凍土の拾い物
回収した物資の仕分けも終わり、目的の方向に向けて再出発する。
「ここはなかなか居心地がいいなぁ」
救出された男性は早速寛いでいた、今までずっと緊張した生活をしていたせいなのか柔らかいソファに座ったまましばらく動きそうにないし自分達も彼を動かす気は今はない。
「進路が少しそれてしまったが大した問題では、では出発する」
物資の運び忘れが無いか確認が終わったところで船が発進する。
「そういえばあそこで何をやっていたのですか?
船が移動を始めたので暇になり男性に興味本位で質問を始める。
「あのドラム缶燃やしてたヤツか?」
「はい」
「アレはな、ああやって燃やしていると化け物どもが寄ってくるんだがな、それが炎だと解ると周りに誰かいないかキョロキョロと見回してなそれから帰っていくんだがな、帰った後に炎の勢いとかを変えるとまた戻ってくるんだ、そしてまたキョロキョロと見回す、そうやって化け物どもをバカにして遊んでいたのさ、数少ない娯楽だね」
「でもさっきは……」
「あぁ、最初は意味もなく火を絶やさないで燃やし続けていたんだがな、ある時燃料を多く入れてしまって炎の勢いがすごくなってな、そしたら化け物どもが寄ってきて必死になって隠れたんだが、この辺は上手く隠れられる場所が多くてなそれで様子を伺っていたら化け物どもの間抜けな姿が見られるようになってな、それからたまにやっているのさ、ただ今日ばかりは数が多くてお前さん達が助けてくれなかったら死んでただろうな」
「確かに娯楽は必要ですよね……」
「あぁ、そういう事よ、ところでお前さん達は弾の補充はできるのか、確かもう製造できないって聞いた事があるんだが?」
「そうなんですよ、実は弾がどこかに落ちてないか探していた所なんです、心当たりはありませんか?」
「あるね」
「え、あるんですか」
「ただ今も残っているかはわからんよ、おじさんは昔その手の組織の末端にいたからね、上はもう全滅しているかのうのうと生きているかだな、少なくても中抜きしていた奴らは全員粛清されているだろうな」
「なかなかすごい経歴ももっているんですね」
「所詮末端だがな、そこではいろいろ密造していたからもしかしたら弾もあるかもしれないしな、おおよその位置しかわからんがな」
助かって気分がいいのだろう、すごく口がゆるい。
「おおよそでも位置が解れば金属反応で何とかなるだろう」
また転生者が会話に入ってきた、しかし今回はいつになく表情が真剣だ。
「もしかしたら銃本体もあるかもしれない」
「確かにあるかもな、でもお前はレーザーがビームしか使った事ないだろう、だったらお前は使わない方がいいぞ」
「なぜだ、実弾銃と弾さえあれば私だって対抗できる」
「抵抗すらもできんだろうな、実弾は反動が大きいからな、それに重いからなしばらく練習しないとまともに当てる事なんてできんさ」
「お前はできるのか?」
「末端だった俺がそんな機密を触れるわけないだろ」
男性はまるで酒でも飲んでいるかのように上機嫌で水を飲みながらカラカラ笑っている。




