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 そんなティナの困惑を遮るように、ヒューが二人のあいだにさりげなく割って入る。



「すまない、店主さん。彼女は再デビューに向けて調整中でね。声というものは節約しなくてはならないものだから」

 扱う商品柄、音楽に理解があるのか、ジュリアは頷いてくれた。

「それは大変ね。無理言ってごめんなさい」

 少しだけ残念そうに下げた眉はしかしすぐに溌剌とした弧を描く。

「でも、舞台に戻るつもりなのね? 嬉しい。楽しみにしてるわ!」

 再び手を握られティナはあいまいに微笑んだ。

 ヒューはまた適当なことを。

 でもまぁ、どうにかごまかしてくれたことには感謝することにする。



「で、そんな大女優がなんでうちの店に?」



「改めて名乗らせてもらうと、僕らはピカデリーサーカスにある『音楽魔法具店』の者だ」

 そう言ったきり、先を譲るように半歩引いたヒューの意図をティナは察する。

 ここは名が知れているティナが切り出したほうが得策ということだろう。

「ジュリアさん。ミュージカリー・カップというものをご存知ですか?」

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