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もう終わりにしましょう‥‥さようなら‥‥私は父に決められた相手と結婚します

[その後!ガンプ目線]もう終わりにしましょう‥‥さようなら‥‥私は父に決められた相手と結婚します

作者: 村則

先に短編→元彼目線→メリッサ目線を先に読んでいただけると話が繋がります!


誤字報告ありがとうございます。


 王都を出てから一週間、俺は師匠の元へ、嬢ちゃんは実家に。


 ……楽しかった二人の旅が終わろうとしていた。


 そして今日の空はとても晴れやかだが、俺の顔色は悪い。なぜなら、


『俺は何でここまで来て嬢ちゃんに告白できなかったんだあぁぁあーーっ!このヘタレ野郎がっ!今日、師匠の……嬢ちゃんの家に着いちまうよーっ!』

と、宿屋の中で声を押し殺し、隣の部屋にいる彼女に聞こえないよう叫んでいた。


 そう……俺はまだ嬢ちゃんに告白出来ていない。このままだと自分の気持ちを伝えることが出来ないまま、師匠から嬢ちゃんに結婚相手が俺だと紹介されてしまう!

 その前に何としても回避したいと思っていたが、五年近く彼女を陰ながら見守っていた癖から抜け出せず、一歩踏み出せないでいた。まだ野郎と別れてから日が浅い。そんな傷心の内に告白していいのかと……。

 実は俺、めっちゃ小心者なのだ。それを隠すためいつも豪快に振る舞っている。


 そんなヘタレな俺は告白できないままズルズルと今日の日を迎えてしまった。

 だが、今日の俺は燃えていた!ベッドから飛び降り、ズボンのポケットに入れていた指輪を取り出した。

 これは嬢ちゃんの為に俺が作った指輪だ!プロポーズするなら指輪がいるだろ!?だから、彼女の好きな桜の柄が入った指輪を買いに行ったんだが……どこにも売っていなかった。俺は最後に寄ったジュエリーショプで膝から崩れ落ちてしまった……もう、諦めるしかないのかと、

 だが!天は俺を見逃さなかった!なんと!店のマスターが、

 

「お前さん、そこまでその指輪が欲しいのか」


「はい!嬢ちゃんの好きな花なんです!」


「そもそも何だ?サクラなんて知らんぞ!」


「……あっ!」

 そうか!桜は師匠の住んでるオウギ村しかないんだ!だから王都中のジュエリーショプを回っても見つからなかったのか。と、考えていると。ジュエリーショプのマスターが、


「サクラがどんなものか知らんし、今、ワイは他のジュエリー作らなきゃならんからな……作ってやれん……」


 俺はマスターの言葉を遮った。良い方法を思いついたのだ!それは……。


「マスター!俺を弟子にして下さい!お願いだ!彼女の好きな柄の入った指輪をどうしても手に入れたいんだ!お願いします!」

 頭をおもいっきり下げた。うんと言うまで絶対に頭を上げないぞ!と意思を強く込めた。


 すると、マスターはため息を吐いた。こう言う奴は絶対諦めないと知っているのだろう。


「……はぁー、しょうがない、お主の熱量に負けたわい。だが、お主を弟子にはしない!工房を貸してやるだけだ。だから、ワイの作ってるのを見て目で盗め!ワイは手取り足取り教えんからな!」


 俺は頭を上げ再び下げた。

「ありがとうございます!師匠」

 こうして俺は新たな師匠ができた。師匠と呼ぶな!っと言っていたが俺は気にせず呼んだ。


 そして師匠の作っているのを目で盗み、見よう見まねで嬢ちゃんの指輪を制作した。始めは何度も何度も失敗した。だが、しだいにコツを掴み桜の花柄がデザインされた指輪が完成し師匠に見せた。


「どれどれ……」


 ゴクン!俺は生唾を飲み緊張しながら待った!師匠の様にはいかないが上手くいったと思う。

 そして、師匠は指輪を隅々まで確認し、重い口を開いた。


「……合格だ!なかなかいい出来じゃないか!この短期間で本当に出来るとはな。お主才能があるぞ」


 師匠から褒められ合格をいただいた!


