92/246
「帰泉」
帰泉
黄泉のくにへと足を運ぶ平衡のない旅
わたくしの君は帰泉していくのだね
音楽は鳴りひびいてヒップホップ
アンビエントなど霧と錐を想う
どうやらまことにふつうには
悲しめないらしい蜂の眼で
わたくしは物事を感覚し
暁暗やら月暈のみを唯
ともだちにしている
だけれどやはり猶
悲しいらしいよ
此処はネット
USJとか
そんな物
ばかり
悪貨
氷
熱気
ばかり
そんな物
君には赤く
青く暗く臭く
きたならしい森
リップクリィムを
わすれてきたようだ
脣がきれたから血塗れ
やはり悲しめないらしい
ヒップホップのビィトの底
すんだ泉がみえるかもしれん
きらきらと君の帰泉していく処
もしかしたら蜂の眼にみえるかも
今夜は満月で満月には魔法があるよ
黄泉のくにへと足を運ぶ平衡のない旅




