表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私、崩壊  作者: 清水幸
59/84

15 あのときあなたが私を選んでいたら(その2)

 「り……松本さん、お久しぶりです。こんな形で再会するとは思いませんでした。お金はもらうなら娘を預かってと頼んできた羽海からもらうのが筋かなと思うので、あなたからは受け取れません」

 「詩に聞きました。藤川さんはうちの娘たちを預かったことで妻の不倫の手助けをしたんじゃないかと自分を責めているそうですね。何も知らなかったあなたに罪はありません。悪いのは妻と不倫相手です。妻ならうちから追い出しました。これから慰謝料を請求しますが、藤川さんに娘たちの面倒を見させた報酬も含める予定なので額を気にせず請求して下さい」

 李久はそれから、娘三人のDNA鑑定を実施し、同時に興信所に不倫の証拠写真を撮らせ不倫相手の素性も調査させたことを淡々と語った。DNA鑑定の結果は詩の告白の通りだった。ただし、DNA鑑定は李久と三人の娘たちだけで実施したため、現時点では長女の詩と三女の星奈の遺伝上の父親が誰か未確定。不倫相手と星奈の父親とされる男の鑑定も弁護士が要求中。

 李久による羽海と愛人の雄大への制裁は開始されたばかり。まだまだ拡大中。

 「鑑定結果がどうであれ、娘は三人とも僕が育てます。父親はバラバラでも母親は羽海一人ですが、あの女に親権は渡しません。僕の稼いだお金を男に貢ぎ、専業主婦でありながら家事をサボり僕の仕事中に不倫三昧。挙げ句の果てに不倫相手に言われるままに金目当てに見ず知らずの男とも不貞行為をし、その男の子どもを妊娠し出産。そもそも幼い娘たちの面倒を小百合さんに押しつけ育児を放棄して不倫の快楽に溺れる女に大事な娘たちを任せるわけにはいかないです。羽海は今彼女の実家にいて彼女の両親の監視下に置かれていますが、離婚成立後は両親からも勘当されて実家からも追い出されることになっています。羽海が今まで使い込んだ莫大な資産は両親と兄弟が立て替えて返済するそうですが、それ以外の慰謝料と養育費は何十年かかっても本人にきっちり払ってもらいます。離婚後は不倫相手とくっついてもかまいません。不倫相手には羽海以上の金額を請求しますが、星奈の父親から受け取った2000万円ももちろん取り上げます。無一文同士で慰謝料と養育費の支払いに追われるだけの毎日を死ぬまで送ればいいと思ってます。そんな人生に絶望してあの二人が心中しても僕は一滴の涙も流さない自信がありますよ」

 淡々と語ってるようで、途中で私を恋人時代の呼び方で気づかず呼んでしまった辺り、内心は悔しくて悔しくてたまらないんだろうなと想像した。李久は穏やかな顔をして実は壮絶な修羅場の真っ最中だった。もちろん今まで不倫相手とともに好き放題やってきた羽海にとっても正念場。この闘争の結末がどんなことになるか、私にはまったく見当もつかない。

 李久が羽海から事情聴取した内容によれば、羽海は初めから不倫相手の西雄大に狂っていたわけではないらしい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