4 僕は君を軽蔑します(その3)
私の話を聞いていた光夜が言いにくそうにボソリと言った。
「それはハメられたんじゃないですか?」
「えっ、どういうこと?」
「だって、友達の復縁話してるそばに関係ない小百合さんの彼氏がいるっておかしいですよね」
「言われてみれば……」
愚かな私はそういう角度からこの出来事を眺めたことがなかった。
「でも誰が私をハメたと言うの?」
「そりゃそのときその場所に小百合さんがいると知ってる人物ですよ」
羽海? 友達なのに? と驚いてから私たちの今までの関係を振り返ると、羽海が本当に友達なのかどうか自信が持てなくなってきた。考えれば考えるほど私は羽海に利用されてきただけだった。
「そのあと、小百合さんと彼氏さんは復縁できなかったんですね?」
「うん。謝りに行ったら、なぜか李久君と羽海がつきあうことになってた。なんでもお互いの名前の読み方が陸と海ということで意気投合したんだって。羽海は元カレと復縁したがってたはずなのに。もう私の出る幕はどこにもなかった。大学を卒業してすぐ、李久君と羽海は結婚した。結婚式には呼んでもらえたよ。李久君に許されたと思って、そのときはうれしかった」
「……………………」
光夜は何も答えなかった。ただ気の毒そうに私の顔を見ているだけだった。




