また小説を書いてみた話。
そんなわけで小説をまた書こうと決意した。
だけど、これまでせいぜい5千文字程度の短編しか書いたことがなかったので、いきなり長編を書くのは厳しいと思った。なので練習がてらショートショートから始めて投稿した。
それが2017年の9月末のことだ。
以前賞もとったこともあったし、案外簡単に書籍化とかされるんじゃないかなと楽観視していた。
まぁ、多分小説家になろうの作品を読んで自分も書籍化したいと思った人の結構な割合がこういった楽観的な感じで投稿するのだろうなぁって今になって思う。別にそれは悪くなくて、投稿サイトには一定数の新人作家の存在は必要で、新規投稿者がなくなればそこは衰退する。なので投稿のハードルはできるだけ低い方がいいのだ。
そういう意味では小説家になろうのテンプレ要素とランキングの存在はとてもよくできていると思う。
閑話休題
そんな感じでショートショートを投稿したのだが、全然読まれなかった。なろう基準的には全然読まれなかったわけではないが、ランキングと比べると全然という意味。むしろ初期からポイントが入っていたので逆お気に入り登録のいない新人でよくやったなと言える。
ただそのころの私はあんまりなろうを知らないので、ランキングに入ることもなくPVやポイントは少ないまま。出来が悪かったのだろうか、と思ってちょっと落ち込んだ。
以前書いていた時空モノガタリではポイントはあったもののPVやブクマというものがなくそんなに気にしたことがなかった。テーマごとに投稿作品が分かれていたし、全体との比較という概念自体があまりなかった。
しかし小説家になろうはいくつもの数値を突きつけてくる。それもランキングと比較してしまう。そこがなろうで投稿するうえでの悪いところかもしれない。
今なら何が悪いかとかよくわかるけど、そのころはなろうのことを何も知らない状態だったし、なろうがどういうものか理解していなかった。
読まれないながらも少しずつ書くための練習をした。ポメラを買ってインターネットの誘惑をなくし、隙間時間でもかけるようにした。毎日1000文字と目標を立ててみた。
でも全然かけない。自分が書きたい話が全然書けない。何が違うのかと模倣もしてみた。でも何がダメなのかわかんなかった。
PVやポイントを眺めているとどうしても読者というものを意識してしまう。これはポイントが入るのだろうか、PVはつくのだろうか。そんなことを考えて自分が書きたいものが書けなくなっていった。
そして仕事もちょっと忙しくなったので、それを理由に一度やめてしまった。
執筆から逃げた。書けなくて。辛かった。みられてないし誰も求めていないのが辛かった。
なんのために書いているのだろうかと思ったのだ。
見事になろう作家のエタルートをなぞっているなぁと今になっては思うけど、こういうのは多いんだろうなぁと思う。その場所のルールがわからないまま活動しているので仕方がないのだとは思う。全体がわかって、どんなルールで動いているか、どの程度の数値が一般的なのかがわかれば少しは変わるのだけど、初心者投稿者だとなかなかわからない。
そんなわけで、しばらくはまた読み専に戻った。
色々な作品を読んでは感動し、別の作品を読むという作業を繰り返した。何度かそれを繰り返していると書きたくなってくる欲がでてきた。自分でも書いてみたいしし、ランキングにも載ってみたい。という欲が日に日に強くなっていった。
それでもう一度書くことにした。それと同時に探す方法をまとめてみることにした。結局どうやったら読まれるのかわからなかったので、調べることにしたのだ。
それで書き始めたのがとあるスコッパーの備忘録になる。
長編を書ける人はすごいと思う。私には無理だった。