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黒く染まった心

 3学期もあと残すところ2週間と言うこの頃。

 今年もまたお別れ会と卒業式シーズンだ。

 とは言えまだ低学年の私達は卒業式には出席しないのだが。

 卒業生を送る会の練習と音楽の時間には卒業生へ向けての歌の練習。

 毎年卒業テーマの曲を歌う度、かつて中学生だった時のあの日を思い出す。

 あの日のなんとも言えない切なさを。


 そして今も尚、あの日を悔いてやまないこの気持ち。

 色んな意味で10余年忘れられないでいる。

 毎年あの時のあの気持ちを思い出しては心がギュウっと締め付けられるのだ。


 そんな気持ちであとわずかの3学期を過ごした。

 そして


 ―新学期―


 今は4月、私は4年生になった。

 今日からは一応高学年と呼ばれる学年になる。

 もしも私が今本当の9歳ならばきっとまた一つ大人にでもなった気分で新鮮な気持ちでいる事であろう。

 だがやはり9歳はまだ子供だと今の私はそう思う。


 皆んなも新学期は新鮮な気持ちでいる為か、普段よりテンションが高めである。

 今しか体験できない気持ちだから大いに楽しんだら良いと思う。

 青春は二度と返って来ないのだから。


 毎年の如く初日は始業式を体育館で行い、その後各々の教室にて新しい教科書の分配と連絡事項を聞いて帰宅する。


 家で早速教科書に名前を記入し、何の気なしに無しに少しだけパラパラとページをめくってみる。

 新しい匂いがする。

 お札や本の新しい匂いは実に良い香りがするものだ。

 そんな事を考えながら翌日の準備を済ませる。

 そして


 ―翌日―


 学校に登校し上履きに履き替えようと上履きに足を入れた時、つま先の方に何か大きいゴミのような異物がゴロゴロと動いた。

 何だろう?

 そう思って靴を脱いで傾けると何やら折り畳んだ紙がつま先の方から落ちて来たのだった。


 私はヒヤリとした。

 何故ならばこの手の手紙は大抵嫌がらせの手紙が多いと言う事を過去のトラウマから直ぐに連想してしまったからだ。


 読まずに捨ててしまった方がこの場合はベターなのだろうが、どうしたものか?

 朝から早々に気分悪くなりたく無いしとも思うのだが、やはり見てみるまでは内容が気になってしまった。


 以前に真奈ちゃんの知り合いらしき子から会った早々にいきなり嫌われてしまった経験もあったので、今回も自分の知らない所で思いもよらぬ人から嫌われている可能性は大いにある。


 だが、開かずに後で色々考えるよりも開いてから後悔した方がいいような気がするのでやはり色々考えたが開いてみる事にした。


 あの当時にあの人に告白せずに後悔し続けている現在があり、当時告白してから後悔したかったと思う気持ちがあるからこその判断である。


 書かれていた内容は


 "放課後体育館裏に来て下さい"


 とだけ書いてあった。

 差出人は不明である。

 相手の意図が分からない。


 もしもこれがポジティブな内容ならば何やら青春の甘酸っぱい香りがしそうなものだが、そうとは限らず私を嫌っている誰かがネタで私を呼び出し、後から皆んなで笑うつもりで書いた可能性が高い。


 これは行かない方が良いね。

 私は手紙をゴミ箱に捨て、無視をする事にした。

 そして


 ―翌日―


 朝教室に入るなり2名の男子が駆け寄って来て


「お前何で昨日来なかったのよ!?」


 と怒り顔。

 この男子は新道とその友達鴨居(かもい)である。

 あぁ、なるほど手紙の主はあなたでしたか。


「あぁ、あれ新道君だったの?

 昨日は用事があって急いでいたからそのまま帰ったのだけれど、私に何か用だったの?」


 と相手を刺激しないように若干嘘を入り混ぜて私は返事をした。

 昨日は特に用事は無かったと言うのが本音な所だが虐めに遭うのが嫌だからバックれましたって言うのも気が引けたからだ。


「いやいやいや!!!

