きっかけの勘違い
高校生活もずいぶんとおちついてきた。
最初は怖かった男の子たちとも話せるようになってきて。
新入生歓迎会から始まり、球技大会、文化祭、体育祭…本当に楽しいことばかりであっという間に日が過ぎて行った。
楽しい生活を送る中で私に気になる人ができた。
同じクラスで同じ委員会の野球部の男の子。
葉山 壮大〈はやま そうた〉くん。
クラスの人気者でしっかりしてて。
野球がうまいらしくて、かっこよかった。
話すのも上手くて、フレンドリーでこんな人素敵だな、なんて思ったりもしてた。
ある日、その時流行っていた mixiのメールが届いていた。
誰だろう?
見ると、同じクラスの小野寺 啓介 〈おのでら けいすけ〉くんからであった。
クラスでも話したことはなくて、正直 目立つような人じゃなくておとなしい男の子であった。
【同じクラスの小野寺です!よかったらメールしない?】
私は素直に嬉しかったので 【こちらこそ是非!】と言って、自分のメールアドレスを送った。
しばらくしてメールがきた。
【メールアドレスくれてありがとう!実は俺、mixiのメールって意味で言ったんだけどね(笑) これからよろしく\(^o^)/】
私は恥ずかしくてみるみる顔が赤くなった。
だって…!mixiのメールだなんてその時は思いもしなかったから!
【そうだったのか!(・・;) 勘違いしてたよ〜 こちらこそ!よろしくね!】
なるべく恥ずかしさがわからないように返信した。
それから何通かメールのやりとりをして
恋バナをするようになった。