07.魔獣大戦争ってなんか興奮する
さあ、やる気は出たけどのどが渇いた。
もう我慢してるけどフラフラで脱水症状みたいになってるから早く水を飲みたい。
もうこの泉の水飲んでもいいけど綺麗にな水飲みたいしでも、もう今すぐ飲みたいし、うーーーん。
《5分後》
ふー飲んだ飲んだ。
もう今更綺麗さとか求めても意味ねーわ。
てかもうここの水滅茶苦茶綺麗だし。
でも健康とか大丈夫なのか?
またもや今更だけど心配になってきた。
だってほとんど一瞬で傷も治す水だよ?
そんなの飲んで大丈夫だったのかな?
うーーん。
今更か。
さて、茶番はさておき食料もあるし水も確保できたしこれからどうするか。
まあダンジョンからは出たいんだけど、どこが出口かとかわかんないしなー。
………よし。とりあえずこのあたりの地図作るか。
必要な物
・私の体
以上
まあ相当複雑でもうわけわかんないってことにならないかぎりは道くらい覚えれるし。
多分覚えられないっていう自体にはならないと思うけど。
うん。きまり。
とりあえず本拠地はここにして周り探索しますか。
《二時間後》
ふー歩いた歩いた。
もう、いきなり決めたせいで筋肉痛がすごかったけどまあ良いでしょう。
とりあえず大体半径1キロ以内の地図は完成した。
これで行動範囲も広がったし色々と使えそうだな。
あ、その前になんか食べておこう。
やっぱ何するにも栄養は必要だからね。
まあ別に近くに食料ないと食べようと思わないけどな。
てことであのここに来たときに倒した魔物を食べますか。
よしまずは下ごしらえからか。
それじゃちょっとがんばりますか。
《三十分後》
いただきま~す。
バク
う、ま、不味い。
てか、なんか口の中ピリピリしてきた。
何?電気属性でもあるわけ?
なんか体も動きにくいし。
もしかして、麻痺?
だとしたらやばい。
こんなところで動けなくなったら、魔物とか来ても立ち向かえもしないし、最悪心臓止まる。
なんでこんなことで死にそうなってんだよ。
でも私今回で学びました。
なんでも口に入れるのはやめたほうがいいって。
《次の日》
はー昨日は大変だった。
まあ昨日かは知らないけど。
でも朝起きたら別になんともなってなかったし地図埋め再開していきますか。
まずは、少し上り坂っぽくなってたとこを見てきますか。
そして私は歩き始めた。
そして私は知らなかった。
このときの平穏が壊されることを。
《上り坂になっている場所》
さあ、やってきました。
今の所一番可能性のあるところ。
さて、まずはここ方向を埋めていきますか。
うーん、でもほんとに何もないな。
昨日から魔物とかとも全然いないし。
もしかして魔物って絶滅危惧種なの?
その可能性普通にあるな。
今も歩いてるけど全然何もいないし。
これは、想定外。
思ってたより早く終わりそうだな。
そんなことを思っていたときだった。
「ブォーー」
「シャー」
たくさんの魔物の声が聞こえてきた。
え?もしかしてフラグ回収しちゃった?
と、とりあえず声のした方向見に行ってみるか。
走って到着したそこには……
なに、これ?
一面魔物、魔物、魔物。
目視できるだけで百匹くらいの違う種類の魔物が固まって大量にいた。
しかも、何匹か明らかに他とは違うオーラをまとったやついるし。
絶対つえーじゃん。
はー。魔物いないと思ってたらここに固まってたのか。
でも、なんか、こう、空気が重い。
っていうかなんか緊迫した雰囲気が漂っている。
ん?何が起きるんだ?
ちょっと見ていくか。
しばらく見ていると、奥の方から、ここにいる魔物全員合わせても同じくらいなオーラをまとった巨大な蜘蛛型の魔物が現れた。
多分、全長10mくらいあるんじゃね?
もしかしていまから
蜘蛛vs魔物の大群
やんの?
だとしたらますます興味が出てきた。
ここにいたら危ないのはわかってるけど好奇心がそれを邪魔する。
そんな怪獣大戦争みたいなのみるなっていうほうがおかしいだろ。
そしてその戦いは始まった。
私がいるのは谷の上みたいなところで、魔物たちはその谷の下で戦ってるけど、見てる限りここまで攻撃飛んできそう。
それくらい迫力がすごい。
戦況は、魔物の大群が若干有利かな?
オーラの違う数体が指示を出して効果的な攻撃を出して追い詰めている。
でも蜘蛛も負けていない。
圧倒的な技術とスキルの破壊光線みたいなやつで応戦している。
こんなに自分以外のプレイを見て興奮したのはいつぶりだろう。
どちらが勝ってもおかしくない。
そんな状況が私の心を興奮させる。
そんな均衡状態から、先に動いたのは蜘蛛だった。
蜘蛛がノーガードでそのままブルドーザーのように突っ込んでいった。
単純に見えるが、その質量から繰り出される突進は地面を抉り半数くらいの魔物が死んでいった。
その中にはオーラの違う魔物も1,2体混ざっておりその死体が状況を物語っている。
でも、蜘蛛側もノーガードで突っ込んだせいでダメージは小さくはなかったようだ。
この状況から見るに、まだ五分かな。
でも、決着はもう目の前だった。
さあ、どっちが勝つか。
先に動いたのはまたもや蜘蛛だった。
攻撃を受けながらも口にエネルギーのようなものをためて、そしてそれを吐き出した。
その影響は絶大で、もうオーラをまとっていた魔物はおらず、全員塵と化していた。
後は雑魚だけ。
もうそこからは戦闘ではなく蹂躙だった。
圧倒的な力を持つ蜘蛛が、弱い魔物たちにオーバーキル並のブレスを次々と放っている。
そして5分後決着はついた。
蜘蛛の勝利で。
はー良いもの見た。
そろそろ帰るか。
ん?
なんかあの蜘蛛こっちの方見てね?
気のせい?
……いや、気のせいじゃない、明らかにこっちを見てる。
これは?
もしかして?
そんなことを考えていると、蜘蛛がブレスを吐いてきた。
しかも威嚇用でもない、しっかり殺傷能力のもったブレスを。
ぎりぎり避けれたけどこれって。
やっぱり。
蜘蛛が叫んだ。
キィーー
戦わないといけない感じですか?