 俺じゃない!

 俺じゃない!」


 全力で否定する新道。


「俺じゃなくてアイツだから!」


 と離れた場所で様子を伺っている男子を指さす。

 …うわっ!!

 袋田じゃん!

 嫌だなぁ〜私あの人大っ嫌いなんだよね。


 これからは元いた未来の事を未来A、そしてその過去を過去Aと書く事にしよう。


 話を戻すが過去Aで私は袋田に虐められていた。

 過去Aでは私は何をされても自分で文句も言えず、否定も出来ない小心者で、虐められても泣いて我慢するだけのしょうもない人生だった。

 スポーツもダメ、勉強もダメ、容姿だって目立たなくて微妙だし。

 私はある日そこに付け込まれた、袋田に。


「コイツ泣いてるだけで抵抗してこないから弱虫だ。

 ダセェ!」


 ある日そう言って私に蹴りを入れ始めてきた。

 いつしか袋田の友人まで面白がって一緒に私を虐めるようになり始めた。


「本当だ〜。

 何泣いてんだ?

 ダセェし弱えぇ〜」


 そんな風に言いながら私にボールをぶつけて来たり、私が休み時間にトイレに行ってる間に椅子を隠したり、ある時は椅子の上に画鋲を置かれていたり、言えばキリがないほど色んな嫌がらせをされた。

 ある日には袋田と袋田の腰巾着達と一緒にクラスの人達も一緒になって


 "コイツ本当何が楽しくて生きてんだろうな?

 頭も悪いし、スポーツも出来なくてトロ臭ぇし、顔もブスだしな!

 コイツこの間授業で先生に当てられた時全然答えられなかったんだぜ!

 おいコラ、生まれてきてすいませんって皆んなに謝れよ、ゴミ!"


 "そうだ、そうだ!

 ゴミ!!

 汚ねぇから寄るなゴミ!!"


 "オイお前ここのラインから絶対出るなよ?

 お前ゴミなんだからクラスに雑菌()き散らすな!"


 "うわぁ〜汚ねぇ!

 バ〜リア!"


 こんな風に私に数々の嫌がらせをした。

 気付いたらクラスの半数以上が袋田と一緒に私を虐めていた。

 かと言ってうちは問題家族。

 誰にも言えないでいた。

 だから私は毎日死ぬ事だけを夢見て生きていた。


 不登校したかったけど、毒親がそれを理解する筈がない。

 毒親は自分の世間体を考えて子供の不登校は絶対に認めない人だ。

 これまでの行動で如何に自分さえ良ければあとはどうでも良い人なのかと言う事が伝わっている事だろう。


 やり返さないお前が悪いんだって毒親からも暴力を振るわれるだけだから。

 だけど私は死ぬ事すら出来ない小心者で結局死ねずに今日まで生きていた。

 あの頃、死にたいと毎日願っていながら私は死ぬのが凄く怖かった…。


 今世では…私は負けない…。

 私に何かしてみろ!

 身体に一生障害が残るくらいやり返すからね!?

 それでいて私は少年法で守られてやるよ!

 お前一生泣き寝入りしろよ、ゴミ!

 今まで私がそうして来たようにな!

 された側の過去は一生水に流れないからな!?

 私と同じ痛みをお前も味わえ!


 黒くドクドクとした怨みの念が心の奥底から次々と湧き出してくる。

 怨みが深すぎて今にもおかしくなりそうな程に。

 私は正しくない!

 正義でもない!

 間違っててもいいんだ!!

 私を守るためならあとはどうでも良いんだ!


