129/246
君の膝枕を地球儀にして開く瞳
地獄の門をくぐるように地球儀の上
結んで開き現れたカカトに翡翠の瞳
開眼する結膜炎にいつわりなく天国
画用紙の山積が地層を成しても縹色
ゆるやかに銀座線まちなみは蟻地獄
すりへらす赤血球の赤は然し暁の赤
こがねの茨が結晶化するカスケイド
すりぬけた格子窓を逆行する異分子
無極性分子はふりつもる双頭の山河
だれしもが観客だれしもが舞台装置
絵の中の劇場に同じ顔でただひとり
無人列車でスシヅメ迷宮いりアリス
リボルバーに籠めた銀行印は水蒸気
くゆりゆく珊瑚礁はめくるめく旅籠
ネオンライトが刻印する胡蝶の青息
だけれども透過性の鎧は過善症だし
わたくしは希望のいろの錠剤を嚥み
君の膝枕を地球儀にして開く瞳に愛
LOVE
其れだけのはなし




