第8話 任務説明
第8話
任務説明
うっわ、コイツ怒らせたらマジで怖ぇな・・・
ネオはそう思いながら校門の壁で気絶しているグランの側にいる。
「すまない。グランが暴言を吐いてしまって。」
コテツはグランのことは構わずに相変わらず落ち着いている。
「こちらこそ非礼を詫びよう。僕はルシファル。これからの任務は僕の言うことにしたがって行動してもらいたい。」
「あぁ、俺はネオだ。んで、そこで気絶しているのがグラン。口調は荒いが、悪いやつじゃないんだ。」
そう言ってグランの弁護をした。
「私はコテツだ。よろしく。」
各々、自己紹介して任務の説明を聞いた。
結界発生装置
文字通り、ここの結界を発生している装置だ。
どうやらその装置は学校の外に地下へと続く通路があるらしい。だがそこは結界の外なので人間も発見することはできるらしい。
しかし、部外者が入ってもトラップや守護者がいるらしく、一筋縄では装置までたどり着けないようになっている。
そこまで説明を聞いたあと、ネオが疑問に思い、質問した。
「それはわかった。ということはつまり俺たちが行くのは危ないんじゃないか?守護者とやらが居るんだろ?」
「問題ない。通路に隠してあるセンサーがあってな。目の網膜の照合と指紋照合を僕がやればトラップは発動しない。もちろん守護者も出ない。」
ネオの疑問にルシファルが答えると次はコテツが疑問に思った。
「2つ疑問がある。1つは結界発生装置に異常が見られた場合、誰が修復するのだ?グランもネオも私もそういうのは出来ないのだが?」
「それは僕がやる。結界発生装置は父上と私ともう1人の人物がやったのだ。」
「なるほど。それならばルシファル殿に任せよう。2つ目の疑問は何故4人も行かなければならないのか?
守護者やトラップはセンサーで解除される。ということはただ装置に異常があるかどうか調査するだけなのだろう。それを4人で行く必要性はないと思うのだが。」
「それは・・・。」
と言ってルシファルはネオの方をちらっと見た。
「すまないが言えない。この件に関しては重要秘密なのでな。父上にも口止めされているのだ。」
「そうか・・・。」
コテツはしょうがないな、と言って肩をすくめた。
「ん・・・。体が痛てぇ・・・?」
グランはなぜこんなとこで寝ているのか、を疑問に思い、今日の出来事を思い出してみた。
コテツと校門で喧嘩して、メドゥーサに呼び出されて、食堂に行って、噴水で校長の息子を待って・・・・
「ああっ!!」
「起きたか、グラン。まずは非礼を詫びたい。暴言を吐かれたとはいえ、殴ってしまって申し訳ない。」
ルシファルは本当にすまなさそうな顔をして頭を下げた。
「あ、ああ。そこまでしなくていいっつの!オレは体は人一倍丈夫だからよ。ギャハハハハ。っとオメェ強ぇな。今度一勝負しねぇか?」
ルシファルは頭を上げ、明るい顔をした。
「そう言ってくれて助かる。勝負か・・・。手加減はしないぞ?」
そう言ってルシファルは不適な笑みを浮かべた。
「ったりめぇよ。手加減したらぶっとばすぜ!あ、オレはグランだ。よろしくな!」
「ルシファルだ。」
グランとルシファルは互いに握手を交わした。
(ネオの言ったとおり、悪い奴じゃないみたいだな。)
ルシファルは悪友ができたようで嬉しくてつい笑みをこぼした。