 そんなことを考えながら今にも八つ裂きにしてやりたい気持ちを抑え、


「あぁ、そうなんだ。

 …で何か用だったの?」


 と新道に返事する。

 過去Aではクラスも違い、何の関りもなかった新道や鴨居にあたるのはお門違いなので、

 私は全力でドクドク渦巻いている怨みの念を抑える。


「お前…行ってやれよ~…」


 新道が袋田を(あわ)れんでいるように言う。


「…だから、用事があったんだってば!」


 私がそう言い返すと、


「お前、今日は放課後絶対来いよ!?」


 新道が念を押す様に言い捨て袋田の所へ帰っていく。

 本当、全っ然人の話を聞かないねキミ。

 先程からずっと用件を聞いているのに自分の言いたい事だけを言って行ってしまった。


 それにしても、手紙の主は袋田だったのか。

 過去Aだけでは飽き足りないかのように今世でもさらりと私の視界に入ってくるのやめて欲しい。

 ゴミの分際で私の視界に入ってくるんじゃない!

 出来るのなら、視界に入られる事すら激しく拒否りたいのだから。


 それにしても…何か挑戦状のような感じだったのかな?

 今世では私は逃げない!

 絡んでくるのなら今度は徹底的に戦うからね!?


 ただじゃ済まさないからね、アンタ!

 袋田のせいで今日一日中ずっと私はドロドロとした怨みに心を支配されていた。

 頭の中では何度も鉄パイプで袋田をぐちゃぐちゃにするシーンをリピートしてしまった程だ。

 今までずっと冷静でいられたのに人間の怨みとはここまで強く人の心を縛り付けるものなのだなと思った。


 そして放課後、私は指定された体育館裏に足を運んだ。

 人が多い下校時間が過ぎた頃合いに奴らはようやく現れた。

 よくも私を待たせたね!?

 お前のようなゴミに時間を割くのも惜しいというのに!

 積年の怨みを晴らしたくて待ってやったんだから感謝しろよ、クズ。


 袋田がノコノコ現れて、


「え~と…あの…そういえば今日のテストどうだった?」


 はぁ!?

 その汚ねぇ口を閉じやがれ、ゴミ!

 あぁダメだ。

 怨みが深すぎて冷静になれない。


「はぁ!?」


 つい言葉に出てしまった返事。

 わざわざ人をこんな所に呼び出してまで言う用件ってそれ!?

 頭悪いんじゃないの!?


「用ってそれだけ?」


 漫画で言うわなわな…と言う表現があるとしたら正に今がその瞬間である。

 心で叫んでいる言葉を実際に言い放ってやりたい気持ちを抑えながら冷静を装って返事をする私。


「いや…まだあるんだけど…」


 だったら早くもう一個の方の用件も言えよカス。


「あぁ~…昨日6時半からやってるアニメ観た?」


 観ねぇよ、死ね!!

 あぁ、もう駄目だ…。

 わなわなを通り越して今にも鉄パイプでぶん殴りながらアヘアへしたい気持ちが溢れ出す。

 今の自分を2文字で表すとしたなら正に


 "狂人"


 である。


「観てない、用はそれだけ?

 別に教室で話せばいい用件だよね?

 他に用がないのなら私この後用事があるので帰ります」


 観てないというよりも既に過去Aや未来Aで大抵のアニメは観たことがあるから観る必要が無いというのが正しいのだが。

 私はアニメや漫画の類は大好きなので大抵のメジャーなやつはもう観尽くしているのだ。

 アニメだけでなくゲームも然りで過去Aでリサイクルショップで中古ゲームを数百円で購入し、人気作品は大抵遊び尽くしている。


 わざわざ10余年後に破格で中古ゲームが売られると分かっていてこの時代に高値で買う必要は無い。

 更にゲームの事だけでなく、映画に関してもわざわざ映画館に観に行ったりする必要もなく、余計なお金がかかることもない。

 何故なら未来Aでレンタルして観たい物は既に観ているからだ。


 これに関しては非常に助かっている。

 ただ強いて言うならば、先が分かっているから楽しみも無いという所は残念な所だ。


 だが袋田なんかと自分の好きな物の話をしたくもない。

 これ以上私の大好きなアニメを汚さないでくれ。

 そんなことを考えながら冷ややかな目線で袋田をにらみながら私は方向転換をし帰りかける。


「あ…あのさ!」


 袋田が尚もしつこく話しかける。

 今度は何!?

