過去の出会いーそして新たなる出会いーそして生徒会長との出会い
お久し振りです。
いつの間にか半年過ぎてしまいました。
今回は今まで以上に長いかもしれません。
ちなみに、
今回は話が進むのが早いです。
読んでみて??
っと思うかも知れない方も、
いるかもしれません。
そこの所は暖かい目で見てくれるとありがたいです。
あのあとユウは、蕾にある事を聞いていた。
ユウ「なあ、聞きたい事があるんだけど。」
蕾「どうしたんですか?」
ユウ「最初に会った時、何であんなにボロボロだったんだ。
それにここはお嬢様学校だろう。
もう少しこの学園の状況を、詳しく教えて欲しい。」
蕾「昨日も話ましたけど、女性上位計画の事は知ってますよね。」
ユウ「まあな俺からしたら、訳分からん計画だってのは分かる。
だけど1つ分かるのは、
この学園もここに通う生徒も、普通じゃない。
今の俺には、それしか言えない。」
ユウは真剣な顔つきで、自分の思った事を蕾に話した。
蕾「(やっぱり彼を、呼んで良かった。)」
蕾は心の中で言った。
蕾はもしユウが自分の力を過信しているなら、一発蹴ってやろうと思っていた。
しかしそんな心配は必要なかった。
蕾はこの時、確信した。
彼をこの学園に呼んで良かったと。
そもそも、日本最強の不良である柴多ユウをこの学園に呼んだのは、紛れもない蕾だった。
蕾は、この学園に入る前からユウの存在を知っていた。
しかしこの事をユウ本人は知らない。
何故なら、二人が最初に出会ったのは蕾がまだ7才の時だった。
この時からユウは、喧嘩に飽き繰れていた。
そしてある時二人は出会った。
その時の事を、蕾は今でも覚えている。
ーー過去回想幼少期ーー
幼少期蕾「放して。」
男1「そうやって、抵抗する君なかなか可愛いねぇ。
おじさん、興奮してきたよ。」
男2「おい、興奮してる場合か。
早くその子を車に乗せろ。」
男1「ちっ、分かったよ。」
蕾「放して、お母さーーん。」
蕾はこの時、二人組の男に捕まって、無理矢理車に乗せられそうになっていた。
蕾はもう駄目かと思っていた時だった。
幼少期ユウ「大人が二人揃ってその子に何してんだよ。」
男1「なんだお前。
ガキはお呼びじゃないんだよ。
すっこんでろ。」
男は力いっぱいのパンチを、ユウに向かって繰り出した。
しかしユウは咄嗟に回避して、男の腹におもいっきり蹴りを繰り出した。
男1「ぐおぉぉ、て、てめぇガキのくせしてなんて力だ。」
男2「ガキ1人に何やってる。」
幼少期蕾「す、凄い。」
幼少期ユウ「今の内に逃げるぞ。」
幼少期蕾「あ、え、ちょっと待って。」
幼少期ユウ「何やってんだよ。
しっかり掴ってろよ。」
ユウは蕾をお姫様抱っこをして、その場から逃げた。
蕾は何が起きたのか、一瞬分からなかった。
そして男二人組に捕まらないように、あちこち走り回った。
そしてようやく、
幼少期ユウ「何とか逃げ切ったか、
あの二人組しつこすぎるぜ、全く。」
幼少期蕾「あ、あの、そろそろ下ろしてくれると。」
幼少気ユウ「あ、悪い悪い。
大丈夫だったか。」
ユウは気付いて、蕾を下ろした。
幼少期蕾「あ、あの、助けて
くれてありがとうございます。」
幼少期ユウ「お礼なんて言わなくてもいいよ。
俺は自分が正しいと思った事を、しただけなんだから。」
そう言いながらユウは、その場から去って行った。
蕾がユウの事を知ったのは、その後だった。
ーー過去回想終了ーー
そして現在。
蕾「(あの時、助けてもらってなかったら、私は今頃あの二人組に酷い事をされていたかもしれない。
ユウ君があの時居たから、
今の私が居るんだ。
今度は私がユウ君の力にならなきゃ。)」
蕾は過去の事を思い出し、
心の中でユウの力になると誓っていると、
ユウ「、、、み、、、おい、、、、、、おい蕾、俺の話聞いてるのか。」
蕾「は、、、、はい何の話でしたっけ。」
ユウ「俺と初めて出会って、この学園の生徒が普通じゃないって、俺が言った辺りからだろ。」
蕾「そ、そうでしたね。
ごめんなさい、話を聞いてなくて。」
ユウ「いや、別に良いけど。
大丈夫か?
