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首輪つくりその1

(不本意ながら)こんなことになったので、迷子防止として、


「首輪作るからちょっとそこでじっとしてて。」

『了解した。』


この子狼を野放しにしておくとだめだと第六感が告げているのでとりあえず首輪をつけて迷子にならないようにする。

とりあえず「なんでもBOX」から首輪の材料となる「桃オオカミの皮」と音が出る「リリンの実」と作業台と魔物に襲われないように結界の魔方陣を取り出す。

折りたたんである魔方陣を広げ、その上に作業台と「桃オオカミの皮」と「リリンの実」を置く。

ふと、子狼のほうから視線を感じ振り返ると。

子狼は目をキラキラさせてこちらをみていた。

ちなみになんでもBOXとはこの世界の住人なら生まれたときから持っている自分だけの空間のことで、何でも入るが生きたものは入れれない仕組みになっている。なんでもBOXから物を出すときにはなんでもBOXを開く必要があり、開けと思えば目の前になんでもBOXの入り口である黒い手が入るサイズの穴が空気中に現れ、そこから出したり入れたりする。内容量はその人の年齢×100個ぐらいが目安。一種類で一個とみなされ、同じ種類のものであればいくらでも入る。

魔方陣は魔法を安全に発動するためのものだ。本来魔法は言葉を唱えて発動するのだが、肝心なところで噛んでしまって失敗して、爆発とか起こらないようにするためにつくられた。

んで、桃オオカミとは桃色の体をして桃の良い匂いを漂わせ、足についている桃で敵を誘惑し、桃を敵が食べている間に敵を仕留める空腹時にとっても厄介な敵だ。大きさは普通のオオカミぐらい。ついている桃は最上級品として高値で取引されている。足についている桃は食べられたら生えてくるが、人がちぎるとなぜか生えてこない。

リリンの実とはリリンという植物から取れる実を乾燥させて作るものだ。リリンの実(乾燥前)は大体木の高さが300Mあり、その頂上に一個だけなっている。リリンの実は拳サイズで結構大きく、味は美食家たちが大絶賛するほどのおいしさらしい。色は食べごろになると薄いピンク色になり、乾燥すると茶色になる。リリンの実(乾燥後)はリリンの実(乾燥前)の皮と種の部分だけを残し皮の下のほうにある細長い穴から食べごろを過ぎたリリンの果肉がそこから出ていってしまっているので種と皮の部分だけだ。リリンの木を揺さぶると運がよければ落ちてくるかもしれない。ちなみに私が持っているやつは樹齢359年ぐらいのやつを揺さぶったら揺さぶる強さがちょうど良かったのかかなりの数が落ちてきて一人でびっくりしてた思い出がある。

なんて思いをめぐらせながらしばらく物思いにふけっていたらふと視線を感じ子狼のほうを見る。


『今のは、黒いのはなんだ?』


目をキラキラさせ、期待した目でこちらを見つめている。尻尾も好奇心を全体で表しているかのようにふさふさとゆれている。もふもふしたい。

黒いのはと言っているのでどうやらなんでもBOXをしらないらしい。


「なんでもBOX」

『なんでもBOX?』



子狼はかわいらしく頭をコテンとかしげこっちをじっと見ている。分からないジェスチャーがかわいい姿にあっていて破壊力抜群だ。

わしゃわしゃしたい。けど不審がられてわしゃわしゃできなさそうだからがまんする。

なんでもBOXを今教えるのはめんどくさいし、長い(?)ので後回しにする。


「まあ、いつか気が向いたら教えるよ。」

『そうか』


不服そうだ。子狼が前足でぐるぐると円を描いている。しかも、耳も心なしかショボーンとしている。

まあ、かわいいけどさっさと結界を張りたいのでさくっと無視。


「結界張るからこっちおいで」


こう言って、親しい友達(人間)でも嫌がられたことしかないけど、一応言ってみる。

ま、大抵普通の獣なら私と一対一になるともちろん嫌がるしね。暴れて抵抗するしね。あれはさくっと傷つくな。私からなんか変なオーラでも出ているのか?