 これ以上視界に入ってくるなクズ!!!


「あのさ!

 す…好きです!!!」


 はぁ!?

 驚きよりも憎悪感と怒りの方が沸々と湧き出してやまないのは何故だろうか?


「……」


 私は無言で苦虫を噛み潰した様な顔をしている事だろう。

 恐らく露骨に。

 キモいなコイツ。


「付き合って下さい!」


 はぁ!?

 絶っっっっってぇぇぇ!!!!

 ヤダ!!!!!

 その臭せぇ口を閉じやがれ!!

 このキモ男が!!


 冗談はヨ◯子さん!!

 いけしゃあしゃあと何ぬかしてやがんだ!?

 このスットコドッコイが!!

 誰がお前みたいな陰気臭い小便小僧なんか相手にするかよ!!!

 お前のような陰険マザコン野郎は大人しく公園で小便でもしていやがれ!

 このチ◯カス野郎が!!!


 …いけないいけない。

 昔家で覚えた正しくない日本語が私の中から今にも飛び出して来そうになっていたのを全力で飲み込んだ。

 少し冷静にならなくては…。


 よく考えると今世の袋田には私は何もされた事は無いんだよな。

 だからここで私が袋田に何か危害を加えてしまうと私はただの加害者になってしまうのだ。

 そもそも過去Aではブスだのトロいだの汚いだの散々な扱いをしていたと言うのに今世でのこのギャップは何!?


 私が転生した所で遺伝子事情が変わる訳じゃ無いから容姿も身体能力も同じだと思うのだが。

 過去Aでだってお風呂にはちゃんと入ってたから衛生的な面でだって変わらない筈。

 何がそんなに違うって言うの!?

 袋田の人の好き嫌いを決めているその基準は何なの!?


「他に女子なんて一杯いるから他を当たった方がいいと思う。

 そもそも私のどの辺が良くて言ってるの?」


 これ以上こんなゴミと会話もしたくないのだが、まぁ今後の自分の学校生活の事を考えて穏便に済ませる為には仕方あるまい。


「相瀬さんは頭いいし、友達も沢山いて明るいし、笑ったら結構可愛いし…」


 うっわっ!!!

 キッッッモッッッ!!!


「私そんなに沢山友人いたっけ?

 仲良いのなんて美甘ちゃんと凛子ちゃんくらいだったと思うけど」


「お前実は他の男子からも人気あったりするし…」


 はぁ〜〜〜〜っっっ!?

 他の男子から人気あるのはもし本当なら嬉しい事だけど、何その理由!?


 "俺は人気とステータス重視です"


 みたいな。

 過去Aと言ってる事全然違うじゃねぇかよ!

 死ね!!!

 私こう言う打算で人を差別する人、大っっっっっ嫌いだから!!!!!


「何で私が頭良いと思うの?

 私自分のテストの結果なんか人に見せた事無いと思うんだけど!」


「こないだお前が100点だったの見えたし、だいぶ前に芦河の話の時お前先生に色々言っててなんか凄かったし…」


 サラリと覗いてんじゃねぇよ!!!

 イ◯キン野郎!!!

 本当、全てがキモいなコイツ。

 …で芦河の時って…?

 私なんか言ったっけ?

 …あぁ、論点と若干ズレた話をしていたあの時か…。

 あん時は白城に


 "…で?"


 みたいな感じに言われて微妙に恥ずかしかったんだよな…。

 あれは黒歴史だな。


 それにしても袋田って…。

 偏見と差別の塊のような人間ですね。

 テストで100点取ってたらブスな人間も可愛く見えるんだね、この人。

 1番嫌いなタイプなので早々に私の目の前から消えて二度と視界に入って来ないで下さい。


「ふぅん…そう言うあなたは何点だったの…?」


「…35点…」


 …正直だね。

 てっきり見栄貼ると思ってたわ!

 でもさ、自分は35点風情でよく人のスペック云々言えるよね!