悩み事があるんだったら相談にのるぜ。」
蕾「大丈夫です、そんな大した事じゃ無いですから。」
ユウは心配になったが、蕾が怒るかもしれないので、
それ以上聞かなかった。
そして蕾はユウが聞きたかった、この学園の状況を詳しく話し始めた。
蕾「女性上位計画と言うのは、ただの計画じゃありません。
まず始めに、男性に負けない女性を育成します。
その次に、男性を女性が管理する場所を作り、
最後に女性が統一する女性統一国家にする事なんです。」
ユウ「なんか、途方もくれない計画だな。
それに、男性に負けない女性を育成するってどうやるんだ?
武術でもやらせるってのか。」
蕾「ユウさん、私と最初に会った時に自分がなんて言ったのか忘れたんですか。」
ユウ「忘れる訳が無い、
蕾の下着姿ぁーーー。」
ガシッ
蕾「ユウさん、余計な事は思い出さないでいいですから。
次、ふざけて言ったら容赦しませんからね。」
ユウ「悪かった。」
蕾「全く、本当にユウさんは。」
そんな、やり取りをしていると、
バンッと、誰かが部屋のドアをおもいっきり開けた。
二人は開いたドアのほうを見ると、二人組の女子がそこにいた。
???「やっぱりあの噂は、本当だったんですね。」
???「本当だね、気になるから様子を見に来たんだけどまさかね。」
蕾「ふ、二人共何でここに。」
ユウ「蕾の知り合いか。」
蕾「同じ、クラスメイトです。
そんなことより二人共、ノックもしないで入って来ないで下さい。
ビックリするじゃないですか。」
???「何でビックリするんですか、
それとも私達には言えないような事でも、してたんですか。」
蕾「な、な、何を言っているんですか。
そんな訳ないじゃないですか。」
ユウ「顔真っ赤だぞ、大丈夫か。」
蕾「ユウさんは黙ってて下さい。」
ユウ「はい。」
落ち着いてから蕾が、
蕾「言っときますが、私はユウさんと何もしてないですし、いやらしい事なんかしてません。」
ユウ「下着見られたのは、いやらしい事に含まれない。」
ガシッ。
ユウ「つ、蕾さん。」
蕾「ユウさん、一番酷いバットエンドに、送ってあげましょうか。」
ユウ「ほ、本当にすいませんでした。」
蕾はユウが謝ると、溜め息をついた。
蕾「はあーーーー、全くユウさんは。」
???「やっぱり仲が良いみたいだね。」
???「本当ですね。」
ユウ「それで、そろそろ自己紹介をしてくれると嬉しいんだけど。」
???「じゃあ僕から。
僕の名前は夜野美夜、よろしく。」
???「私の名前は、奈佗乃星花です。
よろしくお願いしますね。」
ユウ「美夜と星花だな、俺の名前は柴多ユウ、よろしくな。」
美夜「これからよろしくね、ユウ。」
星花「よろしくお願いしますね、ユウさん。」
そんな三人を見て蕾は、
蕾「へぇー、二人には名前で呼ばせるんですね。
私はまだ名字でしか呼んだこと無いのに。」
ユウ「つ、蕾さん、それは貴方がただ単に名前でよばないだけなんじゃ。
それにたまーに、ユウ君って言っていた気がするんですが。」
蕾「何か問題でも。」
ユウ「ありません、だから殴るのは勘弁してください。」
そんなやり取りを見ていた美夜は、
美夜「蕾は素直じゃないんだね。
そんな事じゃ、他の娘に取られるよ。」
星花「美夜さんの言う通りです。
蕾さん、もう少し素直になってみても良いんじゃないんですか。」
蕾「す、素直って、私は元から素直です。」
