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「布教」
布教
なるほどわかったと光をのせた脣
わたくしは冬のいろをかぞえて
デニムを硝子と透き通らせて
きみがやわらかな肌をもつ
神さまであることを識る
つめたすぎるよ熱いよ
皮膚がベッドで叫ぶ
けれど全世界さえ
まぶたのはざま
その糸に綴じ
うすく閃く
だけだと
したら
きみ
君
きみ
こそが
わたくし
のまぶたを
抉じ開ける光
うすぎたない貌
くさりくずれた卵
あとかなしすぎる果
こがねらを裁断に上げ
魔法みたい神さまみたい
きみはゆびさきで破裂させ
わたくしは光を布教してゆく
あまやかな愚かな脳髄は蜜の様
なるほどわかったと光をのせた脣




