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第23話

 家でゴロゴロするのは、3日で飽きた。

 千秋院(せんしゅういん)に薬の研究が進んでいるのか聞いてみたら、成分も未だにわからないらしいので“竜の血”を少しだけ渡した。

 日本で過ごしていると、どうも運動不足を感じる。異世界では命を賭けた戦いをしていたけど、日本でそんな事は出来ない。とりあえずジムに通うようにした。見た目は細マッチョに“成れなかった”オッサンだが並外れた筋力にドン引きされた。レベルアップの恩恵だろう。ジムで鍛えれば“ムキムキマッチョ”に見た目も変わるだろうか。


 日本に居ても特別する事が無いので考える時間が増えた。その1つが時間だ。

 異世界に居る時は異世界の時間しか進まない。日本にいる時は日本の時間しか進まない。良いように思えて実はとても不便だ。不便だけなら良いのだが両方で活動している俺は両方で歳を取っているのだろうか。

 つまり、2倍の速さで老化してる可能性は無いだろうか。

 日本で過ごしている時は頻繁に髭を剃っている。だが異世界ではレッサードラゴン狩りをしていた1カ月、1度も剃らなかった。いや、伸びなかったのだ。異世界に居る時間は老化しないのだろうか。

 これを検証する方法なんて、俺が長期間異世界で過ごす方法以外にない。そもそも俺がいる“ココ”が、異世界か地球かなんて誰が判断してるんだ?


「あ!」


 “称号、異世界人”だ。異世界に居る時だけ表示される項目があった。あれが表示されてる世界では老化しないという事かもしれない。

 異世界に居る間、不老という事なら基本的に異世界で過ごすのも良いかもな。


 ☆


 仕事もせずに毎日ジム通いの生活は、なかなかに良い物であった。

 映画を見たり温泉に行く事は、異世界では出来ないし、ブラック企業時代にも出来なかった経験だ。人として豊かな生活が出来た3カ月だった。


 だがリフォームが完了したので、これからは異世界での生活が中心になる。

 異世界の時間を進めないと万能薬の素材も集まらないし作って貰う事も出来ないので、自堕落な生活とは一旦お別れだ。


 ☆


 異世界で3日過ごして、やっと万能薬の素材が揃ったようだ。これからまた3日かけて万能薬を作って貰う。

 異世界での暇な時間はする事が無い。

 万能薬の素材が取れる場所を聞いたり、集まった素材のサンプルを買ったり、3カ月のジム通いで体系が変化したので鎧のサイズを調整して貰ったり。

 暇過ぎて、また地竜を狩りに行ったりと、なかなかハードな数日だった。


 そろそろ王都に向かって出発する事にしよう。

 次の街はでは自転車で5日かかるようだ。正直遠い。いや、この街が地竜目的で辺境に出来ただけなんだろう。


 自転車で快走し、日が暮れたらバーガーを食べてコーヒーを淹れながら星を眺める。

 毎回のようにウルフ系が寄って来るので斬り伏せてから土壁を作って就寝する。

 次の街に到着する頃にはアイテムボックスに結構な量のウルフ系が不良在庫として貯まってしまった。

 宿を取ると俺は日本へ戻った。目的は勿論24時間入れる自分の家の風呂だ!


 ☆


 風呂上りにメールのチェックをすると千秋院(せんしゅういん)から連絡が来てた。何か進展があったのだろうか?


「もしもし」


「あぁ。あの血の成分を持つ生物は日本にはないと思うぞ?近いのは爬虫類だが、それもハッキリしない」


「そうなのか、トカゲやカメで試してみれば?」


「そういう問題じゃない!今はゲノム解析待ちよ」


「ん?ゲノムって遺伝子の事か?」


「そうね。進化の系統がわかれば現存する生物から似た成分を抽出出来る可能性があるわ。それで、事後承諾で悪いけどゲノム解析して良いわよね?」


「勿論。解析頑張ってくれ」


 なんだか、あの言い方だと日本どころか地球上にいない生物だと感付いてないか?

 まぁ、地竜の死体ならアイテムボックスに入ってるから、前人未到のジャングルで捕獲した!と言って地竜を出したら誤魔化す事が出来る・・・ムリかな。


 ☆


 さて、新しい街に着いたらまずは魔法屋だ。錬金術が有れば良いんだけどなぁ。


「何か珍しい物はあるかい?」


「うーん。時間魔法くらいかな?」


「おっ、じゃあそれを買うよ」


「白金貨20枚だよ」


 金貨なら2000枚って事か、アイテムボックスと同じじゃねーか。そんなに凄い魔法なのか?


「どんな魔法なんだ?」


「自分を加速させたり、他人を遅くさせる魔法だね」


 バリバリ戦闘向けの魔法だ。願っても無い。


「はい、20枚」


「あんた、本気で買う気かい!」


「え?」


「バカ高いから売れなくて困ってたんだよ」


 なんだよ。不良在庫だったのか。値切れば安くなったかも知れないな。


「他に錬金術とか、珍しいのは有るかい?」


「錬金術は無いけど、珍しいって意味なら有るよ」


 そう言って出して来た魔法球は2つ。鑑定してみると“魔法球”としか表示されない。


「なぁ、これって何が入ってる魔法球なんだ?」


「あんた鑑定持ちかい。なら解かるだろ。“わからない”んだよ!珍しいだろ?」


「ま、良いか。いくらだ?」


「2つで銀貨50枚だね」


「なら金貨1枚だ。釣りは要らないよ」


「あんた良い男だねー。きっと良いスキルが入ってるよ」


 まずは時間魔法を取得して、それから良くわからない2つを取得する。

 何かはわからないが、何かが体の中に入って来たので取得は成功してるだろう。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 エイジ 40歳  レベル98

 スキル 魔力循環 生活魔法 鑑定 身体強化

 火魔法 風魔法 土魔法 水魔法

 回復魔法 付与魔法

 剣術 アイテムボックス テイム

 槍術 索敵 気配遮断 雷魔法

 認識魔法 空間魔法 体術

 時間魔法 投擲 解呪魔法

 称号  異世界人

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 うーむ。どうやら投擲と解呪魔法が入ってたようだ。

 投擲はわかるが、解呪ってなんだよ。呪いを解く魔法があるなら呪う側の魔法もあるのか?異世界物騒過ぎるだろ!


この物語はフィクションです。  

実在の人物・団体・地名とは一切関係が無い訳が無い。


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