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ある日の朝の出会い
「フゥー外の空気でも吸うか」
そう言って自室のベランダに出た。
俺の名前は禿坂稜だ。決してハゲ坂ではないカムロ坂だ。高校二年生、絶賛引きこもり中だ。毎日朝起きてはゲーム、昼ごはんを食べたらゲーム、夜ご飯を食べたらゲーム、風呂に入ったらゲームとゲーム漬けだ。
「今の時間は...もう七時!?この世界の時間の進み具合はあいかわらずハンパねぇよな...」もちろん自分は異世界なんかにいるのではない。地球にある日本に住んでいるのだ。そう思いながらベランダの窓を開けた。
「けど七時にしては暗すぎるなあ」
そう言った途端「ガン!」激しい音と共に謎の一人の少女が目の前にいた。
「あ、あの、大丈夫、で...」
俺が生存確認を取ろうとすると
「キャ、キャーーーーひ、ヒドイことしないで!痴漢!セクハラ!泥棒!」
こんなデタラメばかり言い出したのだ。
「ど、泥棒ってこっちのセリフです!」
すると、少女は泣いてしまった
「グスングスン」
「あっすみません...」
「た、立てます?」
と言いながら手を差し伸べた。すると、少女は手を掴んだ。それと同時に視界が真っ暗になった。