悲劇
「こっ、ここは?」
だんだん意識が覚醒していき視界も戻ってきた。あたりを見渡すとソーブリオとフィオーレがいた。どうやらまだ慣れていない魔法を使いすぎて意識を失ったようだ。
「びっくりしたわ!まだ慣れていないくせに調子に乗って使いまくるのがいけないのよ!?」
とソーブリオが言ってきたので僕はすかさず反論した。
「だれが魔法を使えといったんだ!」
そのような言い合いにフィオーレは少し困惑気味であった。
いろいろアクシデントはあったものの何とか家に入ってこれたわけだが、家は結構広く家具もすべてそろっていた。前の住人が置いていったらしい。電気はこの世界にはなく、代わりにルーチェピエトラと言う光る石があるそうだ。その石も全部屋に置いてあり言うことなしだが、ここでまた問題が発生した。
「食材を買ってくるのを忘れた・・・」
俺の言葉に二人とも固まった。
「どーすんのよ!ここまで来たらもう買ってこれないじゃない!」
ソーブリオの言うとおりだ。この家からさっきいた町まで走っても早くて30分ぐらいかかるのだ。しかも僕もソーブリオも昨日から何も食べていない。フィオーレも朝も昼も食べ損ねている。三人とも腹はペコペコである。するとフィオーレがいきなり物置をあさりだし何をするのかと思うと釣り竿を探し当てた。
「この家の近くには大きめの川もあってそこでこれをしましょ!」
「でかしたぞ!フィオーレすぐ僕たちを連れて行ってくれ!」
僕たちは心躍らせ釣りに出かける準備をした。外に出ると辺りはすっかり闇に包まれ雪も降っていた。俺は自分の部屋から持ってきたルーチェピエトラを片手に持ち、先頭を歩いた。ソーブリオはなぜか浮かない表情をしながら何かつぶやいている。よく聞いてみるとひどいものであった。
「寒い寒い寒い寒い寒い暖炉に当たりたい暖炉に当たりたい暖炉に当たりたいおなか減ったおなか減ったおなか減った」
まるで洗脳されているかのようにこのようなことをずっとつぶやいていた。やがてフィオーレが案内してくれたところに着き、釣りを始める準備をした。しかしこの川何か変なのである。
ネタが思いつかなかったんで少し遅れました・・・これからもこのようなことがあるかもしれないですがよろしくお願いします・・・