「本当ですか!!」 


「ああ」


「やったぜ!師匠ありがとうございました。お代です!」


 師匠から指輪を受け取り、代金を渡そうとしたら、師匠が粋な計らいをした。


「金はいらん!お主にいいもん見せられたからな。それに弟子の門出だ!きっとお主の彼女がこの指輪を見ればお主の気持ちが伝わるだろうさ」


 俺は師匠に初めて弟子として認められ目頭が熱くなってしまった。


「……師匠」


「次来る時は彼女を連れてくるんだぞ!」


「はい!彼女を連れて師匠の元に伺います!待ってて下さい」


 指輪をポケットに入れいつでも渡せるように仕舞ったが、今日まで渡せずにいた。

  


 俺はその指輪を手に取り、気合いを入れた!

 

「今日こそ彼女に渡す!そして告白するんだ!あの時、彼女が悲しんでいるのを見て俺が守ってやると決めたんだ!頑張るんだ俺〜っ!

ああああーーっ!!やるぞ!!今日こそ……」

 と、気合いを入れていると……

ドンドンドン!!扉が叩かれた後バァン!っと勢いよく開いた!


 「先輩!どうしたんですか!?」


 嬢ちゃんが慌てて入ってきた。俺の声が隣の部屋にいる嬢ちゃんに届いてしまったようだ。俺は何事もなかったようにサッと指輪をポケットに入れ、何食わぬ顔で嬢ちゃんに答えた。


「な、何か用事かな!?」と。



「先輩の部屋から騒ぎ声が聞こえたので……って!先輩!顔が赤いですよ!」


 赤いだと!やばっ!嬢ちゃんの顔に見惚れていてなんて恥ずかしくて言えない!と、そわそわしていると嬢ちゃんが俺の顔を覗き込んだ。


「お、おい!」


 俺は咄嗟に後退りした。そしたら嬢ちゃんの顔色が急に悪くなった!もしかして俺のせいか!


「急に近づいてしまってすみません」


 別に嬢ちゃんが謝らなくてもいいのに。


「俺は何ともないから大丈夫だ!心配かけてすまなかったな」

 冷静を装い答えたら嬢ちゃんが俯きながら悲しんでしまった!

 

「てっきり旅の疲れで熱でも出たのかなって。先輩はいつも私の荷物持ってくれていたから無理させちゃった……」


 俺は嬢ちゃんの声を遮った。俺は自分自身に怒りを覚えた!何で俺が嬢ちゃんを悲しませてるんだ!違うだろ!と。

 俺は嬢ちゃんにはずっと笑っていて欲しい、嬢ちゃんにはこれから幸せであって欲しい。だから俺が嬢ちゃんを一生守るって決めたんだろうが!嬢ちゃん、すまん……素敵な場所でプロポーズできなくて……でも今言わないと!彼女がこれ以上傷つく前に。



「違う!俺はそんなやわな身体してない!……そうじゃなくて……俺が言いたいのはそんなことじゃないんだ!……俺は‥‥俺は‥‥嬢ちゃんが好きだ!」


「……」


 嬢ちゃんが衝撃を受けたような顔をしているが俺はありったけの気持ちを伝えた。


「何事も一生懸命努力する姿、何より可愛い嬢ちゃんの笑った顔が好きだ!だから、だから!俺と結婚してくれ!俺を選んでくれっ!絶対に幸せにしてみせるから!」

 

「……」


 嬢ちゃんの反応がない。だが、俺は諦めない!

 ズボンのポケットから指輪を取り出し嬢ちゃんに渡した。


「えっ!指輪!?これ私の好きな桜の花がデザインされてる……」

 突然渡されて驚いているようだ。


「嬢ちゃんの好きな花だろ。だから、王都のジュエリー店で作ってたんだ。桜の花のデザインされた指輪がなかったからな」


「はい?……もしかして先輩が」


「へへっ、何度も作り直してやっとそれらしいのが出来たんだ。ギリ3日で間に合ってよかったぜ。これなら渡せるってな」


「じゃあ……」


 嬢ちゃんは指輪を両手で握りしめ胸元まで持っていった。なんだか苦しそうに見えた!お、俺のせいなのか!