 思考回路が理解出来ないわ。


「ま、私そう言う付き合うとか全く興味ないんで他あたって下さい」


 私がそう言って帰りかけると


「あの…!

 今は興味無くても今後友達になったりして考えてくれるっていうのは無いですか?」


 全っっっくない!!!

 全っっっ然ない!!!

 絶っっっ対にお前は無い!!!

 一っっっ生無い!!!!!!!

 人が大人しく丁重にお断りしてやってんだから身の程わきまえてとっとと引き下がって家帰ってク◯して寝な!!


 お前のようなクズは一生一人で部屋で2D相手にマ◯でもかいてろ!!

 ド◯テイ野郎!

 私退くべき時に退かない男も嫌いなんだよね。

 往生際が悪過ぎるわ。


 心の中で思っている罵言雑言(ばりぞうごん)を浴びせてやりたい所だが、()()()()何もしていない袋田に私がそれをしてしまうと被害者面をした袋田がクラス中に


 "アイツねぇ、あんな風に大人しそうにしてるけど、実は凄げぇ性格悪いんだぞ!"


 と触れ回り、今は仲良くしてくれている若山さんや蒼盛さんもそれを知ったらドン引きして私と友人をやめてしまうだろう。

 こういう人に限って自分がされた場合には人一倍被害者面して大騒ぎするだろうから。


 勿論私の性格が悪い事は自覚しているので特に否定はしないが。

 私はまた違う意味でクラスから孤立させられてしまうかも知れない。

 別に私はボッチでも良いんだけど、ボッチは虐められると言う文化が世の理性のない人達の間にはあるのでそれが面倒臭いだけなんだよね。

 理不尽な嫌がらせされるの嫌だし。


 クラスから孤立すると言う状況は袋田の思うツボだ。

 第三者から状況を見たら何もしていない袋田に私が一方的に罵言雑言を浴びせ、嫌がらせをしたように見えるだろうし。


 私はずっと努力をしてきたんだ!

 今世でこそは幸せになりたいと!!!

 こんな所で袋田なんかに邪魔をされてなるものか!!!


 そう言えばこないだこの人クラスの渋谷さんに暴力を振るってたよね。

 要するに私じゃ無かったらまた違う人に暴力を振るうって事だよね?

 結局誰が相手でも何か理由を付けて虐めをする人なんじゃん!!

 なんかもう袋田の全てが嫌い!!!


「いいえ、全く考えられません。

 私は人を差別したり、無抵抗の人間に暴力を振るったり集団で虐めをするような卑怯な人間は大嫌いなのであなたとお友達になる気もありません。

 お引き取り下さい」


 控え目に言ってもこのくらいは言わなきゃ気が済まなかった言葉が出てしまった。


「…俺、お前に暴力振るったっけ?」


 ええ!

 過去Aではあなたにどれ程危害を加えられたか数え切れません。

 どれだけ辛くて、どれだけ長い時間苦しみ続けたと思いますか?

 私は転生した今でもあの時の事がずっとトラウマになっています。


 あの時の事がずっと頭にフラッシュバックするんです。

 どれほどの長い間、毎晩うなされて生きてきたと思いますか?

 あなたにこの痛み、同じく味わってもらいたいくらいです。


「こないだあなた、渋谷さんに暴力振るってたでしょ?」


「……」


「…なんで?

 彼女あなたに何かしたの?」


「…だってアイツなんか暗いからムカつくんだもん」


 はぁ!?

 何その理由。


「…暗いのは置いておいたとして、そんな理由で渋谷さんを殴るの!?

 あなた本当に自己中心的ですね!

 気に入らなければ相手に何をしても良いの!?

 その思考回路が理解出来ないし、理解したくもない。

 あなたのような自分勝手なエゴで平気で人を傷付ける人、私は大っっっ嫌いなんですよね。

 よって私はあなたとお友達にすらなりたくありませんのでよろしくどうぞ」


 私は吐き捨てるように言ってその後の袋田の台詞も聞かずにさっさとその場を退散した。

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