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歴代の話~初代のこと~

 ここまではアレクとパトラについて綴ってきたが、この2匹が来るまで我が家には猫がなかなか居着かなかった。そんな歴代の猫たちの話をポツポツとしたい。


 初代の猫はミィ。白地の三毛でメスだったと思う。まだ幼稚園児な私と小学生の姉で並んで座る二人の膝に乗って寝そべる写真が残っている。保護を求めて家に迷い込んで来たのが始まりで、どうやら事故に遭っていたらしい。次の日には内出血でお腹が腫れ上がり、手術して何日か入院した。10万円以上かかったようだ。最近になってそんな思い出話を聞いた私は会って数日の迷い猫にポンと大金を掛けた両親は中々太っ腹だったのだなぁと感心した。私は幼すぎてそこまで覚えていなかった。と言うか当然だが金額なんて聞かされていなかった。当時の母は犬派で猫なんか可愛くないと思っていたと言う。改めて良く母はミィを飼うと決めた物だ、と思った。


 結構賢い子で、家に上がる時に必ず雑巾で足を拭かせていたら、雑巾を持って来るまで待つ様になった。トイレも一度で覚えて失敗した事がない。「トカゲ捕ったよ~!誉めて誉めて!」と喜び勇んで私や母に見せに来たのも強烈に覚えている。玄関に持ち込んだので「家に持って来ないで! 」と叱ったら、庭に持ってきて呼びに来る様になった。獲物を見せびらかした後はひとしきり獲物で遊んで後はポイ、だ。片付けなければならない母は非常に嫌がっていた。猫というのはそんなもんである。


 幼い私や姉には大きな体格をしていて、上半身しか膝に乗せられなかった。冒頭の写真で二人で分担していたのにはそんな理由がある。私と姉が一緒に寝ている隙間に割り込んで、二人とも追い出して布団を独占して寝ている、なんて事もあったらしい。


 来た時には既に大人になっていたが闊達で明るい性格をしていて、家族中によく愛嬌を振り撒いては私達を遊びに誘った。全員が猫を飼うのは初めてで、ご機嫌にゴロゴロと喉を鳴らす音を聞いて「なになに?なんの音⁉」と戸惑ったりもしたらしい。猫の生態と魅力はこの子が教えてくれたのである。そんなこんなで可愛いがられていたミィだったけど、結局1年もしないうちに近所で撒かれたネズミ駆除剤を誤食して死んでしまった。


 結局足を拭く事を覚えた猫はこの子が最初で最後だった。その後の猫たちには最初に教えなかった事と面倒になって必ず待たせるという事をしなくなっていったせいだろう。しつけは最初と辛抱が肝心とはよく聞く話ではある。

ちょっと他の話が書き上がらなかったので前倒し投稿です。

歴代の話は時々投稿します。

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