴリュゴリュゴリュ
頭と体と足しか残ってないコアラは何ともグロテスクである、、、、
腕の中から少し覗き込むチョコがなんとも言えない気持ち悪さである。
そこは悪魔の習性でそう言う姿をみると余計に興奮するのである。
二人の心臓の鼓動が早まる。
「そ、そしたらあ、頭から、ゆくぞ。」
「は、はい。」
ガシュリッ!
とどめを刺した感100%
この時のアドルフがミュゼに対するマジLOVE1000%
『おぉーーーーーーっっ!!』
ここまで来るともはや二人の感動ポイントが分かりません。
「で、ではアドルフよ、他のもやってみるぞ?」
「はい、是非とも何処まででもお供します!」
暫くこういった行動が続いた。
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「アドルフ!もう魔物が居なくなるではないかっ!コンビニで次の魔物も連れてまいれ!」
「はいっ!!」
と、二人はその後3日程こういった戦いが続き、、、
ミュゼはスカートがはけなくなり
アドルフもシャツがギリギリサイズになってしまった事でやっと我に返り
何てバカな事をしてしまったのだろうと後になって後悔し、
二人は1ヶ月程の毎朝マラソンを始めたのです。
そしてアドルフはチョコ菓子の恐ろしさに気づきその後もお菓子は口にしないようになった、、、
ミュゼは変わらず豚になっては辞め豚になっては辞めの繰り返し。
悪魔でもお菓子を食べ過ぎると太るみたいですよ?
皆さんもお菓子は魔物が住んでるので気をつけてください、
まあーいざとなったらミュゼとアドルフが助けに来るかもしれませんが、、、
「もう私はこりごりです!」
僕の中ではアルフォートでどこまで書けるか試してみたかったのですが、これが限界でした、、、
結果コアラのマーチにフォローされる形になりましたが無事二人は任務を達成出来たらしいのでこれはこれで良いかなと思います。
コアラのマーチに関しましては、僕もああいう食べ方をするので変わってるって子供の頃からよく言われます。
なんでしょう、すぐ食べ終わるのが何か勿体無くてチマチマ食べてしまいます。
と、長くなりましたがお菓子は魔物。前編後編見て頂きありがとうございます。
まだまだミュゼとアドルフの地球滅亡計画は順調に進んでるので暖かく見守ってやってください。
おかぴ先生




