09.紐が必要?そんな事実はなかった。
集めるにしても足場とか紐とか何処にあるんだろ?
えっと、紐を作るにしても植物とか使えるけど、こんなところに植物なんてあるわけないし……
どうする?
えっとー、紐を作る材料って他に何あったっけ?
うーーん、わからん!
そんなこと知るかーー!
ってことでなんか足場探すことにしよ。うん。
私には紐作るなんて無理です。はい。
とりあえず今の最優先事項は、
1.生きる
2.ダンジョンからの脱出
3.復讐の作戦を考える
かな?
とりあえず、命最優先でいかないと。
じゃないとそのほうが利益高いからっていう理由で私なら行動しかけない。
自分で自分が怖いわー。
………すいません。
調子乗りました。
気をつけます。
まあ、足場探しながら動きますかね。うん。
《一時間後》
あーー暇。
だって、岩とか持ち上げれるわけ無いし、そもそも私が運べるものが少ないしなんかずっと宝探ししてる気分になるんだもん。しかもそこにあるとは限らないっていうクソゲー。
さらに、大量に必要っていう……
確か、天井って4メートルくらいあるから、階段状にしていかないといけないし。
それに、私が持ち運べる足場ってなんだよ!
多分足場は岩になるんだけど、岩って重いし。
まあ小さかったけど軽くて頑丈な石も何個かあったし、そのうち大きなものも見つかると思うけど……
………やっぱ効率悪いし石探しやめますか。
探すにしても後何年かかるかわかんないし。
しかも、食料が蜘蛛に殺されたせいで少ないんだよ。
だから長い間いたら餓死するからできるだけ早めに出たい。
っていっても足場なんかそんなにないし……
あれ?詰みじゃね?
い、いや。きっと大丈夫だよ。……多分。
うーん。これは最初から材料とかを練り直す必要がありそうだな。
−−−−−泉−−−−−
さーて、色々考えたしちょっと整理しますかね。
まず、天井までは4メートルあるから結構な高さの足場が必要。
そこで私考えました!
足場を上るんじゃなくて登ろうと。
まあ、どういうことかっていうとまず、頑丈な大きな壁を用意します。
ちょっと待て、お前持ち運べないだろと思った皆さんご安心を。
なんと。この作戦、別に頑丈なものを使う必要はございません。
だから別に最悪魔物を壁に使っても良いんです。
……嫌だけど。
で、そこにピッケルを突き刺していって登るっていうことです。
だから、予定変更。
穴から出るために必要なものは、
・ピッケル
・壁
・穴を広げるための頑丈なもの(ピッケルでも可)
だね。
なんかしっかり道筋を立てて考えたらいける気がしてきた。
よし。がんばりますか。
……そのためにもまずは食料だね。
あーお腹すいた。
《一時間後》
ふーもう食べれない。
え?何があったのかって?
まあ、魔物の巣を見つけたんですよ。
しかも、魔物大量にいて、地球で言うところの豚みたいな感じの戦闘力もない魔物の巣なんですよ。
で、その豚を食べる分だけ狩ってるっていうことですね。
豚半分でもうお腹いっぱいだからな。
あれ?絶対に胃の体積超えてね?
……まあいっか。
気にしちゃ負けだよ。
乙女に食べ過ぎとか言うな。
−−−−−???−−−−−
「アレの様子はどうだ。」
男は部下に聞いた。
「は。今はダンジョンのセリアル泉にいます。どうやらあそこから出るために色々と考えているみたいです。」
「そうか……。あれが出てきた場合skpにどれくらいの損害が考えられる?」
「そうですね。……最低でも全体の0.5%くらいは消失するかと」
「ふむ。そしたらあの女を始末したほうが良さそうだな。」
「は。」
部下はひざまずきながら言った。
そして男はベランダに行った。
「我々が勝手に呼んでおいたのにこんな結果になってしまってすまないな【meg】。わかってくれとはいわない。でも、それでも私を許してくれ。」
男は悔しそうにそう口にした。
−−−−−泉−−−−−
「ハクションッ」
ん?風邪かな?
暖かくして寝よ。
おやすみなさい。
《朝》
おはようございます。
さて、ピッケル探し始めますか。
まずピッケルの条件を確認しますか。
条件は、
・頑丈
・加工しやすい
・怪我をしにくい
・そこそこの大きさがある
この4つかな。
よし、出発進行!
《三十分後》
あ。
見つかった。
適材が。
触ると金属のように硬く、石で叩くとアクリル板のような感触、しかも断面が綺麗で怪我もしにくくて塊である。
完璧だ。
神様もたまにはやるじゃん。
見直したよ。
さて、泉に戻って加工しますかね。
幸い実践型のゲームでこういうシュミレーションの経験はあるし、多分下手な職人よりうまいんじゃないかな?自慢でもなんでもなく事実として。
私の手さばきを舐めないでもらいたい。
何年ゲームやってきたと思ってるんですか。
そりゃもう完璧に作ってやりますとも。
−−−−−泉−−−−−
そこには完璧な形と使い勝手の良いピッケルがあった。
私が失敗すると思った人、正直に手を上げなさい。
……残念でしたー。
さすがにね。
作り方がわかってるものはなんか実験みたいで楽しいからね。
なんかアレンジとか加えたら難しいけど……
まあね。
料理とか前世ではめっちゃ苦手だったからしょうがない。しょうがないんだ。
よし、これでピッケルは作れたし後は壁だけだね。
さーて、後少しがんばりますか。
「バタバタバタバタッ」
………ん?
なんか足音が?
こういうときはやっぱり……
泉の出入り口の周りを見回すと魔物が大量にいた。
そうなりますよね〜。
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