最終回
テレビをみるときは〜的ご注意。
この作品は小説というより、フィルムコミック風の体裁で展開していきます。
肝心の絵は無く文字だけですけども。
絵コンテチックな感じと言いますか、ブツ切りの状況説明と、要所要所で入るシナリオ形式のセリフから読者様にシーンの補完と脳内再生をしていただく、投げっぱなしのスタイルであることをご了承願います。
読みにくいと思いますが、仕様ですので、笑ってお付き合いくださいませ。
前回ラストの戦闘シーンからワルチーナとの決着までをセピア調の映像のみで表現。
一年後、秋。
輝美母のアクセサリー店。
足もとに猫、指に光る猫目石。
店員の胸元には妹の形見、イエロートパーズが。
一般人になったギルティーネが働いていた。
アクア・シェルズでは三人組が働く姿が。
壊れた校舎はアークエンジェル社がスピード再建。(決戦後の人々の記憶は、ある程度修正済み)
季節は冬に。
■新校舎調理実習室
家庭科の授業でお菓子作りをしている輝美、留奈、美里子。
美里子「はりきってるね、輝美ちゃん」
輝 美「まね、未来のパテシェとしてはね」
パン生地をコネながら答える輝美。
留 奈「あげる男子もいないのに何故そこまで……」
美里子「留奈ちゃんは誰にあげるの?」
留 奈「当然、照雄さんに」
美里子「ハハ……当然なんだ」
留 奈「狭い範囲で高倍率なのよ! 印象良くしなくちゃ」
輝 美「あんなののどこがいいのか……」
留 奈「今日のお菓子はバレンタインの前哨戦ってトコね」
輝 美「ああ、もう来週かぁ」
美里子「去年はそれどころじゃなかったよね」
輝 美「FDS争奪戦が夢みたい」
留 奈「みんなのおかげで無事回収できたわ」
少し寂しそうな顔の留奈、すぐにカラ元気を出す。
お菓子を小分けし、ラッピングを済ませた包みを抱え、一つを輝美に。
留 奈「ありがとう、輝美」
輝 美「な、なによ突然!?」
留 奈「あなたには言い尽くせないほど感謝しています」
一つを美里子に。
留 奈「巻き込んでしまってすみません」
美里子「え?」
留 奈「これからも、輝美を支えてあげてね」
実習室を出る留奈。
サフィ「アルテナさまぁ〜」
留 奈「いいのよ、サフィー」
■高等部校舎
遠方から、菫&真凛にも包みを渡す留奈の姿。
二人に深く礼をして走り離れる。
留 奈「さて、と」
残り一包みをカバンに入れ、輝美と初めて変身した輝石が丘へ。
単身、スーパーサイヤ人風に気合いのみで1話冒頭の鎧姫に変身。
凛々しさも気持ち増し、静かな闘気に溢れている。
サフィ「やっぱり無茶でフィ、みんなに手伝ってもらうフィー!」
留 奈「もう彼女達を巻き込む訳にはいかないわ。大丈夫、この一年で貴女も私の守護石も前より強く成長してるから」
サフィ「でも、一人でアクロベェに挑むなんて……」
留 奈「放課後までには戻るつもりよ? 本命クッキー、渡さなくちゃね」
サフィ「そのセリフは死亡フラグでフィ〜」
留 奈「貴女が一緒ならなんとかなるでしょ? 頼りにしてるわ」
サフィ「う〜、全力でフォローしますフィ〜」
説得を諦める妖精。
留 奈「例の三人組にも感謝しないとね」
決戦後、三人組とは司法取引のような感じで、アクロベェにはFDS奪取計画が続行していると思わせ、スパイ活動をさせていた。
罪滅ぼしに、普段は手腕を活かして阿久夫妻の会社で更正生活を送っている。
アルテナの力が回復するまで騙し騙し凌ぎ、ついに今日、月の近くにアクロベェをおびき出す事に成功。
一人、アクロベェを討つべく月へ翔び立つアルテナ。
Bパート
■昼休み、教室内の輝美&美里子
美里子「留奈ちゃん、とうとう戻らなかったね」
輝 美「まったく、何してんのかしら?」
美里子「何か様子が変だったけど……」
カバンから弁当を出す輝美、貼り紙がしてある。
輝 美「なにコレ? 書き置き?」
== 放課後までには戻ります。
おやつは下駄箱の中よ
