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最愛の彼女を俺は愛していない  作者: ノア ミユキ
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言い訳の続きと決意

下の名前を呼ぶことは自分だけのものじゃないにしろ、俺は「これはもしかしたら、あるんじゃないか」と思ってしまっていた。


だが、俺はそのことへの歓喜に目を覆われて、俺はそもそもの部分に盲目的になっていたのかもしれない。その日俺は家族に連れられ家の近くのそば屋に連れられていた。


頼んだ天ぷらそばがテーブルに届く前に、店の扉が開くときの鈴の音が聞こえた。まあ別にどうでもいい。そばを前に箸をわる。


ふと周りに意識が向くその一瞬の間に、雑音の中からきれいに抜き取られた一つの声が後ろ側から鮮明に聞こえた。俺の脳がこんなにきれいに意識する声といえばひとつしかない。


誰と来ているのだろうと思い振り向くとえりが俺に背を向け座っていて、えりの前にはクラスメイトの男が同席していた。その男は俺よりえりと仲が良く、女子に人気のイケメンくんだ


。俺はえりがアプローチとしてこの男をご飯に誘ったのだと解釈した。おそらくこれは正しい。


俺はその時、少し前までの歓喜を忘れ、裏切られたような、憤怒にも近いものまで感じていた。だが逆にこの憤怒のおかげで俺はその感情の熱を冷まそうとどんどん冷静になっていた。


それは俺の一時の盲目さえも消し去った。


俺は一からえりのことを考え直した。


そもそも俺はえりのことが好きなのか。


考えて見るとただただLINEがきただけのそれだけのことで俺はいい感じになったらいいなというような軽い気持ちだったのか。


LINEが来てからは気になったりはしたものの、別に初めてえりを見た時心が動いたりもないし、学校で気になったり、理由もなくつい見てしまったりもない。


そもそも好きとは何か。


俺はえりにどういった感情を抱いて何を思っているのかわからなくなっていた。


俺はこの疑問をこの時から少しずつ考え始める。しかしこの時の俺は目の前のえりを無視できず、この疑問を置いておくことにした。


実際、男といるのを見た俺は嫉妬したのだし、こんなことを考えるのは自分への言い訳で、えりが違う男と付き合ったりして自分が傷つくことから逃げているのだと結論付けた。


そして、もう言い訳はしないでおこうと俺は、えりを好きだという覚悟を決めた。


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