智花とエリと奏
今日はもう部活終了。
明日も練習あるんだね。
「紀穂ちゃん、家って私と同じ方面だったよね。」
あ、速水さん。
「そうだよ。」
「ねぇ、今日から一緒に帰らない?」
え、え。誘ってくれてるの?
「あ、私たちもこれから一緒に帰っていい?」
あ、智花とエリだ。2人も同じ方面だったっけ。
「うん。一緒に帰ろー。」
げ、志穂、こっち向いてる。
さっさと帰ろ。
「じゃあ、行こっか!」
「うん!」
「あのさ、志穂って家でどんな感じ?」
「え、智花、そこ突っ込んじゃう?」
あー。やっぱ2人とも志穂のこと……
「やめなよ、本人のお姉ちゃんいるんだよ?」
「あー、いーのいーの! 奏ちゃん。二人ともぶっちゃけちゃって!」
私もあいつキライだから。
つーかみんなどう思ってんのか知りたいし。
「えー、なんかさ、正直あのテンションについていけないしさ、ちょっとぶりっ子でイラってくることあるし…」
「私も。正直に言ってしまうと、ウザい。」
「なんか同じパートの舞花がかわいそうってゆーか。」
やっぱり。ざまーみろってかんじ。
「あ、私たちこっちだから、バイバイ!」
へぇー、智花とエリ、あっちなんだ。
「うん! バイバーイ!」