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『というわけで、ティナを追いかけてくれ、チュチュくん』


 依頼のあらましを聴き終えたチュチュは敬礼するように右手を掲げた。


『あいあいさー。湖に囲まれたリゾート地で、おねえちゃんに余計な虫がつかないように見張ればいいんだね』


 深く首肯すると、ヒューは一枚の紙を執務机に置く。


『これが電車の切符だ』


『ありがとっ』


 受け取って二秒後には駆けだそうと足を踏み出したチュチュは、あっと思い至り、勢いよくターンする。


『あとさ、ファントムお兄さん。一筆、書いてほしいんだよね』


 我が意を得たりと深い満足感に浸っていたヒューはきょとんと目を瞠った。


『ん? なんだい? あふれんばかりの愛を胸にティナを生涯見守っていく、ということなら、書面にしたためるまでもなく――』 


『そっちじゃなくて』


 小さな身体を乗り出し、この部屋には二人だけしかいないのにひそひそと小声でチュチュが告げた内容に、ヒューは笑みを深くする。




『――承知した』

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