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「火花」「斜線」「半獣」「錯語」
火花
人間火花ひかり甲羅ぼし
まふゆ閃光いれずみ班
きりぎりす暗喩ちぢ
ちりぢり雑居ビル
確かに此処に目
それに心あり
思いを想う
エニグマ
収監と
弔鐘
了
。
斜線
放物線でむすぶ手と土
石榑とチマメ騒めく
月と太陽を直線で
また男と女と肉
斜線でノギス
もちいて風
ただ旗を
決壊を
測る
了
。
半獣
しにがみの指紋にまぶれた
青春はねむる毛羽立った
象皮のおくへと棲まい
カタパルトの憂虞を
半人半獣球体関節
わたくしは未だ
夜毎に夢魔と
して天使と
して不快
に呼ぶ
結実
了
。
錯語
千鳥模様まなうらにきらめく
ゆるやかにあるく百折不撓
錯語ばかりのいきをふく
ねむりのさきには息吹
蛇口を捻ると地霊の
哄笑がモルヒネの
やさしさカルキ
くさく赤錆水
と注ぎ躰を
ロザリオ
の象に
展く
了
。




