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零 -0-  作者: 十月志歩
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愛 02

愛の過去編2です。

兄は感情表現をしない人だった。私は兄が泣いたり笑ったりしているところを見たことがなかった。本当に彼は人間なのだろうかと疑ったことすらある。正直、ロボットのようで気持ち悪かった。


弟は自分の意見を持たない人だった。いつも親や兄に従ってばかりで、自分の意思で行動しているところを見たことがなかった。そんなんじゃ人生楽しくないだろうなと思った。


軍隊に入って、久しぶりに兄に会えたとき、本当に嬉しかった。たとえロボットのようだって、家族が傍にいることが嬉しかった。

兄は時々感情を表に出すようになっていた。多分、この数年で兄に何かあったのだろう。初めて見る兄のその表情は、なんだかとても可愛らしい感じがした。


弟に会いたかった。

ある時、軍の戦死者リストを見る機会があった。そこには弟の名前があった。もう二度と会えないという事を知って、初めて家出したことを後悔した。


弟は軍に入る前に死んだらしい。だけど、兄には会えた。国軍に入るという選択は以外と間違っていなかったのかもしれない。


いずれ家族にも会えたらいいな。

次回もお楽しみに。

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