表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
徒花は嗤う  作者: 双月一星
8/13

茶番劇ソロパート2

腕を撫でながら私は笑う


「さーてこれはなんでしょう?ねぇ?叔母様」


私は叔母の『サイレント』を解く


「私はやっ……っ!?私が鞭で何度もぶってあげたのよ!?」


『トゥルーウィスパー』により、叔母の口から出たのは釈明でも法螺でもなく、本当の言葉だった

自分でも愕然としたようだ

自白のような魔法はそう簡単に見付けられるものではない


「何度も何度も、誰かに助けを求めようとすれば打たれ、何かを失敗すれば打たれ、何もなくとも打たれ、私は何度泣いた事か」


叔母を冷たく見下ろす

「なんでですかねぇ?」


叔母は此方を睨み上げ激昂のまま声高々にさけびちらす


「私は悪くないっ!

あんたの母親がソフィアが憎かった、好きだった男も手に入れ、王妃とも親友でっ、何でも恵まれてるあの子が憎かった!!

ソフィアに似たあんたの事だって憎かった!!」


その後も何か言おうとしたが、再び『サイレント』をかけておく

後はありきたりな罵詈雑言で意味は為さないだろう


私は再びシーツを翻して踊る


「さて、クエスチョン、私の部屋はどこでしょうか?」

屋根に腰を下ろし瓦を撫でる


「殿下、探してみてください、私のお部屋」


『オールドレイン&グラビティア』を解き、館の中に入るように促す

叔父家族らは魔法で動けずその場でもがいていた


彼が屋内に入るのをみてから皆に答えを告げる


「殿下にはナイショね?私のお部屋は、ジャーン!!あのちっさな離れです!!素敵でしょ?」

皆が寂れた離れの方を振り向く


蚯蚓脹れの痕といい、離れといい、どうやら私の境遇がわかりはじめたようだ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