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お風呂大好き和香様

パソコンのキーを叩いていますと、肩がコリコリしてきます。そんな時は温泉に行きたいなあって思いますね

 賑やかな食事を終えた後、雨子様と和香様は二人で風呂に向かった。

本当は雨子様は葉子ねえと二人で入りたかったらしいのだが、和香様も風呂に入ると言い始めたために二人で入ることとなった。


 父さんの意向も有って少しばかり広く出来た風呂場ではあるが、いくら何でも三人で入るには狭すぎる。

かと言って和香様を一人で風呂に入らせるのは何だか恐ろしすぎると、雨子様が一緒に入ることとなったのだ。


 本来神様と言うこともあって、その身が汚れることは無いため、当たり前で有るならば入浴などまったく必要では無い。しかし雨子様は既に受肉していると言うこともあって、必要欠くべからざるものとなっている。


 一方和香様は受肉しているとは言っても本当に仮の物でも有るので、必要ないと言えば無いので有るが、目新しい経験を望まれることもあって飛びついてきた。


 階下にある浴室の物音が聞こえてくることは普通なら無いのだが、今日に限っては和香様のきゃーきゃー言う声が僕の部屋まで聞こえてくる。本当によほど嬉しかったのだろう。


 そうこうする内にそれなりの時間が経ち、二柱は無事風呂から上がったらしい。とんとんと階段を上がる足音がしてくる。


「ああいい湯じゃった」


 雨子様がほっこりしながらそう呟く。先達て母と買ってきた子猫柄のパジャマが何とも可愛い。ちょっと反則かもって思えるくらい。一方和香様は葉子ねえのちょっと大人なネグリジェを着ている。

 少し、いいや、大分雨子様より大人な体型をしている和香様は、目に入れるには大分毒な姿格好だ。僕はもう意識して視野に入れないようにした。


「ほんまやね、こんなええもんやったら今度神社にも作ろうかなあ?」


「何でも温泉というものもあるそうじゃぞ?」


「温泉やて?」


「そうじゃ、地下深くにある熱源から湯を引いてくるのじゃ。普通の家庭にある風呂も良いものじゃが、温泉とやらの湯を使った風呂は格別のものじゃと言うぞ」


「うわそれええな。採用採用。帰ったら早速作らせるわ」


ええ?神社の中に温泉作るの?しかもわざわざ?なんか小和香様がもの凄く苦労しそうな奴だなあ。

 さくっとネットで調べてみると、確かに温泉の湧き出る神社って有るみたいだけれども、大抵温泉が湧いているところに神社が出来て居る感じだし、既にある神社で温泉を掘ってお風呂まで作るってどうなんだろう?


 考えて居たら頭が痛くなってきた。ともあれ神様の考えること。そして悩むのは小和香様のすることと、僕はもう割り切ることとした。


「今な、小和香に以心して、温泉作れって伝えてん。なんかブツブツゆうてたけど作ってくれるって」


何と、僕がネットで調べている間にも和香様は動いていたらしい。


「何じゃと、それは真か?」


「ほんまほんま。」


 呆れたことにもう作ることまで決まっているらしい。


「でも今から神社の中に温泉なんか作って騒ぎにならないのですか?」


どうにも心配になってしまった僕はつい和香様にそう質問してしまった。


「うん、それ小和香にも言われた。でも何とかしてって言っとったら、なんや考えて解決してくれたみたいやで?」


「してそれはどうしたというのじゃ?」


「なんかね、神社の地下に作るんやて。それで本殿の裏にある大石んところに出入り口作って穏身掛けとくんやて」


「うむ、それなら安心じゃの」


 本当にそれで安心なんだろうか?僕は思わず天を仰ぎ見た。思いつきじゃ無くてまじで神社の中に温泉作っちゃうんだ。


 雨子様にも時々驚かされることがあるけれども、和香様はそれに何重にも輪を掛けたようなところが有る。


「何でも月の終わり頃には入れるようにするゆうてたで」


「それなら是非とも入りに行かんといかんな」


「来てや来てや、大歓迎や」


そこまで言うと和香様は僕の方へ向いた。


「そや、祐二君。出来たら家族みんなで入りにおいで。葉子ちゃんのことあるから車でええで。神社の駐車場空けとくようゆうとくから気楽にな」


何だか急な展開になってきたが、葉子ねえの予定日はそう遠くない、大丈夫なのかな?


「場合によっては葉子ねえは遠慮させて頂くかも知れません」


「なんでなん?」


「葉子ねえは予定日が近いものですから…」


「そんなん心配いらへんで、うちも見とくし雨子ちゃんも見てくれると思うで。神様二人が見ててなんかあるなんてこと絶対あらへんから、大船に乗ったつもりで居り」


そう言われるとまさにそうだった。


「それにな、折角温泉にするんやから、霊験あらたかな効能でも付けておこう思てんねん」


「それは良いことじゃの」


何と雨子様までのりのりである。


「まあ、何の御利益付けるかはその日までに考えとくわ」


 はてさて、そんな温泉が出来上がるのか、とても楽しみであり、不安でもあり。

でも、お腹の重みに苦労している葉子ねえは、近場でそんな温泉に入ることが出来ると聞いたら、きっと喜ぶのだろうな。

しかも神様の保護付きなんだとしたら、安心出来るしね。



なんと神社の中に温泉を作っちゃう?和香様は本当に自由奔放な方でありますね

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