〜最初の始まり〜
霊夢と碧空のお話です
第2話 空を飛ぶ不思議な巫女
ここは外の世界と幻想郷を繋ぐ境界の中···
「うわあ〜!」
僕は神社に急に出てきた穴に落ちた。
今も落ち続けている···とは違う感じだ。実際はどこが下でどこが上なのかもわからない。
「いったいどこに向かってるんだろ。」
僕は周りを見た。周りには星みたいなものが見える。
「空にいるのか? でも穴があったのは下···」
僕はいろんな疑問が出てきた。
まずあの女性の声、あれは誰の声なのか。多分背中を押したのもその女性だと思う。
その次にどうして急に何もなかった場所に大きな穴が出てきたのか。
そしてここはどこなのか。
「そういえば和哉は?
僕は確か和哉に呼ばれてあの神社に···」
何か嫌な予感がする。確かにその時そう思った。
すると前から光が見えた。
「何だ!」
その光はどんどん大きくなっていく。というよりかは僕がその光に吸い寄せられている。そして僕はその光に飲み込まれた。僕は眩しくて目を閉じた。
目を開けるとそこにはあの古びた神社があった。
しかしさっき見たときよりはとても綺麗だ。
(なんでこんなに綺麗になってるんだ。)
僕は思った。階段の方を見ると人里や大きな湖その奥によく見えないが大きな紅い建物がある。
「たしかこの神社はここから人里は見えなかったんじゃ
それにあの大きな建物もなかったはず···」
僕はその景色をよく見ていた。とても綺麗だった。空気も美味しかった。とても心地よい場所だった。
「あなたは誰かしら?」
僕は驚いた。すぐに振り向いた。するとそこには僕と同じくらいの女の子がいた。
「こんにちは あのここは···」
「もしかして参拝客! どうぞどうぞ賽銭箱はこっちよ。」
女の子はとてもうきうきしていた。ここの神社の関係者だろうか。
「えっと··· ここはどこですか? さっきとは全然違う景色なのですが。」
僕は女の子に聞いてみた。すると
「ここはってここは幻想郷でしょ。···ってあなた外の世界の住民ね! 名前はなんて言うのかしら?」
女の子はとても驚いた様子で話してきた。それに外の世界ってどういうことだろ。とりあえず自己紹介と一緒に聞いてみよう。
「僕は燕倉碧空です。外の世界って言うのはどういうことですか?」
「碧空って言うのね。私は博霊霊夢。ここ博霊神社の巫女よ。みんなからは霊夢って呼ばれているからあなたも霊夢って呼んでいいわよ。よろしくね。」
「よろしく。霊夢。 それで外の世界って。」
「あ〜外の世界って言うのはねここ幻想郷は外の世界から隔離された場所なの。だからここは幻想郷。外の世界はこことは違う世界って言うこと。」
「そうなんですね。」
僕はとても信じられなかった。こことは違う世界だなんて
本やゲームと同じことが起こるなんて。
「それで碧空はどうやって幻想郷に来たの?」
霊夢が聞いてきた。
「僕は外の世界の博霊神社によく似た古い神社にいたんだけど急に女性の声が聞こえて来て気づくと下に大きな穴があって後ろから誰かに押されて···」
「ここに来たわけね。」
僕は頷いた。すると霊夢は何か飽きれた顔をしていた。
「うーん また紫が何かしたのね。全くめんどくさいことを。」
霊夢が言った。紫って誰だろ?
「あの霊夢。紫さんって誰?」
「あ~ 紫はね 何を考えているのかわからない妖怪よ」
「ここって妖怪がいるんですか?」
「そうよ。 とりあえず紫のところへ行くわよ。」
霊夢はそういうと宙に浮いた。僕は驚いた。
「霊夢って宙に浮けるの!」
僕は不思議そうに聞いた。すると霊夢は
「そうよ。私は空を飛ぶ程度の能力を持っているからね。あなたも一時的に幻想郷に来たのだから能力は使えるわよ。とりあえず体中に力を込めて頭の中で空を飛ぶ事をイメージしてみて。」
僕は頷くと霊夢に言われたとおりにしてみた。すると僕も宙に浮いた。
「うまいうまい それじゃあ私に付いてきてね。」
「わかりました。」
僕は霊夢に付いて行った。
その頃魔法の森では魔法使いの二人が散歩をしていた。
次はなんとなく予想できると思いますがお楽しみです。