ユウは三人のやり取りを見て、仲が良いいんだなと改めて思った。
そして三人のやり取りが、終わったのを確認してから、
ユウ「それで結局二人は、何しに来たんだ。」
美夜「そうだった、すっかり忘れるとこだった。」
美夜はそう言って、ユウに一枚の紙を渡した。
ユウ「何だよこの紙。」
美夜「ちゃんとよく見てみなよ。」
ユウは言われた通りに、もらった紙をよく見てみた、
すると何か書いてあった。
ー拝啓、柴多ユウ様。
今回新入生代表として、選ばれたことをお知らせします。
ー生徒実行委員会よりー
ユウ「俺が、代表。
・・・・・って代表よぉぉぉぉぉだってぇぇぇぇ。」
ユウは驚きを隠せなかった。
そして、時は進み入学式へと移る。
ー入学式当日ー
ユウ「き、緊張してきた。
(だ、大丈夫だよな、いきなり襲われたりしないよな。)」
???「ねぇ大丈夫、緊張し過ぎて体がガクガクなってるよ。」
ユウ「び、ビックリしたぁ、誰だよ背中叩いたの!」
???「ごめんごめん、ビックリしちゃた。
脅かす気は無かったんだ、
本当にごめんね。」
ユウ「そんなに謝れたんじゃ、こっちが悪いみたいだろ。
それに、背中叩いてくれたおかげで緊張がほぐれたからさ。
助かった、え~と・・・・。」
???「私の名前はタ華命華、命華って呼んでくれると嬉しいかな。
確か・・・・柴多火ユウ君だっけ、この学園でたった一人の男子生徒だよね。」
ユウ「そうそう俺の名前は柴多火ユウ・・・って違うわ!
俺は柴多ユウ。
俺の名字は柴多だから、柴多火って誰だよ、柴多火って人に失礼だろ。」
命華「あははっ、柴多君って面白いね。
私、男の人と話すの初めてだから少し緊張してたんだ。
でも、柴多君が良い人で良かった。」
ユウ「そう言ってもらえると助かる。」
ユウは命華と話していると、
???「命華こんな所に居たんですか。
探したんですよ!
一体誰と話をして。」
命華「ごめん夜李弥、(よりみ)え~と彼は・・・・・。」
夜李弥「知ってます、柴多ユウさんですよね。
命華がご迷惑かけてすみません、
行きますよ命華。」
命華「ちょっと夜李弥!
ごめんね、また後でね。」
そう言って夜李弥は命華を、体育館に連れて行ってしまった。
二人が体育館に行ってしまったので、ユウも急いで体育館の方に向かった。
体育館に入ると、たくさんの女子生徒が一斉にユウの方を見た。
ユウ「( 落ち着け、いきなり襲われたりはしないはず・・・・多分。)」
緊張しながら自分の座る椅子の方に向かった。
大勢の女子達の反応は、
女子A「本当に男子が入学するんだ。」
女子B「でも噂によれば、
彼は日本最強の不良って言われてるらしいよ。」
女子C「私は、都市伝説として聞いたことある。」
女子D「その都市伝説ってどんなの?」
女子C「確か、10000万人の不良や、やくざを相手にして、無傷で勝ったって言う都市伝説。」
女子A「な、なにそれ、
もはや人間じゃ無いよね。」
女子C「そして彼に挑んだ不良達は、彼をこう呼んだんだって《不死身のユウ》って。」
女子達がユウについて話している間に、ユウは自分の椅子に座って小声で、
ユウ「何だよ《不死身のユウ》って、それに都市伝説にまでなってたのかよ。
学校を変えるって蕾と約束したけど、今後の学校生活が不安になってきた。」
一人でぶつぶつ喋っていたら横から、
命華「また緊張してるの?