『・・・いいのか?』


子狼が下から見上げるようにこちらの表情を伺いながら聞いてくる。


わお、こいつOKしたよ。


今までだったらどうな状況下でも、例え猛獣に襲われているときでも私と一対一の空間には入らなかった生き物しかいなかったのに、わあ、結構うれしい。

私の顔に笑みが浮かぶ。そんな私の表情におびえたかのように子狼はビクッと体を反応させる。失礼な。


「いいよ。結界の外いたらいろいろ危険だと思うし。」

『い、いいのか!?』


いや、こっちからさそっといて断るわけ無いでしょ。

子狼は顔に満面の笑みを浮かべながらまた、あたりをぴょんぴょん跳ね回っている。

それにしてもよく跳ねるな~こいつ。可愛いな~。

と、ここらで結界の説明をする。

結界とはまあドーム状の盾みたいなもので、魔力を使わなくても張れるように結界の魔法陣が布に刺繍されているものも売っているほど一番メジャーな防御方法だ。一般に売られている魔方陣も使う人の能力によって強度が増すようで、高ければ高いほど基本の強度に高い分だけプラスされていく。

今回私が使う魔方陣では基本の強度が野良犬に教われない程度のもので私の能力プラスでドンマリモ(体重が5tぐらいある)が乗っても大丈夫なくらいに増している。しかも結界の外から結界の中は見えない仕組みになっていて、何故かどこで使っても敵に見つからないようになっている。

広さは大体3㎥くらいある。

この魔法陣を起動するのは簡単で魔方陣に手をあて「結界作成」と唱えればいいだけ、簡単簡単。


「んじゃ、張るから私が座っているこの紙の中に入ってきて。あんまり端にいると結界に弾き飛ばされて中に入れないからな。」

『了解!』


もう跳ね回っていないがよほどテンションが上がっているのか目をきらきらさせて尻尾をパタパタしながら座ったまま前足で器用にビシッと敬礼をし子狼が答える。

なんか、人間くさいな。人の手で育てられたのか?

子狼はやはりテンションが高いのかスキップをしながら私の膝の上に座る。なぜ膝?不思議な奴だ。モフモフを膝の上で堪能できるからいいけど。


「んじゃ張るね。《結界形成》」


魔方陣の円陣が淡く光りだし、半透明のドーム状の結界が形成される。

結界も見たことが無いのか目をまん丸にしてあたりをきょろきょろ見渡している。


『これはなんだ?』

「結界」

『結界!?結界って、あの結界か!?』

「結界だよ。」


どうやら結界は知っていたらしい。だが、異常に興奮している。結界を見たことが無いのか?普通の動物でも住処に結界を張っているくらいだから見たことはあると思うが、人の手に育てられた可能性もあるしあんまりなじみのあるものでは無いかもしれないな。冒険者にとってはメジャーなだけで一般人にはあまりしられてないしな。

子狼はよほど珍しいのかあたりを見渡しながらああ、とか、おお、とか訳の分からんことを言っている。

まあ興味がさめるまでほっとけばいいか、と子狼のことを観察する。

やっぱなんだかんだ言いながら小動物はかわいいな。

あ、そういや名前聞いてないな。

そこまで考えたところで子狼が急にコテンと、倒れた。わたしはとっさに子狼の腹に手を当てて呼吸をしているか確かめる。呼吸はしていたが、


え!?倒れ・・・えっ!?


『すーすー』


私の膝を枕がわりにして子狼が規則正しい寝息を立てながら寝ていた。どうやら興奮しすぎて疲れてしまったようだ。いや、いきなり倒れないでほしい。どうせなら寝る前兆でも見せてくれないとびっくりしてしまうではないか。


「ったく・・・人を驚かせておいて。」


あまりにも子狼が気持ちよさそうにねるから、討伐疲れと子狼とのハプニングでつかれきった私の体がこの隙に寝ろと指令を出し始めた。うとうとする。


「私も寝るか。」


幸いにも私の結界は私が紙の上にいる限りなくなることは無い。

子狼をひとまずどかし、私が寝転がってから子狼を抱きかかえる。え?理由?もふもふしたいからに決まっているでしょうが。

なんか、まだ、出会ってから数時間もたってないけどこいつといるとなんか安心するな。子供だからか?

毛触りもさらさらできもちいい・・・


それから私が眠るのに三秒もかからなかった。

子狼の名前が決まらないYO!

名前募集するYO!

いい感じの名前が思いついたら感想くださいNE!


ラップみたいな感じでやってみました。

名前に限らず誤字の指摘などなど感想などなど質問などなどありましたらやさしく教えてやってください。子狼のようにあたりを跳ね回ってうれしがります。

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