「おい大丈夫か!どこか痛いのか!?あああ!俺が告白なんかしちまったからだーっ!」

 と、オロオロする俺……すると、嬢ちゃんが、


「……違うんです。先輩に好きだと言われて……」


 最後まで言えず彼女の瞳から涙があふれ出てきた。俺は咄嗟に彼女を抱きしめた……以前に約束していたとおりに。


「うっ……う、う」


「いったろ、いつでも胸を貸すってな!泣きたくなったら俺を呼べって!これからは側で何からも守ってやる!好きだよメリッサ」


 そして、俺はメリッサの頭を撫でた。

 それは、メリッサが落ち着くまで続いた……以前のように……だが、前とはまったく違う気持ちだ。もう、あの頃の俺ではないのだから。















「メリッサ!落ち着いたか」



 もう落ち着いていた頃だと思いメリッサに語りかけた。すると、メリッサから、

「……はい……きです」

 うん?小さくて聞き取れなかった。

「今なんて?」


「私も好きです……先輩のことが!」


 ……俺は一瞬夢でも見ているのかと錯覚した……だってメリッサが俺のことが好き!え……えっ!俺は信じられずにメリッサを見つめた。すると彼女も見つめていた。へっ!本当なのかっ!


「「……」」


 二人は見つめ合った。この二人の空間だけ時間が止まっているようだった。


 

 自然と俺はメリッサの肩を抱き口付けをしようと顔を近づけた。メリッサの唇まで、あと数センチで届く寸前に邪魔が入ってしまった。


 カンカンカン!この宿の女将さんがフライパンを叩きながらやってきたのだ。


「こんな所でおっぱじめないでくれるかい!さっさと朝メシ食いに来な!冷めちまうよ」


と、言い去っていった。


「「……」」


 俺とメリッサは急に気まずくなり、そっと離れた。口付けはお預けになってしまい残念……トホホ。


「……じゃあ、食べに行きましょうか」


「……そうだな。一緒に食いに行こうか、メリッサ」


 俺は嬢ちゃんからメリッサ呼びに変わり少し照れ臭かったが、

「はい!ガンプさん 」

 メリッサも恥ずかしそうに照れていた。

 でも、二人の想いは繋がっていることがわかった。もう、これから二人一緒に前へ進んでいける!




 こうして、二人は仲良く食事に行くのであった。



◆◆◆

 食事をすませ、二人は荷物をまとめ宿屋から出ていった。見送ってくれた女将さんに『お幸せに』と送り出された。





 二人は少し気まずい雰囲気で目的地に向かった。まだ、二人の関係が変わったことに慣れていないようだ。そんな中、ガンプが勇気を振り出しメリッサに言葉を振った。


「今日は雲一つない晴天だな!まるで俺達を祝福してるみたいだ!」


「ふふっ、そうですね」

 そんな俺がおもしろく笑っているようだ。朝は暗い気持ちで窓から空を見ていたけど、今は幸せ一杯で空を見上げた。



 そして、俺は勇気を振り絞りメリッサの手を握り目的地の故郷、オウギ村に向かった。


 この時の二人は幸せで満ち溢れ、メリッサはガンプからプレゼントされた指輪を見ながら幸せを噛み締めていた。

 ふと俺は何か大事な事を忘れているような気がした。


『う〜ん!?何かメリッサに言い忘れがあるような?……まぁ、いいか!きっと大した事ないや』

 と、この時の俺をぶん殴ってやりたい!ちゃんと思いだせと。

 なぜなら、この後ガンプはメリッサに長時間説教されてしまうのだから。




◆◆◆

 故郷、オウギ村に到着しメリッサの実家に向かった。



『あれ?ガンプさん、お師匠様を訪ねなくていいのかしら?……あっ!そうか!きっとガンプさんはお父さんに挨拶してからお師匠様の元へ行くのね!ふふっ、私も一緒に着いていきましょう♪』

 と、呑気な考えをしていた。





 とうとう目的地の実家に到着した!こうして一週間の旅を終えたのであった。




 バタン!メリッサが扉を開けた!久しぶりの我が家に興奮しているようだ!