大丈夫だって、柴多君はやれば出来る人だもん!」
ユウ「分かったから、耳元で言わないでくれ。
恥ずかしいから。」
命華「恥ずかしがらなくても良いのに。」
ユウ「そうだよな、って何処から聞いてた!」
命華「??最初からだよ。」
ユウ「ですよねーー。」
二人が話しているとユウの右側から、
夜李弥「二人共話すのは良いですけど、もう少しで入学式が始まるんですから落ち着いてください。」
ユウ「すいません夜李弥さん。」
すると夜李弥はムッとなって、
夜李弥「ユウさん1つ良いですか?」
ユウ「え~と、何でしょうか?」
夜李弥「命華の事は呼び捨てなのに、私はさん付けなのはどうゆう事ですか。」
夜李弥は、ユウの目を見て言った。
ユウは、
ユウ「(あれ?この質問、前に蕾としたような気が。)
それはですね、さっき会った時不機嫌そうだったので。」
夜李弥「それで敬語になったと。」
ユウ「はい、そうです。」
夜李弥「そう見えてしまったのなら、私にも責任があります。
しかし、命華と話している時のユウさんを見て思った事があります。
それは、
二人共、仲良くなりすぎじゃないですか。」
ユウ「は・・・・・・はい?」
夜李弥「だって二人が話している時、まるでデート中にイチャイチャしているバカっプルにしか見えないんですよ。
初対面なのに!」
そう言った後に夜李弥は、ユウの左手を取り自分の胸元に押し当てた。
ユウは、夜李弥の大胆な行動に頭が真っ白になり、
動けなくなってしまった。
命華はユウに近づいて、
耳元で囁いた、
命華「夜李弥ってね、
私が男の人と話していると、嫉妬しちゃうんだよね。」
ユウは命華の声を聞いて、
我に返った。
そして、初めて命華と会った時の事を思い出した。
命華「私、男の人と話すの初めてだから緊張してたんだ。」
ユウ「(確かにそう言っていた、
まさか!」
ユウは命華の方を見ると、
彼女はニコッと笑って、
命華「どうかしたの?
それとも、夜李弥の大胆な行動にビックリしちゃたのかな。」
夜李弥「そうですよ、ユウさん。
私がこんな事してるのに無反応は酷いですよ。」
二人の顔を見てユウは確信した、いや確信してしまった。
ユウ「(何が大丈夫だよ!
命華と初めて会った時に、気付けば良かった。
あの時、俺以外の女子生徒はもう体育館に居るんだと思った。
そして、体育館の入り口通路に居たのは俺だけだったはずだ。
確かに俺は少し緊張していし、
周囲の事なんて気にしてなかった、
そんな時、命華は現れた。
まるで一人だけ遅れたように命華は現れた。
そしてその後に夜李弥が来たんだ。
あの後、俺も急いで体育館の中に入ったけど、
俺の後には誰も来ていない、
そうなると、この二人が誰を待っていたかなんて、
すぐにわかる。
俺を待っていたんだ!)」
ユウは命華と夜李弥を見て、
ユウ「何が目的なんだ、
あんな回りくどいやり方して。」
命華「??なんの事。」
ユウ「とぼけるなよ、
入り口通路には俺して居なかった。
それに、他の女子生徒や先生方は既に、体育館に居た筈だ。
それなのに命華、お前は俺の後ろから現れた。
そして俺が命華と話している時に夜李弥、お前が来たんだ。
しかも夜李弥、
お前は命華を連れて行くとき、
体育館側からじゃなくて、
俺と命華の後ろから現れて、
命華を連れて行ったんだ。
もし命華が遅れて来たのなら、
夜李弥は体育館の中から出て来る筈なんだ。
そうじゃないと、つじつま
が合わないんだ。」
ユウは二人にしか聞こえない声で言った。
すると夜李弥が、
夜李弥「ふふっ、流石シバタさんですね。
それに周りの子達に、迷惑をかけないようにしているのも凄いと思います。
シバタさんの推測通り、
私達はシバタさんを待ち伏せしていたんです。」
ユウ「何故そんな事を。」
命華「簡単な話だよ。
私達二人は、シバタ君を自分達の物にしてしまえばいいんじゃないかって考えていたんだ。」
命華の放った言葉に、
ユウは何かを感じた。
しかし、そんな事を考えている場合ではない。
理由は簡単だった。
自分の将来が、自分の未来が勝手に決められているのだから。
だからユウは二人に言った、
ユウ「悪いけど、俺は二人の物になる訳にはいかない。
俺には、やり遂げないといけない事があるんだ。」
それを言った直後だった、
命華「ふ~ん、せっかく私達がこれからずっと一緒に居てあげるって言っているのに断るんだ。」
