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季節は僕を置いてゆく

作者: Soulist

いつの間にか遠くなった空

少し前まで着ていなかったコート


季節の移り変わりは早い


気がつけば雪が降り

気がつけば桜が舞う

気がつけばまた空は近くなる


そう季節の移り変わりは早いのだ


僕は今日も変わらずにイヤホンを耳に

お気に入りのリュックを背負って家を出る


青々と茂っていた街路樹は

紅、黄、橙、様々な色へと変わり


自動販売機には暖かい飲み物が陳列されている


道行く人達はコートを着込み

マフラーやストールを身につけている


まさに季節の変わり目

というに相応しいだろう


毎日を1歩1歩進む僕には

それはそれは早く感じる


そんなに急がなくてもいいのに


そう言ったところで遅くなるものなどではない

ただただ僕は置いていかれているようで


寂しいのだった


イヤホンから流れるお気に入りの曲

これはいつでも変わらない


現状維持


これに越したものなどない


ずーっとずーっと

春だったらいいのに

夏だったらいいのに

秋だったらいいのに

冬だったらいいのに


僕はそう思う


変わるには昔の何かを捨てる

それには勇気がいる


僕は踏み出すその1歩が怖いのだ


それでも僕は今、変わりたいと願っている


過去を、未来を、現在を変えるために

新しい道をゆくために


踏み出した先に待つ未来は

地獄かもしれない


それでも、僕は自ら決めた道をゆきたい


あの時見た季節外れの打上花火を思い出し

歩いていきたい


季節に置いていかれた打上花火は

それはそれは綺麗だったのだ


僕もそんな風に美しくありたいと

そう思った


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