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「部屋」「鉛筆」「優曇華」「凍月」
部屋
閉塞感それだけ唯ある部屋
美をかざる君の眼や肌や
脣やそのなかの心臓や
平面的な愛や色々を
君は幾何学に崩れ
血液も白く崩れ
子宮も崩れて
わたくしも
宇宙さえ
部屋も
崩れ
了
。
鉛筆
鉛筆について思案する
橋に似ている空にも
無から有を創るよ
有にリボン飾る
では天使の様
あるいは愛
最小の愛
それは
鉛筆
了
。
優曇華
優曇華とユグドラシル
キスマァクのある虚
よこたわる裸には
言葉はいらない
ねえ凍結した
精霊の肉を
いま解く
そらに
帰す
唯
無傷
その日
その時間
裸を飾る君
飾られた大樹
きんのかんむり
しろがねのひかり
わたくしは脣を喪う
了。
凍月
まわりくどい孤独をほどく
それは簡単なことなんだ
きみが布をわすれてね
わたくしも布をすて
めだまに唯あおく
あかく凍月をさ
さしこむだけ
それだけの
ことだよ
ひかり
やみ
了
。