命華の口調が、今までとは違うとユウはすぐに感じた。
そして夜李弥の方を向くと、
夜李弥「命華そんな声を出したら、
周りの子達にバレてしまいます。」
夜李弥の口調を聞いて、
落ち着いていて、良かったと思っていた。
ところが、
夜李弥「こういう時には、
精神的に攻めていった方が良いと思います。
だから・・・・。」
そう言った直後に、
夜李弥は周りの生徒達にバレないようにしながら、
自分の身体を密着させた。
ユウ「 一体何をしてっ!」
夜李弥「今、ここで騒いだらどうなるのか、
分かっていますよね。」
ユウ「(くそっ、
このままじゃ。)」
絶対絶命かと思ったその時だった。
命華「夜李弥そこまで、
それ以上はやり過ぎだよ。」
夜李弥「そうですね、
これ以上はあの人に怒られてしまいます。」
そう言いながら、
夜李弥は密着するのをやめた。
ユウは夜李弥と命華が、何をしたいのか分からなくなっていた。
そんなユウを見て命華が、
命華「大丈夫、
周りの子達は誰もこっち見てないから。
それとも、
誰かに見られて欲しかったかな。」
ユウ「見る、見ないの話じゃ無い。
何がしたいんだ二人共。」
そしてユウの疑問を解くように命華が、
命華「私達の物にしたいって言ったのは本当だよ。
でも・・・・・・・。」
命華は何かを言いかけてから、
話すのをやめた。
その時の命華の顔は、
何かに怯えているような
表情をしていた。
そんな顔を見たユウは、
ユウ「分かった、
これ以上は何も聞かない。
だけど、さっきも言った通り俺は二人の物になる気はない。
だけどもし何か困った時や、
助けて欲しい時があるのなら、
その時は力になってやる。
例え、どんな奴が相手だろうと俺が守ってやる。
だからそんな暗い顔をしないでくれよな、
それに、
命華と夜李弥は笑顔の時が、
一番可愛いと思うけどな。」
それを聞いた命華と夜李弥は、
目を丸くした。
何故なら、
自分達がユウに脅迫紛いな事をしたのにも関わらず、助けると言ったのだ。
命華は、
命華「(シバタ君はここまで言ってくれているのに、
謝らない私達って本当に最低な女だよね。)」
心の中で思った。
一方、命華の隣に居た夜李弥は、
夜李弥「(ふふっ、まるでヒーローみたいな事を言うんですね。
カッコいいと思います。
でも、
ユウさんはまだ知らないんです。
この学園の秘密を。
あの人によれば、
蕾先輩から女性上位計画について、ある程度聞かされているみたいですけど、
蕾先輩もその程度の情報しか知らないみたいですしね。
あの人には悪いですが、
早くユウさんを、私色に染め上げたいですしね。
その前に、
色々準備しないといけませんしね。
後は・・・・・・、
命華の事もですけど。)」
不敵な笑みを浮かべながら、
夜李弥は思っていた。
そうしている間に、
放送委員A「まもなく、入学始業式を始めます。
新入生の皆さんはご自分の席に座り、
お待ちください。」
ユウはそろそろかと思いながら、
始まるのを待っていた。
ーそして5分後ー
放送委員A「それでは、第18回入学始業式を始めたいと思います。
それでは理事長、
挨拶をお願いします。」
渚「新入生の皆さん初めまして、
私が聖シャルドネア女学院の理事長の、
亜谷川渚です。
皆さんも知っている通り、
この学園は男子禁制の場所です。
しかし疑問を持つ人が、大勢居ると思います。
何故女子生徒しか居ない筈の女学院に、
男子生徒が居るのか。
それには訳が有ります。
その訳は・・・。」
???「そこからは、
私が説明します。」
理事長の声を遮るように声を出したのは、
青色のブロンド髪の女子生徒だった。
そしてゆっくりと壇上に向かって、歩いて行った。
そして理事長と何か話をしているのを、ユウは遠目で確認した。
そして理事長は、
渚理事長「それではこの件
について、
私に代わり生徒会長の蒼凪ハルミさんが説明します。
それでは蒼凪さんお願いね。」
ハルミ「新入生の皆さん初めまして。
私は蒼凪ハルミ、
聖シャルドネア女学院の2年生で、
生徒会長を務めています。
本来なら理事長が、
男子生徒入学の件について説明する筈でした、
しかし説明するに至って、
在校生の皆さんはまだ納得はしていないと私は思っています。
私も在校生の皆さんと、
同じ気持ちでした。
今まで女性しか居なかったこの学園に、
男子生徒を入学させる意味はあるのか?
