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「果」「皮」「身」
果
ホットライン断ち切るまぶた
地はひらかれるが閉じゆく
釘づけの脣と眼をさらに
縫い合わせ多頭の花束
光まみれの卓へ飾る
ミニマリズム耀く
剃刀いりの袋果
鋭敏すぎる肉
皮を剥がす
ま新しい
窮鼠に
キス
了
。
皮
火だるまのまぶたを
もはや脱ぎ捨てて
結晶化する粘膜
皮を剥がす果
それは赤い
原生生物
裏返す
地図
了
。
身
千の蝶々が千に分かたれた
わたくしを刻む彼らの翅
それは刃であり身を粉
みじん切りの肉体は
むしろたけりたち
なさけないほど
くやしいほど
明鏡止水の
迷宮いり
戸惑う
無我
了
。




