スコッパーになった話。
というわけでスコッパーになることにした。
スコッパーとは投稿サイト界で良作品を発見する人のこと。
投稿サイトでは日夜大量の作品が投稿されている。そんな中で、埋もれてしまった良作品を発見する人=>作品を掘り起こす人=>作品をスコップする人=>スコッパーと呼んでいる。
なんで自分がスコッパーになったかというと、読まれるためには何が必要かというのを確認するため。
小説家になろうで読まれない理由がわからなかった、そもそもなろうの本質がわからなかったので一度真面目になろうを使ってみることにした。その頃の私はなろうのことを全然分かってなかった。
色々な機能があるけど使いこなしていない。ランキングを見ながらすごい人ばかりだなっと思っていた。目にみえる部分だけしかみれなかった。みていなかった。
だけど現実は違っていた。検索してみればわかるし真面目に調べると、そんな私たちが見てたのはほんの一部でしかなかったのだ。
だから徹底的に小説家になろうを使って探され方を探してみた。
どこから見にきてどんなふうにポイントをつけていくのだろう。そういうのを考えられる分だけ調べてまとめを作った。
それがとあるスコッパーの備忘録だ。
調査の道中で小説家になろうにAPIというものがあることがわかったし。それも使えるように勉強した。おかげでデータ分析のスキルが手に入ったし、色々な作品を眺めることもできた。
今やっているように年末連載として毎年テーマを決めて何かを勉強するという習慣ができたのもよかった。それのおかげで毎年レベルアップしているのを感じる。
この備忘録を書いたおかげでお気に入り登録者も少しずつ増えていったし、固定ファンがつくようになった。
探し方を色々と調べていくうちに全体の数値も調べてみた。仕事で数値を扱ってる関係で、データを処理するのは好きだった。VBAを始めてAPIを使って色々と頑張ってみた。その結果、色々なことを知れた。
あぁ、なろうとはこういう場所なんだということがはっきりわかった。
今は簡単になろうのデータをみることができるようになったけど、その当時は五里霧中のようで、全く周りが見えていなかった。実際データにしてみるとこんなものだ。(2021年10月時点)
ポイントが0の作品は3作品に1作品。
大半の作品は100pt未満なのだ。
70%の連載作品は完結しない
作品を書いている人は少数派
色々と調べてみてわかったのはこの世界がとても厳しいことだった。小説家になろうを一通り見回ってそう思った。
探し方を探してみてこの世界のことがある程度わかったので作品を完結させた。連載中は100ポイントくらいで、完結してようやく400ポイントに行った。労力の割に評価が少なくてちょっと落ち込んだ。けど、これまで色々な数値を調べていたのでそんなものかとも思った。
今でこそ2000ptを超えているけど、最初はそんなものだった。もちろんなろうのエッセイというジャンルからすると上位であることはまちがいない。
ただ、短編としてデータ集めで余った部分を書いた作品がたった1日で超えてしまったのを見るとなんともやるせない感じになった。
「拝啓 エタりそうな作者様、エタが嫌いな読者様。これがなろうの現実です。」という作品はとあるスコッパーの備忘録で集めたデータのうち使わなかった部分をちょっとだけ抜き出して作ったもの。3700文字であんまり労力かけずに投稿したのだけど1日でとあるスコッパーの作品のポイントを抜かして、現在は8000ポイントを超えている。
タイトルや扱っているネタからする上位に来るのは当たり前なのだけど、小説家になろうの仕組みに不満を持ったのはこの頃。色々と知ったからこそ生まれた不満。もっと色々と改善できると思うのになぜしないのだろうかということを思った。
新人社員がある程度業務のことを知って調子乗るのと同じように、私も少し調子に乗ってしまった。今思うととても恥ずかしいなぁと思うけど、ちょっと知った頃がなんでも分かると勘違いしやすい時期なのでそういうものだと思ってる。
ちょうどそのタイミングで新しい小説投稿サイトができるという話を耳にした。
この頃の私は完全に理解したとか思ってたんだよね。今は何もわからない。
こういうのって「ダニング=クルーガー効果」って言うらしい。