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「鋏身」「神通力」「花束」
鋏身
ロングヘア緋く染めて
肉体より切り離なす
惟神の蝶々みちを
たどり積み崩れ
宇宙をはぐれ
足下に死す
粘膜の園
火の色
紡ぐ
夢
沈む
色の火
寝室の光
破傷に似て
眠る瞼のそと
千年王国焼野原
行為として鋏身を
組織のおくへ進むる
ロングヘア緋く染めて
神通力
たぶれた人間のつめられた
金属製の缶か硝子瓶の様
わたくしは通勤電車に
神通力の星をえがく
どこまでが正気と
フキダシに言う
漫画のコマに
二重存在の
わたくし
を視る
自傷
了
。
花束
カフェテリヤの光ある卓へ
わたくしは捻れた眼球と
顔筋のつつみを垂らし
これは剃刀の花束と
光そのものを置く
プラスマイナス
ゼロより低く
天より低く
地獄より
嗚呼と
呻く
了
。




