フラッシュ!AAAAAAA!
空白のような時間が滑らかに過ぎていって、くちい腹をさすりながら、高まりつつある眠気をなだめながら、雨降る夜の文章カキカキ。耳を澄ますとかすかに聞こえる雨の音、規則的に打つ雨だれの音、時折通る自動車がしぶきを上げる音、心安らぐ静かな夜だ。
とかなんとか寝ぼけたことを書いているうちに、本格的に眠くなってしまって、気づいたら朝だった。満腹で眠るのは胃によくないので、あまり推奨されたことではないが、幸い胃がもたれることもなく、なんだか久しぶりにぐっすり眠って目覚めもすっきり、いいんだ、夜は眠るものなんだ。しとしと雨は降り続けていて、そんな中で、日本プロ野球は本日、2024年のシーズン開幕を迎えるのであった。
実はおれはめちゃくちゃプロ野球に詳しいのだが、ここでプロ野球のことを書いても仕方ない。スポーツのことは興味のない人はまるっきり興味も知識もないし、興味も知識もないことへの情熱を読まされたり聞かされたりするのは心躍る体験ではない。そういうことを、桃井はるこさんのYoutubeチャンネルで桃井はるこさんが競馬のことを話すたびに、おれは思うのだった。
さて、こんな感じで朝の低血圧に思いっきり影響されたこの文章は、低気圧のまま低空飛行を続けていきそうな雰囲気を醸しだしているが、ここらで一発、なにか派手なことをぶちかましたろうかな、そういった攻めの意志があるにはあるのだけど、そのような恣意的な演出を極力排除していこうというコンセプトのもとに書かれているのが螺旋状の少年のひとつの姿でもあるので、少年の姿勢を尊重して、もうこんな感じでだらだらと続けてしまおうかな。しかし、このような波もうねりもない凪な文章を書いていても、おれの心はちっとも晴れず、読者諸兄も退屈するであろうことは想像に難くない。だが、こんなおれにどうしろと? 期待されたって困る。おれは他人の期待に応えるのが一番苦手なんだ。これはマジだ。だからおれは金銭の絡む仕事が嫌いだし、契約事も嫌いだ。
実はこんなおれでも、文章の依頼を受けたことがあるんだよ。昔ね。半分付き合い、半分仕事みたいな感じのゆるい依頼ではあったけど。まあでも嬉しいじゃないですか。二つ返事で受けるじゃないですか。最初の打ち合わせの時点で、おれは安請け合いしたことを激しく後悔したね。まあなにしろ面倒くさすぎる。え、そんなに注文つけてくるんですか、っていう感じで。もっと適当にやりましょうよ、なんて言葉を飲み込んで、先方のお話をふんふん聞いていたけど、なにをどうしたいのかさっぱり伝わってこなくて困ったね。
まあそれでもこんな感じかな、って文章を書いて送ったら、ダメ出しの嵐ですよ。ふて腐れたね、あの時は。じゃあ頼んでくるなよって、ケチってないでプロに頼めやって、本気で思いましたよ。で、絶対そのままの方が良いんだけどなあって思いながら、ダメ出しされたところを、適当に削ったり直したりしてね。その時点で気持ちは切れてるからさ、もう適当なんですよ。それで、まあ形になって。すごくいいよ、とかさ。反響すごいよ、とか。そんなようなことを言われたけど、そんなもんこっちは真に受けないし、嬉しくもなんともないですよ。もうやめてえ、しか思わないですよ。そういうことをもう一回やってね。つまりは次の文章を書いて、ダメ出しもらって、適当に修正してっていうことを。それで、逃げましたね。なんか予定ではあと六回くらい文章を書かなければいけなかったんだけど、もうシカトでね。やってらんねえよって。それっきりですよ。まあこの話をして、共感されたことは一度もないですけどね。勿体ないとか言われるけど、嫌なものは嫌なんですよね。つまり、それくらいおれは他人の期待に応えることが苦手というか、なんでしょう、ちゃんとした仕事が欲しいなら、ちゃんとしたやつに頼めよってことですよね、おれの言いたいのは。おれに頼んでおいて、そりゃないぜって。だっておれだぞ。おれなんだぞ? 本当に共感されないですけどね、この理屈。依頼を受けたからには最後までやり切らないと、みたいなことを言われたりさ。嫌だっつうんだよ。こんな嫌なもんだと知ってたら最初から依頼を受けてもいないんだよ。
