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「虚仮」
虚仮
わたくしよりおやすみありがとう
虚仮を胡乱な君へおくるよ劈頭
それからそれに随伴する枯淡
フィクションは金魚鉢だし
感情はなみを作っていて
生への感謝を忘れたり
無我それから夢中と
そんな言葉は嘘で
金魚鉢がひかる
しかも金魚は
いないんだ
嘘なんだ
金魚鉢
自体
唯
空白
それが
まやかし
めくらまし
しているだけ
ひらがなの短刀
わたくし自身へと
突き刺さるけれども
周囲にさざなみを開く
その宜さそのためだけに
スマホを開くのだと考える
陸に棲み馥郁とした生を過す
じゅもんのようにかいておこう
わたくしよりおやすみありがとう
了。