最初は疑問すら出てきました。
ですが、
ある人と出会ってから、
私の考えは変わりました。
その人は、
今まで軽蔑な目で見ていた
男性を覆すような人でした。
・・・・・そうですよね、
柴多ユウさん。
いいえ日本最強の不良、
不死身のユウと言った方が良いでしょうか。」
ハルミがユウの事を言った途端に、
体育館に居た全員がユウを見た。
全員がユウを見ているそんな状況の中で、
ユウは周りの視線など気にせずハルミを遠目から見ていた。
そしてある事に気付いた、
ユウ「(まさかあの時の、
いやそんな事ってあり得るのか。)」
それは今から、1カ月前の出来事だった。
回想ー1カ月前のある日ー
ユウ「(もう少しで卒業式か、
クラスの皆はほとんど高校の受験。
決まって無いのは俺だけ、
確かに高校に入学した方が
将来的にも自分の為にも為るって先生言っていたけど、
俺は・・・・。)」
ユウは、帰り道を歩きながら
これからの事を考えていた。
その時だった、
誰かが向こうから走って来るのが見えた。
よーく見ると、
女子生徒が二人組の男に追われていたのに気付いた。
ユウ「(悩むのは後だ。
今はあの子を助ける、
それで充分だ。)」
そうしてユウは、
女子生徒を追っている二人組の男達の前に立ちはだかった。
男α「何だお前は、
そこを退きやがれ!」
男β「こいつの言う通りだ。
お前みたいな奴、
お呼びじゃないんだよ、
さっさとそこをどきな。」
ユウ「悪いけどそれは出来ないな。
もしここでアンタ達を見過ごしたら、
さっき追っていた子に酷い事をするだろ。
それに俺は、
女性を悲しませるような奴等を黙って見逃すほど馬鹿じゃない。」
男β「なにヒーロー気取ってんだテメー!」
男α「まさか俺等二人と、
戦うつもりなのか?」
ユウ「だとしたら何だよ。」
男β「こうするに決まってんだろ。」
そう言った直後、
男βは素早いパンチをユウに向けて繰り出した。
ービュンー
ユウは男βのパンチを、ヒラリとかわした。
男β「な!
コ、コイツ。」
ユウ「俺をそこら辺に居る、チンピラやヤンキーと一緒にするなよ。」
男α「ちっ!
コイツの相手は俺がする。
お前はあのガキを!」
男β「分かった。」
ユウ「そうはさせるっ。」
男α「おっと、お前の相手はこの俺だ。」
ブンッ
ユウ「っ!」
男α「でかい口叩いた割に、大した事ないよなぁお前!」
男αの右ストレートが、
ユウの脇腹に当たった。
ユウ「ゴフッ!」
ユウは倒れそうになりながら、
何とかその場に踏みとどまった。
ユウは男αに、
反撃をしようとした時だった。
女子生徒「は、離してください。」
男β「悪いけど、
そう言う訳にはいかないんだよ、
お嬢ちゃん。」
女子生徒「離してって・・・、
言っているでしょ!」
ドカッ
女子生徒がおもいっきり、
男βを突飛ばした。
男β「テメー、
こっちが優しくしてやってりゃ、
いい気になりやがって。」
ガシッ
男βが彼女を殴ろうとした時、
ユウ「いい加減にしろよ。」
バシッ
男βが女子生徒を殴る瞬間、
ユウが割って入って、
男βのパンチを左手で受け止めた。
男β「いっ・・いつの間に、
っ!