まあそんな感じで。一応、言っておくけど、これ小説だから。そこのところよろしく。おれ自身にも言い聞かせているから。こんなもの小説じゃないという向きもありましょうが、こらえてつかあさいや。そのうち小説っぽくなる予定だから。予定は未定よ。って最初に言いだしたやつって誰なんだろうね。そうとうムカつく性格したやつだろうね。
あ、ムカつくと言えば、暇空さんね。あいつはムカつくわ。喋り方から声の張り方から認知の歪み具合、なにからなにまで、うわこいつ最低……っていうね。あんなに性格の悪いやつが存在するんだな。ムカつき過ぎて、10分くらいで動画閉じたわ。自分のこと、作家って言ってたもんな。いや、すごいわ、あいつ。あとずっと、ひまぞら、って思ってたけど、ひまそら、なんだね。どうでもいいけどさ。
しかし、あんなやつに共感するやつってどうなの? ねえ、どうなのさ。まあ主張とかは置いておいてですよ。いや主張もクソ以外のなにものでもないけど、とりあえず置いておいてですよ。単純に、めっちゃくちゃ嫌なやつっていうね。そりゃ人前出られないよな。ぶっ飛ばされるでしょう、普通に。どういう人生を送ると、あんなやつに共感できるんだ? さっぱりわからないよ。この世界はわからないことだらけだよ。彼はおれと同年代なんだよね。どんな風景を見てきたんだろう。どうすればあんなに歪んだやつになれるんだ。ある人のことを、日本人と主張していたけど、実際は帰化した韓国人で、日本人っていうのは嘘だったんですよ! って言ってたけど、それ日本人じゃんっていうね。まあここまで認識が歪んでいるやつとはなにを話したって無駄だよな。町山智浩はあんなのと3時間以上も話したんだろう? よく血管切れなかったな。
いやホント、やばいやつはマジでやばいね。精神に悪影響を与える毒みたいな存在だよ。おれなんかもう、しばらく落ちちゃって、普通に死にたくなったもんね。実際、おれにとって暇空さんっていう存在、つまり人間としての水原さんはかなりの衝撃で、なんと言いますか、底なしの悪意っていうか、悪意というものは育てようとすれば、どこまでも巨大に育てることができるんだなって。彼のもつダークエネルギーみたいなものの強さは想像を絶するものがあるし、やっぱり悪意のある人間ってめちゃくちゃ怖いよね。彼の支持者たちは、彼のどこに惹かれるのでしょうね。二次元の少女たちだって、嫌いだろうあんなの。単純に問いたいですよね。あなたたちは、それでいいんですか? ってさ。まあ、いいんだろうけどね。問われるまでもなくさ。いいとか悪いとか、そういう機能がぶっ壊れているんだろうな。いや、もう恐怖でしかないですよ。
まあ、でも彼の支持者って、やっぱり年齢が30代後半から40代くらいの連中なんでしょう? せめて、そう信じたいよね。年齢の問題ではないかもしれないけど、10代や20代の若い人たちは、あんなやつの支持者になってほしくないなって。心からそう願いますね。いや、本当にショックだったんだよね。こんなゴシップめいたことは書きたくないんだけど、あまりにもびっくりしてしまったもので。
ああいう人間が、看過できないほどの影響力を持っているということに、非常に強い嫌悪と恐怖、それとなんらかの手後れ感というか、おれたち尻尾のない猿の救いの無さを物語っているように感じるわけで、そんな時代にいったいなにを物語ればいいというのでしょう? おれにはわかりません、サンタマリア。




