宰相 お悔やみ申し上げます
俺は死んだ。
日本共和帝国連邦という国の宰相として生きてきた。
俺は先々代の皇帝陛下の甥で皇族だった。
俺は皇族だったため、教育には力を入れられた。
もしも先々代の皇帝陛下が亡くなる… いや死んだときのために。
だがそんなことはなかった。
俺の父は元帥だった。
だから武芸を教わって強くなった。
母は政治の天才だった。
公爵家の生まれだったから遠縁だが親戚だった。
母からは勉強を施された。
5歳で父の右腕であった中将を倒し、
知識学大会にも出場し優勝した。
人々は俺を神童と呼び、10歳のときに皇帝陛下が僕を推薦し宰相にした。
皇帝陛下も神童だった。
敵対派閥を次々と倒し自分の親さえも殺した人だった。
俺はそれから13年間宰相としてあの皇帝陛下に使えた。
しかしそれは間違いだった。
皇帝陛下は何者かに襲われ命を落とした。
その後にも不自然な出来事は続いた。
皇太子殿下の乗った船が沈没
第二王子の不審死
第三王子の落馬
第四王子の流行病による病死
などの様々な事件が起きた。
だが不思議なことに誰かが裏にいるなんてことがない。
最終的に第五王子が皇帝になった。
第五王子は全くの馬鹿だった。
日々遊んで暮らしているようなヤバい皇帝だったのだ。
それから私を含めた78人ほどの役人が呼び出された。
皇帝陛下が
「今日はお前たちのことについてだが“死ね”」
その言葉を聞いた直後、大量の兵士が部屋に流れ込んでくる。
私は何人かの兵士を殺したが皇帝の御前での帯刀は許されず最終的に矢を10発以上打ち込まれ死んでしまった。
意識が朦朧とする中、兵務大臣が第五王子と話していた。
俺は許さないと誓った。
そして次の生は不真面目に生きようと