主人公視点をざっくりと
この世界で助けるべき転生者は事前に把握できていたが今回はこちらが転生者だと気づかれないようにしてほしいとの事だった。
という訳でこの世界では正攻法で行くことになりギルドに登録して少しづつ信用をあつめる所から初めることになった。
こういった事柄は細部は違うが大体同じなので後は使う武器さえ間違わなければ地味に活動をつづけたおかげで少し高いランクになっている転生者の依頼を受けることができた。
依頼の報酬や条件はかなり優良だが期間が長いのもあって誰も受けようとしなかったのでゆっくりと準備することも出来、万全の状態で挑めた。
自分が転生者とバレないように口数はなるべく減らすようにして転生者についていく、行く先々で良質の宿に泊まれているため旅とか任務というよりかは旅行がしっくりくるような感じだ、しかもこの世界に出てくる山賊や魔物などは弱く簡単にあしらう事が出来た、途中に怖い連中に襲撃されたがやはり大した事はなく簡単にあしらえた。
最後の町に到着すると空が異様に厚い雲の覆われており、かなり暗くなっている、それに町の門は蜘蛛糸で頑丈に固定されており、並みの攻撃はビクともしなさそうだ、触れてみると魔力が流れているようで一筋縄ではいかないようだ、というかこんな所に転生者の母親がいるのだろうか……。
転生者が真っ直ぐに門に進んでいくと蜘蛛の糸が動き道が出来た、転生者は迷う事なく潜っていったので自分達も急いでついていく、中も建物などに蜘蛛の糸が張り巡らされており、ここに住んでいるであろう住人の目は虚ろになっており異様な雰囲気になっている。
どこからか現れた人形が転生者に近づいてきた、転生者はゆっくりと人形に向かい人形に向かって何か話していたいたが人形は何も言葉を発していない、少しすると人形が消滅し全身白色の少年がゆっくりこちらに向かってきた、どうやら案内してくれるようだ。
町の中を進んで行くと、蜘蛛の糸につるされた何かから視線を感じる、大きさからして人と同じくらいのサイズだろう、この中を顔色一つ変えずに通っている転生者はなかなか根性があるように見える。
町の中心にあるひと際大きな蜘蛛の糸で出来た球体に向かっていった、本当にココに入るのかと心配になっているが進むしかない、球体の至る所から獲物を見るような視線が刺さり正直に少しの刺激でもこちらが暴発しかねない。
おそらく中心の広間に通されると下半身が大きな蜘蛛の白い女性が出てきた、驚いた事に転生者の母親らしい、確かに顔立ちは似ているような気がする。
しばらく2人?で話していると奥から白い少女が申し訳なさそうに出てきた、話の流れからどうやら転生者の妹に当たるらしくそのお世話を任されたようだ最初はよそよそしかったが少し距離が縮まったようだ。
それから直ぐに引き返して帰る事になったようだ、自分もこの町には長いしたくないので大いに助かった、1人追加して帰りの道を行く、少女はかなり警戒心が強いようでサヨより少し遅れる程度で山賊や魔物などを見つけていた、しかし自分達も警戒しているようで近づけさせてくれないようだ。
帰りの道は行きと違って明確なのでかなり早く帰りつけた、さっそくギルドに完了の証明をして仕事を終える、これでこの世界の任務が終わったので帰還する、この世界の転生者はあの白い少女が近くにいる限り大丈夫だろう。