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妃教育始まりました。

宜しくお願い致します。

 今日から、城の教育が始まる。

くそ面倒くさいけど、受けたからには

やり遂げなくては。


城に到着した。

「お待ちしておりました。マリー様」

ライルが出迎える。

............。

長い沈黙の後、

「私は、あなたを認めてませんから」

はっ?

そうよね、好かれてるとは思ってないけどね。


「そうですか。別に人には好みがあって

しかりですわ。私は一向にかまいませんけど。

知ろうとしない人には

何も言う事はございませんわ」

ふんっ。

「くっ、くそっ、

王子だけには、迷惑かけないでもらいたい」

「勿論ですわ。あなたに言われなくても

そんな事百も承知ですから。ご心配なく」


ルーファス王子がきた。

「マリー、よく来たな」

耳元で「俺の為に頑張ってくれよ」

っ!!

「あんたの為じゃないわよっ!」

クっクっク。

ライルがこちらを睨んでる。

おーこわっ。


そして、妃教育が始まる。

歴史にマナーにダンスと、一日中、

これでもかと、叩き込まれる。

気が付けば、日が沈みかけてる。


もうクタクタ、頭爆発しそう。

こんなん毎日やるんかい。

お嬢様って大変。

客間で休んでいると、


「マリーいるか?

今日は、俺と一緒に夕食をとるぞ」

「え、そうなの?家でゆっくり

食べたいんだけど」

「お前の好きな、肉も沢山出るぞ」

「あんた、まさか、誕生日の日

見てたんじゃないでしょうね」

「肉に凄い勢いで飛び付いてた

令嬢を見たが。マリーじゃないだろう?」

こいつ、まじむかつく。

一発殴ってやらなきゃ、気がすまないわ。

腕を振り上げる。

殴ろうとした瞬間、腕を捕まれ、

引き寄せられる。

「もうっ、放してよっ」

力が強くて振りほどけない。

「ほんと、お前って可愛いな」

「う~。放せ~」

ルーファスの腕の力が緩む。


くっそ~。いつもからかいやがって。

「後で、待ってるぞ」

ルーファス王子が立ち去る。


少しして、ダイニングに向かう。

ルーファス王子が部屋にいる。

「今日はよく頑張ったな」

椅子を引き、エスコートしてくれる。

「こんなの何でもないわよ」

強気に出る。嘘です。もう逃げたいです。


「好きな物、好きなだけ食べてくれ」

もしかして、こいつなりに励まして

くれてるのかな。

案外いい奴なのかも?


それにしても、本当、何たべても美味しい~。

幸せ~。食べ物に夢中になり、

はっとして、王子の顔を見る。

「あんた、全然食べてないじゃない?」

「そうか?マリーを見てると、こちらも

幸せになるな」

「なにがっ!」

「だから、幸せそうに、食べるよな」

「あたり前でしょ。美味しい物食べたら

幸せになるでしょ」

「そうか、あたり前か」

少し淋しそうな顔をして笑う。


「そよりもさ、妖精の森って、知ってる?」

「あぁ、来週行く予定だが」

「えっ本当?」

「16才になったら、王になる資格を得る為に

1人で森に行く決まりだ。」

「ふーん。来週ね」

「まさかとは思うが、来るつもりじゃない

だろうな」

「ははは。まさか~」

「危険だからな。本当にやめてくれよ」

「大丈夫。大丈夫」

楽しみが1つ増えた。

これで妃教育も頑張れるっていうの。

マリーは、ニヤっとした。


何が大丈夫だ。

とても、不安になるルーファス王子だった。


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