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激怒
「なに、話って。」
「志穂、学校で何かあったの?」
は、なに。また志穂の話?
「なんでよ。」
「志穂が帰ってくるなり部屋にこもってるの。紀穂、理由知らない?」
「……知らない。」
戻ろう。
「あ、ちょっと紀穂!待ちなさい!」
「なによ!?」
あーもう!なんか他にあるの!?
「あなた、志穂になんでそんなに冷たいの?」
「は?!そんなのお母さんが1番知ってるんじゃないの!?」
「いい加減にしなさい!」
パンッ。お母さんが私をぶった。
「なに?どうしたの?」
志穂が降りてきた。
「…によ……。なによ!お母さんこそいい加減にして!私の気持ちなんか知らないくせに!」
痛い。ほっぺたがじんじんする。
「なにを言っているの?」
「お母さんは、私の事が嫌いなんでしょ!?
私がどれだけいい点数をとってきても、褒められるのは志穂ばっかり!いつも志穂、志穂って!
私がお母さんを殺したからでしょう!?
なんであの時私を里子に出さなかったの!?」
「違うのよ!紀穂、」
「もういい!お母さんも、志穂も大っ嫌い!」
バタン。