「ただいま!お父さん!お母さん!」


「あら?メリッサ!!どうしたのよな!早いじゃない!……えっ!!その方はどちら様なんだい?」

久しぶりの娘が帰って来たことに驚く母!帰って来るのは知っていたが、こんなに早く帰って来るとは思っていなかったようだ。だが、それよりも娘の隣にいる大柄な男の方が気になっていた。確か娘は優男の執事見習いと付き合っているはず。なのに、この男は見るからに執事見習いではない。まるで冒険者のように見えていた。


 メリッサはまだ父と母に別れたと伝えていない。ただ近々帰ると書いた手紙を出しただけだったのだ。


「実はね……」

と、彼を紹介しようとしたら、

「おう!帰って来たか!……」

 娘の声を聞きつけ父も顔を出した。だが、父の様子が変だ!ジッと彼を見つめている……きっと、父は察しているのだろう。彼が私の結婚相手だと!だから、早く伝えなきゃいけない!父の決めた相手と結婚出来ないって!それで、彼を……ガンプさんと結婚するって紹介しなきゃ!


「お父さん……この人は……」

と、勇気を振り絞り父に紹介しようとしたら、何故か彼の肩を叩き大笑いしていた。


「ガハハハッ!!大きくなったな、ガンプよ!変わりすぎてわからなかったわい!ガハハハ」

 と、バンバンと彼の肩を再び叩いた!えっ!知り合いなの!?


「お久しぶりです師匠!」


彼が頭を下げた。


「うん?……師匠……って!もしかして!!」

 ここで謎が解けた。彼の師匠は私の父だったと!私が複雑な気持ちでいると、父が再び爆弾を投下した!


「どうだメリッサ!ワシの決めた結婚相手!最高だろう!ガハハハッ!」

 ニヤリとイタズラが成功した子供のように笑った。父は全ての成り行きを知っていたのだ。きっと彼が事前に手紙を出していたのであろう。

 そのことを知らないメリッサと母はお怒りのようだ。メリッサはガンプから聞かされていない。

 母はガンプから来た手紙の内容を父から聞いていない。たぶん驚かそうとしていたのであろう。


「……先輩これはどう言うことですか」

 メリッサは先輩呼びに戻ってしまった。

「あなた……全て話してもらいますよ」

 と、男二人は女性陣に追い詰められてしまう。


 こう言う場合は平謝りするしかない!と判断した二人の行動は早かった。


「母ちゃん!すまなかった!ただ驚かせたかっただけなんだ!」

 父は母に土下座し謝ったが、

「許しません!」

ダメなようだ。


 そして、ガンプの運命は?

「メリッサすまん!告白するので頭が一杯になって伝えるのを忘れていたんだ!この方が俺の師匠なんだ」

 と、メリッサに頭を思いっきり下げたが、

「今言ったって遅いでしょう!!もっと早く言いなさいよ」

 まだ怒りが収まらないようだ。


「あらあら、もうお婿さんはメリッサの尻に敷かれているのね」

 そんな様子を見た母が何だか嬉しそうだった。

「うむ、ワシが選んだ男だ!此奴なら娘を預けられるってな!」

 土下座をしたまま頭を上げた父も喜んでる。


「先輩の説教は後です!」


「お、おう……」

と、ガンプが弱々しく答えた。


 すると、メリッサの標的が父に変わった。


「お父さん!違うよ(・・・)


「うん?何が違うんだ?」


「私が選んだ(・・・)の!わ、た、し、が好きになってガンプさんを結婚相手に決めたんだから」

 娘の必死の形相で父はたじたじになってしまう。

「そ、そうだな」

 もう、娘の言う通りにしようと。


「わかってくれればいいの!お父さん、私の選んだ結婚相手最高でしょ!」

 満足そうに言うメリッサ!