ルルビーと仲良くね。 留奈 ==
輝 美「なによ、おやつって……」
とりあえず下駄箱へ向かう二人、輝美の靴箱の中には。
輝 美「ルルビー!?」
グルグルに縛られ、キュウと目を回しているルルビーとお菓子の包みが。
人目を避け、屋上で話を聞く。
輝 美「瑠奈のヤツぅ〜! ひとりでカッコつけてっ!!」
美里子「大丈夫かなぁ……」
輝 美「心配ないわよ。放課後に凱旋祝いでもしようか」
美里子「信じてるんだね、留奈ちゃんの事」
輝 美「まぁね。あれでも『頼れる姉』ですから」
空を見上げ、月を探す二人。
輝&里「あ」
同時に衝突を繰り返す光球を見つける。
美里子「なんか前にも見た光景……」
輝 美「うん」
美里子「デジャヴ?」
輝石が丘方面に落下していく光球。
輝 美「ダメか!? やっぱりか! 持ち上げた矢先にっ!」
ダッシュで扉へ向かう輝美。
輝 美「悪い、美里子! 菫さん達にもヘルプお願い!」
現場へ到着する輝美、煙りの上がる方へ行くと。
留 奈「ゴメ〜ン☆やっぱ無理だった☆」
砂浜にメリ込むボロボロのアルテナ。
輝 美「カッコ悪っ! 思わせぶりに去ってそのザマ!?」
留 奈「これでもけっこうオシてたのよぉ〜!」
輝美、左手をさし述べる。
つかむアルテナ。
輝 美「わ・た・し・を・お・い・て・く・か・ら・っ」
輝美ゴンッと頭付き。
あの時と同じ場所。手を繋いだまま、しっかり大地を踏み締める二人。
変身・二段変身、天空へ舞い上がるクア・エクセル。
途中、クア・クリスタルと合流、そしてリベンジ。
■放課後の屋上
凱旋祝いの準備を済ませ、乙女達の還りを待つ照雄&美里子。
肌寒い夕空に光る四つの流星。
照 雄「おかえり」
美里子「わぁあっ、みんな凄いケガ!」
ほとんどの傷は菫の能力で治療し、美里子がせっせと絆創膏を貼っていく。
輝 美「終わったー! 勝ったよーーっ! 」
菫 「高校生活最後の良い想い出になるわね」
真 凛「全て片付いたんだな……」
留 奈「プピプ〜ピ〜フ〜♪」
留奈、アセアセな感じで必死に吹けない口笛でごまかす。
輝 美「……なにか……あるのか?……『まだ』」
留 奈「ま、まぁいいじゃない、今は。ネ」
詰め寄る輝美。
留 奈「達成感を削ぐのもナンだし、ネ。現実はマンガみたいはゴニョゴニョ」
画面、一番星が輝く空へ。
一 同「え————っ!!」
=エンディング=
セリフなしでED曲をバックにバレンタイン当日の一幕。
■バレンタイン当日、通学路。
美里子、照雄に手作りチョコを渡そうとするが、ギルティーネの車が横付けに。
ギルティーネ、照雄にチョコを渡し、頬にキスをして出勤。
美里子、渡せず。
■学園内
美里子、照雄に渡そうとするが、間が悪く菫に先を越される。
どうやら高級な手作りチョコらしい。美里子物陰に隠れる。
真凛&留奈の「ちょっとまった」コール。
ヌケガケについて口論。
三人が牽制し合い、美里子チャーンス。
駆け寄る美里子。
だが、足下を何かがトテトテ〜と走り抜ける。
上手く隙をついたのはロリモードのサフィーだった。
全身で照雄にタックルし、チョコを渡すサフィー。
その光景に唖然とする、さんすくみチーム。
そこへ輝美が介入。「融合すりゃイイんじゃね↑?」と漏らす。
目から鱗の一同。
輝美、恋の争奪戦に巻き込まれてクア・エクセル&クア・クリスタルに変身。
全て揃ったFDSの力でさらに四人融合変身。
光より生まれし、愛のジュエリスター『クア・ジュエリスター』へと進化する。
無駄に力を行使して、めでたく「4人同時」にチョコを渡す事に成功。
アハハと力の無い笑いで見守る美里子。
■放課後、帰り道
結局渡せずトボトボと歩く美里子の頭に置かれる手。
その主を見上げ、極上の笑顔でチョコを渡す美里子。
おわり
レプリスキューは未登場となりましたが、
「フグレ●ッター」的扱いで、商品発売・劇中未登場という解釈でお願いいたします。