ま・・・まさかお前!」
ユウ「アンタの相棒ならあそこで、
伸びてるぜ。」
男βがさっきの場所をよーく見ると、
男αが倒れているのを確認した。
男βは驚きを隠せなかった。
何故なら男αは、
不良が5人がかりでも倒せない程、
強いと知っていたからだった。
それなのに、
たった一人の高校生相手に、
倒されるなんて思いもしなかった。
男βはユウを見て、
男β「何なんだお前、
不良5人がアイツに向かっても平気な顔して返り討ちにした、
男αを1人で倒すなんて、
お前は一体何なんだよ!」
男βがユウに向けて、
ここぞと言わんばかりの、
大声を出した。
ユウは男βの目を見て、
ユウ「お前が、
彼女に酷い事をするからだろ。」
男β「ふっ・・・ふざけんな。
それだけでアイツを倒したのかよ。」
男βは出した事の無い、
震え声で答えた。
そしてユウは男βを睨みながら、
ユウ「最初で最後の警告だ、
倒れているアイツを連れて、
この場から消えろ。
そして二度と彼女の前に、
姿を見せるな。
もしまた彼女の前に現れて、
酷い事をするなら、
次は倒れてるだけじゃ、
済まさないからな。」
男β「わ・・わ・・・分かりましたーーー。」
ビューーーン
男βは倒れている男αを急いで抱えて、
瞬く間に居なくなった。
助けてもらった女子生徒は、
唖然としていた。
何故なら彼女は、
普通の女子生徒ではなかった。
あの二人から逃げていたのも、
人気の無い場所に誘い混んで、
返り討ちにしてやろうと思っていたからだ。
そしてそこにユウが現れた。
彼女にとっては、
予想外の出来事だったので、
男βに隙を作ってしまった。
そして更に、
助けてもらってしまったので、
どう説明しようかと女子生徒は考えていた。
そうしているうちに、
ユウ「大丈夫だったか。」
女子生徒「私は大丈夫です。
助けてくれてありがとうございました。」
ユウ「お礼なんて良いよ。
俺が助けたいと思って、
勝手にやった事だし。」
女子生徒「でもっ!」
女子生徒が続いて何かを、
言おうとしたら。
ユウ「じゃあ俺は行くよ。」
ユウは何事も
無かったかのように、
家に帰ろうと歩きだす時だった。
助けた女子生徒が、
女子生徒「な・・名前だけでも、
教えてくれませんか。」
ユウはその声を聞いて
咄嗟に振り返り、
ユウ「また会う時に、
俺の名前を教えるよ。
今は、
君を助けた謎の中学生って事で。」
女子生徒「ま・・待ってください。」
ユウ「それじゃ。」
ユウは
それだけ言うと、
目にも止まらぬ速さで、
居なくなった。
一人だけになった女子生徒は、
女子生徒「私、
高校生ですけど。」
一人でそんな事を呟いていると、
地面に何か落ちているのに
気が付いた。
女子生徒はそれを拾ってみると、
さっき自分を助けてくれた、
中学生の学生証だった。
そして名前の欄を見て
一声、
女子生徒「柴多ユウ。」
それが柴多ユウと、
蒼凪ハルミの
初めて出会いだった。
回想終了ーそして今ー
ユウ「(まさかあの時助けた、
女子生徒なのか。
って言うか俺、
高校生に対してなんて事を
言ったんだ。)」
ユウが独りでに悩んでいると、
壇上に上がっていたハルミが、
ユウの方を見て、
ハルミ「私、蒼凪ハルミは
柴多ユウを生徒会特別委員に任命します。」
ざわざわ
体育館に居た生徒達全員が、
驚きを隠せない表情をしていた。
そしてユウは、
ユウ「(今の俺の状況ヤバイかもしれない。)」
と、
心の中で思った。
そしてハルミは、
ハルミ「それでは、
生徒会特別委員+新入生代表の柴多ユウさん、
挨拶をお願いします。」
そしてユウは、
息を整えて壇上の方に向かった。
その時すれ違い様にハルミに、
ハルミ「お願いしますね、
私を助けてくれたヒーロー
さん。」
ユウ「っっ!」
ユウはその言葉を聞いて、
顔が真っ赤になった。
そんな状態の中、
壇上に上がり新入生代表の挨拶をするのであった。
次回へ続く!
今回は長い話にしようと思い、
こんなに時間がかかったしまいました。
自分でも、
今まで無い位の話の長さだったので、
どうゆう内容の話にしようか、
どうゆう展開に持っていくか?
悩みながら書きました。
今までの投稿してきた中で、
一番長いかもしれません。
まだまだ未熟ですが、
よろしくお願いします。