「ああ、そうだな。メリッサの選んだ男は最高だ!」


 こうして、父の選んだ結婚相手からメリッサが選んだ結婚相手へと変わったのであった。

 





◆◆◆

ガンプ視点






 あれから俺と師匠は、一緒に五時間以上、正座させられていた。そして、


「もう、隠し事はないですよね!」

メリッサは腰に手を当てながら俺に語りかけた。


「ないないない!もうないから!」

 ブンブン首を振る俺。もう隠し事はないのだから。


「……わかりました。次隠し事したら……ちょんぎりますよ!」

 ど、どこを!?とは怖くて聞けなかった。

 そんなやり取りを聞いていた、師匠が急に爆笑しだした。


「ガハハハ!ガンプよ!浮気はするなよ!メリッサは母ちゃんと同じで……って!おい母ちゃん!耳引っ張るな!痛、痛いから〜っ!」

師匠は奥様に耳を引っ張られ部屋に入っていった。ときおり、ドスドスと聞こえてきた……きっと師匠は……うん、考えないでおこう。


「ふふっ、ちょん切るのは冗談です。でも、内緒は無しですよ」


「……肝に銘じておく」

 師匠と同じようになりたくないからな。きっとメリッサは母親似だ。


「じゃあ、許してあげます!」

 メリッサは普段の優しい顔に戻った。本当に良かったと、俺は安堵した。


「ありがとな!」


「ふふっ、仲直りの印として私のお気に入りの場所紹介してあげますね。じゃあ、着いてきて下さい」


「おっ!楽しみだな!」


 そして、二人は未だにドスドスと聞こえている謎の音から離れ家を出た。


◆◆◆

メリッサ視点



 私はガンプさんを連れ、私の好きな場所に連れて行った。そこは、


「いやーっ!満開で綺麗だな」


 桜が満開に咲いている場所だった。

 そこで、私は今日先輩に伝えるはずだった気持ちを告白することにした。先輩に告白された時は好きとしか言えなかったから……私も先輩のように全ての想いを伝えたい!


「ガンプさん!」


「うん?どうした?」



「実は今日ガンプさんに告白しようと思っていたんです。でも先に告白されちゃいましたけどね」


「えっ!嬢ちゃんがっ!?」


 ガンプは驚き呼び名が戻ってしまった。


「だから私の想いを聞いて下さい!

あの時言えなかった気持ちを!」


「俺も嬢ちゃんの本当の気持ちが知りたい!」


「私……ガンプさんを愛しています。見た目は怖いけどいつも困っていると助けてくれる優しい先輩が好き!」


「……」

 静かに聞くガンプ。


「頼りになる先輩だけど、たまにドジを踏むおちゃめな先輩が好き!それに先輩の大きな手で撫でられるのが大好きです。だから……きっとガンプさんと結婚すれば幸せになれると思うんです!こんな私ですけど、これからは一緒にいて下さい」


 ガンプは我慢できずメリッサを抱きしめた。


「おう!俺が死ぬまでずっとそばにいてやる!惚れた嬢ちゃんには幸せになってほしいからな!だから俺が幸せにしてやる!誰よりもな!」



 そしてガンプはメリッサの顎を持ち上げると、そっとメリッサの唇に口付けを交わした。



 すると、春風が桜の枝を揺らし、桜の花が二人の元へ舞い降りた……まるで二人の門出を祝ってるかのように……。






〈終わり〉







読んで下さりありがとうございます。

【☆☆☆☆☆】を押して応援して頂けると嬉しいです( ◠‿◠ )執筆の励みになりますのでよろしくお願い致します。


 最後はお嬢様ざまぁ編を投稿し終了致します。投稿までしばらくお待ち下さいませm(_ _)m






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