知っていた適正
寝起きなこともあり戦闘の音と勘違いしたが、音が一定の間隔で鳴っているため戦闘の音ではないと判断したため一度落ち着き辺りを見回したあとにそういえばこの世界の住人にお世話になっている事を思い出した。
「おはようサヨ」
「はい、おはようございます」
すぐ横にいるサヨに挨拶すると笑顔で返してくれる、本当に「かわいいなぁ」と思う。
「ふえぇ」
顔を赤くして手を大きく振って慌てている、思っていることを声に出してしまったが別に問題ないだろう、ついでに頭を撫ででおく。
「ぬふぅ」
ひとしきり撫でたあと立ち上がり下に降りる。
「おはようございます」
1階に下りるとジャンが鉄板を金槌で叩いて形を整えていた。
「おう、おはようさん今日から早速いろいろ覚えてもらうぜ」
「よろしくお願いします」
「おう、その前に腹ごしらえだホレ」
ジャンが近くの大きな箱から包を2つとりだして自分に軽く放り投げる、包を受け取り開けてみると固形の食べ物とゼリーが真空パックされている物が入っている。
「宇宙食ですまんな、今はこれだけめっちゃ余っているんだ、でも期限内だし味は保証するぜ」
「その辺は大丈夫ですよ」
「味にうるさい人じゃなくてたすかるわ」
包を2つ抱えて2階に戻り、サヨと2人で朝食を済ませて1階に戻る。
「じゃあまずはこのコントロールパネルの操作方法からだな」
機械類の説明を一通り受ける、日本にある機材とそこまで使用感が変わらないのが助かる。
サヨが機械類に強くすぐに覚えたので頼もしく難しい、数時間後には機械類の操作はジャンよりも正確にこなしてしまっていた。
自分は教えてもらった事だけならできるが、それ以外のことや緊急時は対応できないと思う、それよりもマシンの操作の方が上手くいっている、もちろんジャンには遠く及ばないが……。
「しばらく様子見てたがタチバナ君は俺のサポート助手、サヨちゃんはオペレーターだな」
数日でいろいろ練習をしてみたが結局最初にやったことで落ち着いた。
「あとは一週間後にあるレースに備えるだけだ、あとは追い込みで細部を詰めていくだけだ」
「「おー」」
この世界に来た目的もすっかりと忘れてレースに向けていい汗を流していた。
念のため結界を張っていてたが特に不審者や侵入者がくることもなく開催日までじっくりと練習を続けていった。




